京都移住計画での募集は終了いたしました
(2023/12/8公開、2025/6/13更新)
株式会社フラットエージェンシー(以下、フラットエージェンシー)は、創業50周年を迎える不動産会社です。京都でお部屋探しをしたことがあるなら、その名前を一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
賃貸物件の仲介や不動産売買、物件の管理といった不動産業を軸にしながらも、まちづくりやコミュニティ運営まで、関わる方の満足度を上げるために様々な取り組みを行なっています。京都移住計画では、過去3回の取材を通してフラットエージェンシーの仕事をご紹介してきました。

今回は2022年に京都駅前店のリニューアルと共にできた、学生と京都企業をつなぐ「キャリバ」で、創業50周年を目前にしたフラットエージェンシーが目指すところ、そして京都駅前店に勤めるお2人から営業のお仕事についてお話を伺いました。

コロナ禍を経て思う、京都のまちに根ざすこと
前回の取材から約4年。2020年から流行した新型コロナウイルス感染症の影響によって、社会全体が大きく変化を求められました。コロナ禍を経て、フラットエージェンシーではどんな変化があったのでしょうか。
代表取締役の吉田創一(よしだ・そういち)さんは、このように振り返ります。
「“地域の憩いの場”としてオーナー様と二人三脚で計画し、2018年、北区に『新大宮広場』をオープンしました。しかし、コロナの影響で2年ほどイベントもストップせざるを得ませんでした。なかなか思うような活動ができませんでしたが、だからこそ人とのつながりをより意識するようになりましたね」

イベントが開催できない状況の一方で、コロナ禍の真っ只中だった、2020年7月にオープンしたシェアハウス『京都下鴨修学館』はすぐに満室に。どこにも行くことができないからこそ、地域の方々が自分たちの住むエリアの魅力を再発見したのではないかと感じたそうです。

苦しい状況の中で見えてきた、多くの人が他者や地域とのつながりを求めているという事実。そこから、フラットエージェンシーの進む道も明らかになってきたと振り返ります。
「コロナ禍以降、今まで以上に『地域密着』を大切にしていきたいと感じました。これまでも『地域密着』を掲げていましたが、業界全体を見渡した時に、やっぱり地場を固めていかないと大手企業には勝てないなと思うようになって。私たちの進む方向性が明確に見えてきたことで、今年からはより力を入れていこうと『まちづくり推進室』を立ち上げました」
まちづくり推進室では、入居者の高齢化が進む京都市営住宅を子育て世帯向けに改装し、若い入居者を増やすことで地域活性化につなげる「京都市 若者・子育て応援住宅(こと×こと)」や、旧公園管理事務所を拠点としたコミュニティづくりのプロジェクト「FUNAGORA」などの取り組みを進めています。

また、今年から営業部の名称を「プロパティマネジメント部」に変え、通常の物件管理に留まらず資産価値向上に向けた取組みも始めました。

「物件の価値が上がることが、物件のあるエリアの価値向上につながります。だから、住んでくださる方がどうすれば満足してくださるのかを、私たちは第一に考えています。ネットで家を探そうとすると、築年数や広さ、設備など、どうしてもスペックありきになってしまいます。それに加えて、『ここに住むと得られる楽しい暮らし』を想像できるように暮らしの提案をしていきたいと考えているんです」
その一環として、2023年からは、フラットエージェンシーが運営する地域交流サロン「TAMARIBA」の上階のマンションの新規契約をいただいた入居者に、TAMARIBAで使用できるカフェチケットをプレゼントするサービスを始めました。
「どうしても学生さんって『学校・自宅・アルバイト先』の往復になりがちで、住んでいるまちのことを知らずに出ていくことが多いんですよね。だからこそ、ふらっと立ち寄っていただくようなサードプレイスをつくれたらと思っています。利害関係のない方とちょっとした交流ができて、豊かな生活が送れる。そんなきっかけをつくりたいですね」

