募集中2024.06.19

会計とITのスキルを身に付けて、自分らしいキャリアプランを描く

「税理士法人」や「会計事務所」という言葉を聞いて、どんな仕事を思い浮かべますか?きっと多くの人が、税金の計算や帳簿の管理といった仕事を想像するでしょう。

でも、今回ご紹介する「税理士法人 田中経営会計事務所」は、イメージとは少し違っているかもしれません。Webサイトを開いてみると、「税に関する得意なこと」と「税以外の得意なこと」という言葉が。「税以外」のほうには「バックオフィスのリノベーション」「社会課題解決の支援」といった項目が並んでいます。

なんだか会計事務所っぽくないかも?どんな仕事だろう?と気になった方は、ぜひ読み進めてみてください。会計とITのスキルが身に付くこの仕事が、あなたのこれからのキャリアのための大切な一歩につながるかもしれません。

何でも相談できる関係を築き、経営者に寄り添う

2016年に大阪市内で設立された田中経営会計事務所。京都のクライアントも多いため、祇園四条にある「SIGHTS KYOTO」をミーティング場所などに利用しています。 

バー、観光案内所、コワーキングスペースを備える複合施設「SIGHTS KYOTO」。石畳が美しい宮川町通りに面しています

Webサイトでも「税以外の得意なこと」を記しているように、「お客さまからの相談内容は幅広い」と、代表税理士・中小企業診断士の田中慎(たなか・しん)さんは話します。

田中さん

もちろん会計事務所なので、企業や個人事業主の方の税務顧問として、決算や確定申告のサポートをする仕事がメインです。でも税理士は、起業や開業をしたときに弁護士や社労士よりも先に関わる「最初の専門家」である場合が多いので、「人の採用や借り入れはどうしたらいいの」とか「パソコンは何を買ったらいいの」とか、何でも聞かれますよ。

そんなことまで税理士さんに?と驚いていると、「何でも聞かれることはすごく大事」と田中さんはつづけます。

田中さん

経営者に寄り添う仕事がしたいと思っているので、できるだけ何でも相談してもらえる関係性を作りたいんです。そのためには困りごとをいかに聞けるかが大事ですから、打合せではいつも「元気ですか?」から入るようにしていますね。

「税理士って怖くないよ」とニコニコと話す田中さんを見ていると、「何でも相談していいんだ」とホッとした気持ちになります。

田中さん

経営者は事業にちゃんと集中してほしい。日常の経理作業を「やらなあかんな」と悩む時間がもったいない。本来の仕事に専念してもらったほうが、社会にとってもプラスだと思うので、そのための環境を作りたいんです。

「つよく、やさしく、おもしろい」会社を応援したい

田中経営会計事務所では、法人の立ち上げからサポートするケースが多く、特にこの3年は、顧問先の約58%が新設法人。業種はさまざまだそうですが、お客さまの傾向や特徴はあるのでしょうか。

田中さん

価値観の合うお客さんと仕事をしたいという思いはありますね。自分の人生の時間を使ってサポートしたい人は誰なのか。誰と仕事をしたいのか。そう考えると、やっぱり「社会を良くしたい」と真面目に願っている人の助けになりたいなと思います。

その思いに至った理由を、田中さんはこう振り返ります。

田中さん

僕は29歳のときに税理士になり、「経営者の話を理解するためにもっと知識を身に付けたい」と、3年後には中小企業診断士も取得しました。でも、世の中にはいろんな経営者がいて、従業員のことを大切にできていない人もいる。そういう人の役に立つために自分はこれまで頑張ってスキルアップしてきたのか?と虚しさを感じた時期がありました。

そんなときに出会ったのが、持続可能な社会をつくるためのビジネスを支援する産業支援機関、京都市ソーシャルイノベーション研究所(以下、SILK)の活動でした。田中さんは2017年からSILKのイノベーション・コーディネーターを務めています。

田中さん

「社会課題を解決するビジネスを真剣にやろうとしている人たちがこんなにいるんや」と驚きましたね。SILKでは、税理士ではなくコーディネーターとして企業支援に関わっています。

SILKの事業主体は、2024年度から京都市に変更になり、「SIGHTS KYOTO」が新たな拠点となりました

「引き出しが多いほうが、違う関わり方を作ることができる。その最たるものが『でかいうつわ』です」と田中さんはつづけます。田中さんが2022年に立ち上げた「株式会社でかいうつわ」は、総務・バックオフィスで働く人のための交流会「SOU-MU NIGHT」を京都・福岡・東京で開催しています。

