募集中2025.04.01

モビリティの進化をリードし、次代のイノベーションを生み出す

「100年に1度の大変革期」と言われて久しい自動車業界。Connected(インターネットでつながる)、Autonomous(自動運転)、Shared&Service(シェアリング&サービス)、Electric(電動化)の4つを指す「CASE」によって、自動車という概念そのものが大きく変わりつつあります。

今回ご紹介する株式会社ピューズは、自動車メーカー各社から次世代自動車の開発を受託するなど、早くからEV(電気自動車)事業に取り組んできた株式会社東京アールアンドデーのグループ会社です。

神奈川県横浜市に本社を置くピューズですが、2023年からは京都の新産業創出拠点である京都リサーチパーク(通称:KRP)にオフィスとラボを設けました。現在、このピューズイノベーションセンター京都(通称:PICK)で開発担当、新規事業担当として働くメンバーを募集しています。

開発の上流から担う、EV業界の先駆的存在

ピューズが設立されたのは1999年。現在のグループ会社である東京アールアンドデーのEVシステム事業部を分離独立する形でスタートしました。

近年は、EV普及に向けて世界各国が動き出していますが、事業部時代から自動車の電子・電動化に携わってきたピューズは、40年以上前からEVの自主研究に着手。1985年には電動バイクを東京モーターショーに展示するなど、EV業界の中でも先駆的な存在です。

社内に展示されているパネルには、ピューズがこれまで開発に関わってきた製品の写真が並んでいます

「開発は我々のDNA」と語る代表取締役副社長の宮下泉(みやした・いずみ)さんは、ピューズの事業についてこのように説明します。

宮下さん

社外の人に話すときは「EVの開発をしている会社です」と伝えることが多いです。ただ、コア事業はプロのエンジニア向けの受託研究開発サービスなので、一般の方には少し伝わりづらいかもしれません。

ピューズは、自動車メーカーや部品メーカー、素材メーカー、電力会社、教育機関といったクライアントから依頼を受け、開発やエンジニアリングサポートを行っています。特に、調査・企画・シミュレーション・設計・試作・評価・量産(量産移管を含む)という研究開発の一連の流れをサポートできるところがピューズの強みだと、宮下さんは話します。

宮下さん

私たちが得意としているのは、お客さまの困りごとをブレイクダウンして、アクションプランまで落とし込むこと。ただ仕様書をいただいて作業するわけではなく、開発の上流部分から携わるところが、他社にはない強みだと思っています。お客さまが抱えている課題に対する解決策を私たちが考えて提案するので、コンサル的な関わり方とも言えますね。

EV事業で培った技術を生かし、自動車以外の製品開発も行っています。例えば最近は、みかん畑などの急斜面で使用する農業用モノレールの電動化を手がけたそうです。

宮下さん

現場での使い方をヒアリングする中で、モーターやバッテリー、冷却方法などを一つひとつ検討しました。例えば、畑でずっと稼働しつづけられるように、通常の充電式ではなく電池交換式を採用しています。このように少量生産の製品をオーダーメイドで設計・開発できるのも、ピューズの特徴ではないかと思います。

京都で仲間を増やし、新たなチャレンジを

2023年8月、ピューズはKRPに「ピューズ イノベーションセンター京都(PICK)」を開設。なぜ京都に新たな拠点を設けたのでしょうか。

宮下さん

数年前から大阪に営業所を置いていたのですが、西日本のお客さまが増えてきたので、営業拠点を増強したいと考えたのがきっかけです。開発に集中できるような落ち着いた環境を探していたときに、あるプロジェクトでご一緒していた京都市役所さんからKRPを紹介していただきました。

オフィスはKRPのASTEM棟10階にあります

せっかく京都に拠点を置くなら、神奈川の本社ではできないことをやりたいと、宮下さんはつづけます。

宮下さん

神奈川にいて、自動車産業の中にいれば、ある程度のポジションをキープできると思うんです。でも、そこから広がらないんですよね。ずっと同じ環境にいると、新しいものが生まれにくい。だから、物理的に離れた京都という場所で、新しいネットワークを築き、チャレンジをしていきたいと思っています。

イノベーションプレイヤーが集まるビジネス拠点であるKRPは、ピューズの新たな挑戦にとって絶好の場だと言えるでしょう。また、大学の多いまちでもある京都では、産学連携による共同開発の機会も広がっていきそうです。

ちなみに、京都の自治体や企業との連携はすでに始まっています。PICKで開発を進めている「車載用中古バッテリパックをエネルギーバッファに用いた急速充電器」は、今年2月に京都府向日市で開催された「ZET-summit2025」でお披露目され、今春から向日市役所にて実証実験が開始される予定です。