「不動産」を軸にまちづくりを進めていく中で、行政から相談をされることもあるそうです。キャリバを立ち上げたきっかけも、「京都で学んだ学生が、京都の企業をあまり知らないまま京都外の企業に就職してしまうことを防ぎたい」という京都市からの問い合わせでした。
「我々が管理する7000室を超える物件の入居者も半分以上は学生さんですが、ほとんどの方が卒業と同時に退去されます。卒業後に京都の企業に就職していただいたら、長期的な視点で我々の仕事にもつながっていくと考えて取組むことを決めました」

行政以外にも、お付き合いのあるオーナーさんからさまざまな悩みを相談されることもあります。オーナーさんの課題を解決しようとする中で、相談内容も広がりを見せ始めているのだとか。
「空き物件の相談はもちろんですが、最近では事業継承や相続についての相談もいただくようにもなりました。今はご相談に対して解決策をアドバイスをするというより、何かできることがないか一緒に考えるような関わりをしています」

こうした変化は、フラットエージェンシーだけではなく、「オーナー様の考えも変わってきているから」だと、吉田社長は続けます。
「オーナー様も世代交代をされて、僕と同じ40〜50代が多くなりました。代々受け継いできた物件への愛着と、物件のあるエリアがより良くなったらいいな、という思いを強く感じます。今後は、ただイベントをやるのではなく、つながりをつくれたり、地域を盛り上げていくような取組みをオーナー様と一緒に進めていきたいです」

地域に必要とされる企業であり続けるために
来年には50周年を迎えるフラットエージェンシー。半世紀もの間、京都で不動産業を営み続けてきた今、どんな未来を見据えているのでしょうか。これから目指していることについて伺うと、意外な答えが返ってきました。
「正直にいうと、『50周年だから』という特別なことはあまり考えていないんです。今までやってきたことを、これからもきっちりとやっていきたいという思いが強くあります。愚直に、真面目に、地域に必要とされる企業をこれからも目指したいですね。この半世紀、事業を続けてこれたのはオーナー様や地域の方、そしてスタッフのおかげでもありますから。みなさんに感謝しながら、みんなで次の50年をつくっていきたいです」

目の前のことを大切にして、みんなで次の50年をつくっていく。そんな思いは、吉田さんが先代から会社を受け継いで10年が経とうとする中での心境の変化も関係していそうです。
「受け継いだばかりの頃は、どこか『親の会社』という気持ちもありました。そこから少しずつ自分のやりたいことができるようになり、次第に『みんなの会社』という思いがより強くなってきたかもしれません。スタッフの成長が会社の成長につながりますし、『この人がより輝ける場所はどこだろう』と、とても考えるようになりましたね。一人ひとりが輝ける場所を提供することも、私の仕事ですから」

チームで補い合いながら、一人ひとりのお客様に向き合う
次の50年も地域で求められる企業であるーー。そのためにフラットエージェンシーが大切にしているのが、毎年の新卒採用です。
「この業界にも循環が必要なので、若い方の力や考え方が欠かせないと感じています。やっぱり会社も変わっていかないと成長していかないですから」
スタッフと会社の成長を願う姿勢は、新卒入社後のキャリアステップにも現れています。
「入社1年目は外部の研修や交流会などに積極的に参加しつつ、2年目で宅地建物取引士の資格取得を目指していきます。資格取得を目指す中で、不動産に関する知識を学ぶと同時に、先輩のサポートを受けながらお客様への物件紹介や、オーナー様との関係構築を行なってもらいます。配属先の店舗全体で育てていくようなイメージです」
では今回募集する総合職のうち、新卒でまず配属される可能性の高い営業職は、どのような仕事を担うのでしょうか。ここからは、新卒からフラットエージェンシーで働く、京都駅前店のお2人にお話を伺います。

まずご登場いただくのは、入社8年目の京都駅前店・店長の杉本昌之(すぎもと・まさし)さんです。
学生の頃、NPO団体が行う京都企業の課題解決を目指すプロジェクトチームに所属していた杉本さん。フラットエージェンシーが運営する物件紹介サイト「京都トンガリエステート」を担当したことがきっかけで、フラットエージェンシーと出会ったのだそう。
「昔から公務員として地域の方と関わる父の姿に憧れがありました。自分自身も『地域に貢献できることがしたい』という思いがあって。フラットエージェンシーは、不動産業を軸として地域の課題解決をしているところに惹かれて入社を決めました」
入社後の2年間は学生への仲介をメインに営業を担当。その後は現在の京都駅前店に異動し、マンスリー部という、主に法人の方に家具付きの物件を紹介したり、物件のオーナー様に部屋の改装提案などを行う仕事に携わっています。