田中さん

税理士でもSILKでも受けられないような仕事を、まるっと受ける「器」みたいな会社を作りたいと思ったんです。どんな相談でも受けたいし、相談されたら何か応えたい。スタッフからは「期待に応えたい病ですか?」ってよく言われます(笑)。

「急速にビジネス環境が変わる中で、バックオフィス人材が経営の大きな役割を果たす時代になる」と2019年にスタートしたSOU-MUプロジェクト。SOU-MU NIGHTは延べ15回開催されています(写真提供:田中経営会計事務所)

あらゆる相談に応えるべく、活動の幅を広げていく田中さん。そのベースにはどんな思いがあるのでしょうか。

田中さん

僕は「つよく、やさしく、おもしろく」という言葉を大事にしています。財務的に強くないと、やりたいことはできない。でも、誰かを犠牲にするような強さじゃなくて、誰に対しても配慮できる優しさも大切。それから、やっぱりユニークさがないとやっている意味がないと思う。そんな「つよく、やさしく、おもしろい」会社を応援したいし、自分たちもそういう存在でありたいと思っています。

税理士法人、SILK、でかいうつわ。一つひとつが「つよく、やさしく、おもしろく」へとつながっているだけでなく、相乗効果も生み出していると言います。

田中さん

「SOU-MU NIGHTをやっている税理士」だからバックオフィスのことをちゃんと考えてくれるだろうな、「SILKをやっている税理士」だから社会起業家に理解があるんだろうな、というふうに見てもらえる。価値観の合うお客さんが来てくれるようになったと感じますね。

会計とITを使って、業務をデザインする仕事

田中経営会計事務所では今、税務会計アシスタントとして働く仲間を募集しています。仕事内容は、顧問先の月次決算や申請書、資料作成といった事務作業のほか、freee会計システムの入力サポートやチェックなど。田中さんと顧問先との面談にも同席するほか、「ゆくゆくは自らフロントに立ってお客さんとやり取りできるようになってもらえたら」と田中さんは話します。

田中さん

今いるスタッフも、会計知識はほとんどゼロに近いところからスタートしたので、これから新しく仲間になる方も、「会計スキルを身に付けたい」と思ってくれる人なら資格や経験は問いません。やる気重視です。

実務を学ぶことと並行して、会計を体系的に学ぶことも必要になるため、「業務中に余った時間は勉強に充ててもらって構いませんし、資格取得の費用は補助します」と田中さん。充実したサポート体制は、聞いていて思わずうらやましくなるほどです。

田中さん

会計は世界共通のスキルの一つだし、身に付けたらリモートでどこでも働ける。特にうちはクラウド会計に強いので、これからますます必要になっていく会計とITのスキルを習得できます。

田中経営会計事務所は、基本的にリモートでの勤務。月に1~2回は全員でのミーティングがあるほか、業務量は田中さんが毎週確認するそうです。

田中さん

リモート勤務で不安になってしまわないように、コミュニケーションを密に取ってフォローすることを心がけています。顧問先への訪問やイベントなどで直接顔を合わせる機会もあるので、そのときにもミーティングはしていますね。まぁ大体は飲みに行くんですけどね(笑)。

どんな人に仲間に加わってもらいたいですか?と尋ねると、田中さんは笑顔でこう答えます。

田中さん

好奇心や探求心を持ってチャレンジしていける人なら、めっちゃ楽しいはずですよ。すごく学びがいがある、スキルアップできる業界だから、来たほうがいいよって思います。

さらに、今後についてこんなふうに話してくれました。

田中さん

バックオフィスの仕事は、これからもっと価値が上がっていく。エンジニアと事務の間くらいの仕事ができてくると思うんです。会計とITを使って業務デザインができる人は、この先もっともっと活躍できるはず。今うちにいるスタッフが持っているスキルをみんなが習得できるようにして、ロールモデルになる集団を作っていきたいですね。

勉強してスキルを磨けば、自由に働ける

ここからは、スタッフのお2人にもお話を伺います。1人目は、入所5年目の武田幸子(たけだ・さちこ)さん。出産を機に、「小さい子どもがいても働けるように」と簿記2級を取得し、経理や総務、経営企画、秘書、営業などさまざまな仕事を経験してきました。