フラットエージェンシーでは、賃貸の物件紹介を行う仲介営業、土地や物件の売買を行う仲介営業、建物管理や入居者管理・工事・改装を行う管理営業、物件の魅力向上のための提案営業や資産活用の相談窓口など、「営業」と一口に言っても、業務内容が多岐に渡ります。
「何か一つのポジションに特化するというよりも、一人がいろんな分野で活躍できる場を設けてくださっていますね。個人のお客様へ賃貸物件の仲介をすることもあれば、オーナー様や学校へ営業する日も。色々やる分、お客様への提案力が上がると感じています」
とはいえ、「地域に貢献できることがしたい」という気持ちで入社して、まず営業のお仕事から始まることにギャップは感じなかったのでしょうか。
率直な質問を投げかけると「1年目はすごくありましたよ」と笑って答えてくれました。

「不動産の知識が全くないところからのスタートだったので、失敗もありました。自分の不甲斐なさも感じましたが、周りの先輩方にサポートしていただいてなんとか乗り越えることができましたね」
不動産のお仕事では、物件紹介に関する営業スキルはもちろん、物件の知識や不動産に関する法律、オーナー様との関係性づくりなど身に付けなければならないことがたくさんあります。
社会人としての日々に大きく戸惑い、慣れない仕事を覚えることも大変だったそうですが、そんな中でも、業務以外の雑談が多々あり「先輩方とコミュニケーションが取れている安心感が大きかったですね」と振り返ります。
そういったコミュニケーションが取りやすい理由の一つが、フラットエージェンシーの営業スタイルに現れています。
「半年に一度、各スタッフで目標シートを作成していますが、いわゆる『営業ノルマ』というものではありません。成約件数・売り上げも大切にしていますが、社外での活動や各自の自主的な取り組みも評価に繋がります。だからこそ横のつながりが強くて、みんなで協力して一つひとつ成約しています。毎月数字に追われているわけではないからこそ、一人ひとりのお客様やオーナー様に丁寧に向き合えていると思います。だからこそ、オーナー様も信頼してくださっているのではないかな」

また、杉本さんは現在、主業務に加えてDX推進チームとキャリバの運営にも関わっています。
DX推進チームは、吉田社長の「スタッフがワクワクしながら働くことができる取組みを」という声から、社内の生産性やお客様満足度の向上を目標に活動をしているそう。
「業務の効率化に向けて、位置情報共有アプリやナビダイヤルの導入・検討などを行なっています。位置情報を共有することで、外出中のスタッフに『この店舗へ行ってきて』といったお願いがしやすくなったり、ナビダイヤルの導入で本店に集中している電話を適切な部署にご案内できるようになったりすれば、空いた時間を営業やオーナー様への提案に力を入れられるようになるのでは、と計画しています」
キャリバは、京都駅前店をリニューアルする際に、マンスリー部と賃貸の営業だけではなく、地域に役立つようなことや、この場所を様々な方に介在してもらえるようにしていきたいという思いから始まったそう。杉本さんは、立ち上げ時から関わってきました。
「キャリバは、『キャリアがリアルに描ける場』の略称なのですが、京都の学生さんに、もっと京都企業と知り合ったり、企業の魅力を知ってもらったりできるような機会をつくりたいと考えています。今後は、学生が自分のキャリアに対する価値観を言語化したり、理解するための場づくりのほか、企業側も自社の採用課題を見つけるような機会を提供していきたいですね」

京都駅前店から始まった「キャリバ」ですが、場所を変え、運営する学生寮やTAMARIBAで、学生と社会人との交流イベントを実施することもあり、今後は他大学への展開も考えているのだとか。

こういったお仕事に関わる事について、杉本さんは「すごく楽しいです!」と顔を綻ばせます。
「会社やキャリバを『一つの地域』と捉えて取り組めているので、入社前にやりたかったことができていると感じています。今後は不動産の知識以外も深めていって、色々と掛け合わせながら取組んでいけるようになりたいですね」