武田さん

仕事が大好きで、キャリアアップを目指して転職を繰り返していました。でも、そろそろ長く働ける会社を見つけたいと思って、SNSの発信を見て「この人と一緒に働きたい」と思える人を探そうと決めたんです。

そんなときに出会ったのが、田中さんのnoteでした。

武田さん

SOU-MU NIGHTについての発信を見て、「この人いいやん!」って。バックオフィスへのスポットの当て方がいいなと思いました。私自身、バックオフィスの仕事をしていたときに、「誰でもできる仕事」みたいな世間のイメージがすごくもどかしかったんです。バックオフィスのポジションからもっと攻めていけるはず、経営者の右腕的な動きができるはずだと、ずっと思っていました。

そこで武田さんは、田中経営会計事務所の問合せフォームから、田中さんに直接アプローチ。まずは週に数時間の雇用契約で働くことになり、別の会計事務所とのWワークを経て、半年後には社員として入所しました。

武田さんが主に担当している業務は、顧問先の会計・税務サポートやfreee会計の導入支援。会計の科目の整理をしてfreeeの設定を行い、操作方法をレクチャーします。その後、1~2ヶ月に1回、顧問先とオンラインでミーティングを行い、入力のチェックや利益予測、納税予測をして、申告までサポートします。

さらに、業務改善を得意とする武田さんは、クラウド会計を使った業務フローの設計や必要なツールの導入といった「バックオフィスのリノベーション」を担当することも多いそうです。また、freeeのセミナーで講師を務めるなど、新たな顧客との接点を作る動きもしています。

仕事のやりがいについて尋ねると、「お客さんの事業の成長が見られること」と武田さんはうれしそうに話します。

武田さん

私は改善や整理をするのが好き。パズルみたいで楽しいんです。それがお客さんに喜んでもらえて、事業に生かされるのがうれしいですね。お客さんが必要としているものを考えて、さっと出してあげられるのがすごく楽しいし、やりがいを感じます。

そんな武田さんも、初めから今のようにできたわけではないと、入所当時を振り返ります。

武田さん

最初の2年は、ひたすら勉強。何十回、昼夜逆転したかなっていうくらい、実務をして、講座を受けて本を読んで、ずっと勉強していましたね。その分、今はめっちゃ楽。めっちゃ自由に働いてる。子どもの学校行事もいつでも行けるし、旅行も行くし、昼寝もするし(笑)。

「楽するために、勉強は絶対に必要。そんな甘くないよ」と、笑いながらもキッパリと話す武田さん。自分のほしいものは努力を惜しまず手に入れるという強い意思が感じられます。

武田さん

私は2年集中して頑張ったけど、3年かけようが4年かけようが自由だし、進むペースが遅くても全然問題ない。最初の時期を乗り越えたらめっちゃ楽しいから、乗り越えたいって思える人、仕事が好きな人に来てほしいですね。

人との出会いを通して、仕事も暮らしも豊かに

つづいて、入所3年目の熊倉由実(くまくら・ゆみ)さんにもお話を伺います。大学卒業後、東京の人事コンサルティング会社に就職した熊倉さん。会社の先輩が田中さんと知り合いだったことがきっかけで、SOU-MU NIGHTのイベント運営を手伝うようになりました。

熊倉さん

キャリアに悩んで、転職を考えている時期で。前職では営業事務や役員秘書などバックオフィス業務を幅広く担当していましたが、これ以上私にできることはないなと感じていました。私は誰かをサポートする仕事が得意なので、今後その方向でキャリアを進めていくためには、会計の知識も必要だなと考えました。

そこで、副業として少しずつ田中経営会計事務所の仕事に関わり始め、前職とのWワークを経て、2021年12月に社員として入所しました。

「会計を学びたい」という動機で入所したものの、「会計は全くの素人。むしろ苦手でした」と笑う熊倉さん。どうやってスキルを身に付けていったのでしょう。

熊倉さん

田中さんからは簿記2級を取るように言われましたが、いきなり2級はハードルが高いなと思って、まず3級から受けることにしました。YouTubeで勉強したんですけど、その動画が面白かったので勉強は楽しかったですね。

Wワークの期間中に簿記3級を取得し、現在は今年中に2級を取ることを目指して、引き続き勉強中だそうです。実務はどのようにして覚えていったのでしょうか。

熊倉さん

教えてもらって、やってみて、確認して、の繰り返しですね。「何回でも聞いてね」と言ってくれるので、聞きながら何度も繰り返すうちに覚えられました。

日常のやり取りはSlackでのチャットが中心で、話したいときはZoomなどWeb会議ツールも活用しています。

熊倉さん

皆さんすぐに返事をくれるので、何でも聞きやすい雰囲気ですね。これから新しく入る方も、最初は対面で教えることも多いかもしれませんが、慣れてきたらオンラインが中心になるかなと思います。

武田さんと同様に、顧問先の会計サポートを中心に担当している熊倉さん。田中さんと一緒にお客さまを訪問して相談を受けることも多いと言います。

熊倉さん

例えば、飲食店の方が集客に悩んでいたら、チラシを作ったり、SNSでの発信を一緒に考えたり。「会計事務所がこういうことをするんだ!」と初めはびっくりしましたね。事業がうまくいくようにサポートできたときはすごくうれしいです。

熊倉さんは、SOU-MU NIGHTの企画・運営や、オンラインコミュニティ「SOU-MU部」の運営も担当しています。幅広い活動を通してたくさんの人に会えることも、この仕事の魅力だと語ります。

大勢の参加者で賑わうSOU-MU NIGHT(写真提供:田中経営会計事務所)

熊倉さん

人に出会える職場だなと思いますね。社会人になるとなかなか友達が増えないってよく言いますけど、私は関西に来てから友達がめっちゃ増えてる。東京とは違って、京都はコンパクトで密なコミュニケーションが取れるのがいいですね。

楽しそうに働く熊倉さんに、田中経営会計事務所の社風についても聞いてみると、こんなふうに答えてくれました。

熊倉さん

個性は強いですよね(笑)。あまり会計事務所らしくないというか。だから柔軟性のある人が向いているのかなと思います。外部の人からは「進学校みたい」と言われたことがありますね。自由だけど、やっぱり期限内に結果を出さないといけない仕事なので、自主自律が校風の進学校みたいな感じです。

自由、柔軟、自主自律。そんな言葉がしっくりとくる田中経営会計事務所の皆さん。のびのびと楽しそうに働く姿の裏側には、一人ひとりがコツコツと勉強して築いてきた知識やスキルがあることもよくわかりました。

会計とITのスキルを身に付けて、自分らしく働く。そんなキャリアに向けて一歩踏み出したい方は、ぜひチャレンジしてみてください。

執筆:藤原 朋
撮影:中田 絢子
編集:北川 由依

求人募集要項

企業名・団体名税理士法人 田中経営会計事務所
募集職種税務会計アシスタント
雇用形態【募集中です】パート・アルバイト
【採用決定のため募集終了しました】正社員
仕事内容税理士アシスタントとして経理サポート・総務業務をお願いします。
・クライアント対応
・給与計算業務
・入力作業(会計入力)
・申告書作成サポート
・その他社員から依頼された書類作成など
(freee会計を使用)
給与<パート・アルバイト>
契約期間:期間の定めあり
時給:1,500円~
試用期間:あり(3か月)
残業:なし
交通費:実費精算
社会保険:なし

<正社員>
契約期間:期間の定めなし
試用期間3ヶ月(試用期間前後の勤務条件変更なし)
月給・基本給:290,000円~
交通費:実費精算
残業代の支払い方法:残業時間に応じて支給
福利厚生社会保険完備
有給休暇
定期健康診断
交通費支給(社内規定あり)
社員登用あり
簿記試験費一部補助(2級以上)
勤務地本店(大阪市中央区北久宝寺町2-1-7本町和光ビル503号)
もしくは在宅
勤務時間<パート・アルバイト>
シフト制
週3日〜
9:00-18:00の間で4時間/日~
勤務時間は相談の上決定

~勤務例~
①週3日 10:00-18:00
②月、水、金のみ 10:00-14:00

<正社員>
完全週休2日制(土日、祝)
9:00-18:00(休憩1時間、実働8時間)
休日・休暇土日、祝日、夏季休暇、年末年始休暇
応募資格<必須>
経理や会計の知識を深めたい方
在宅で仕事ができる方
クラウドツールに抵抗がない方

<歓迎>
会計事務所での勤務経験をお持ちの方
経理の実務経験がある
簿記2級以上取得者
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