お客様の喜ぶ瞬間に立ち会えることが喜び
最後に、入社4年目の得能真倫(とくのう・まりん)さんにお話を伺いました。
学生時代にまちづくりサークルに所属していたという得能さん。合同企業説明会で杉本さんからお話を聞き、不動産業でありながらまちづくりに関する仕事も行なっているところに興味を持ったそうです。
「合同企業説明会の後に行った会社見学で『人が良さそうな会社だな』と感じて入社を決めました」

入社後は、左京店で学生向けの仲介業務に携わり、今年の7月から京都駅前店で法人のお客様への仲介業務を担当。学生の頃にまちづくりサークルに所属していたことがきっかけで、まちづくり推進室のメンバーにも抜擢されました。
コロナ禍での入社となった得能さん。イレギュラーな研修だったからこそ、得られたものもあったと振り返ります。
「コロナ禍で外部の研修ができなかった分、社内の様々な部署を回らせていただきました。営業店舗に配属されてからは、左京店の店長が教育係として業務を教えてくださいました。今でも仕事に必要なことは、周りの方になんでも聞くことができます」
仕事でミスをしたこともあるそうですが、すぐに店長や先輩が助けてくれたため、「仕事で困ったことはないですね」と笑う得能さん。不動産の営業に欠かせない車の運転も、先輩が練習に付き合ってくれ、ペーパードライバーを克服したそう。多くの人に支えられながら、充実した仕事ができていることが伝わってきます。

助け合える社風は、日頃の仕事シーンで垣間見ることができます。例えば、受験や転勤の時期が重なる1月〜3月は、不動産営業にとって繁忙期。店舗単位ではなく、会社をあげて協力しあいます。
「左京店は近くに大学があるため、受験の日は朝7時半に開店します。他店からヘルプの方が来てくださり、スタッフ同士で協力したりして効率よく回せるようにしています。朝早いのでお客様にも驚かれますが、ピークの時期は決まっているので『この時期が来たぞ!』と協力しながらお祭り感覚で楽しんでいます」

営業のお仕事で喜びを感じる瞬間について尋ねると、こう答えてくれました。
「お客様にお部屋の鍵をお渡しする際に、お手紙をいただくことがあり、とても嬉しいですね。芸大生の方だと、似顔絵も添えてくださることもありました。お客様が喜んで入居してくださる、その瞬間に立ち会えることに喜びを感じます」
頂いたお手紙は、クリアファイルに入れて全て保管しているそうです。お客様に喜んでいただくために心がけていることはなんでしょうか。
「なるべくご希望通りのお部屋を探そうとするのですが、どうしても条件が少し合わない時もあります。その際も『この部分はご希望の条件に合わないのですが、こういう良いところがありますよ』と、できるだけより良いご提案ができるように、納得いただけるようなご紹介を心がけています。その結果が、お客様の満足につながっているのかなと思います」

「最後に物件を決めるのはお客様なので、無理に契約を勧めることもありません。ノルマがない分、今月は何人契約を決めなきゃ、と件数でお客様を見なくて良いので、お客様にとって良いお部屋が見つかり、喜んでいただけたら私たちも嬉しい。そんなふうに営業ができています」

不動産を軸にしながら、お客様の困りごと一つひとつに真摯に向き合っているフラットエージェンシー。お客様はもちろん、社内のコミュニケーションも密にできているからこそ、京都に根ざした不動産会社として信頼を得ているのだと感じました。
フラットエージェンシーの営業は仕事内容が幅広いため、2〜3年ほどは営業職としての基礎を吸収する期間かもしれません。しかし、マルチになんでも挑戦していきたい好奇心旺盛な方や、まちづくりに関わりたいという意欲のある方はぜひ飛び込んでいただきたいです。
お客様だけでなく「スタッフ一人ひとりの輝ける場所」まで考えている会社だからこそ、きっと京都のまちや、お客様のことを大切に思う気持ちと共に働くことができるはずです。
執筆:河野 ひかる
撮影:小黒 恵太朗
編集:北川 由依




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