宮下さん

この取り組みは、これまでは開発オンリーだったピューズが、自社製品の販売に業務を広げる第一歩でもあります。また、この事業は「産学公の森」推進事業補助金に採択され、京都府精華町に本社を置くCONNEXX SYSTEMS株式会社と協力して推進していく予定です。

2025年2月4日・5日の2日間、永守重信市民会館で行われた「ZET-summit2025」の様子(写真提供:ピューズ)
東本願寺前で開催された展示会の様子。国内自動車メーカーに並び、京都府のブースでピューズが開発に参加した自動運転車両(BEV)を展示した(写真提供:ピューズ)

PICKでは現在、開発担当、新規事業担当として働くメンバーを募っています。

宮下さん

西日本で対応できる案件を増やしていくためにも、開発職は常に増員していくつもりです。今は、神奈川ではフルタイムで働く正社員がほとんどですが、京都ではもっと多様性を高めていきたいですね。例えば、複数社で働きたい場合は業務委託契約も可能ですし、週に数日、あるいはパートタイムでの勤務など、雇用形態も含めて柔軟にしていきたいと考えています。特に新規事業担当は、よりフレキシブルな働き方が可能ではないかと思います。

新規事業については、ピューズがこれまで培ってきた技術を生かしてどのような事業ができるのか、今まさに立ち上げに向けて進めている最中だと言います。

宮下さん

大量生産よりも少量生産を得意とし、よりニッチな需要にオーダーメイドで対応できる。そんな強みを生かした新規事業をつくっていきたいと考えています。今は社員の95%くらいが理系出身ですが、これからは文系色が強い人にも加わっていただきたいですね。多分野を混ぜていかないと、新しいものは生まれないですから。指示を待つのではなく、自ら考え、自らどんどん動けるような人に来てもらえるとうれしいです。

オフィスとは別に、1階にラボを設けています

「全く違う文化を持つ会社と協働すると、良い刺激になりそう」「京都の伝統工芸とのコラボレーションもあり得るかも」など、新規事業の今後について楽しそうに語ってくれた宮下さん。どのような共創が生まれていくのか、まだ見ぬ可能性に期待感が高まります。

「好き」を生かし、ものづくりに打ち込む喜び

ここからは、PICKで働く社員の皆さんにもお話を伺います。1人目は、東京で自動車整備の専門学校を卒業し、2023年に新卒入社した清水悠人(しみず・はると)さんです。子どもの頃から車が大好きだったという清水さん。「3歳のときにおもちゃの車の下にもぐって整備している写真があるんですよ」と笑います。

清水さん

学生時代は、自分たちで一から車を作って大会で走らせる「学生フォーミュラ」の活動に夢中でした。ピューズを知ったのは、専門学校のOB講演会がきっかけです。「大きな会社は分業が進んでいるから自分の部署の仕事しかできないけど、ピューズは少人数の会社なので幅広い工程に関わることができる」と聞いて、面白そうだなと思いました。

清水さんは、厚木事業所、横浜本社での勤務を経て、現在はPICKで技術者として働いています。これまでどんな仕事を担当してきたのでしょうか。

清水さん

まだ入社2年目なので、開発の流れの中でも主に下流の部分に携わっています。例えば、ハードウェアの組み立て、完成品の評価など。協力会社さんで一緒にものづくりをしたり、検査をして不具合があれば調べたりと、現場に行く機会も多いです。

機能が確実なものか、安全性がきちんと担保されているか、といった検査が無事終わるとホッとすると、清水さんは笑顔で話します。

清水さん

試行錯誤を経て、製品が「動いた!」という瞬間の喜びは、学生フォーミュラのときからずっと変わりません。でも、学生時代とは違って仕事には責任が生じるので、うれしいと同時にホッとする気持ちが大きいですね。

学生フォーミュラの経験はあるものの、専門学校では主に整備を学んでいたため、高専や大学を卒業した人と比べると、入社してから新たに勉強しないといけないことが多いそうです。

清水さん

一度自分で考えて、わからないことは先輩に質問して、といった繰り返しで一つひとつ仕事を覚えてきました。今はハードウェアの製作・評価を主に担当していますが、今後は回路設計やソフトウェアのコーディングといった業務も経験できればと思っています。できることを少しずつ増やして、「自分はこれが得意です」と言える分野をつくるのが目下の目標ですね。

乗り物が好き。ものづくりが楽しい。そんな気持ちをずっと持ちつづけている清水さん。「ピューズは、EVなんてまだ世の中から注目されていなかった時代から電動バイクをつくっていたりして、わくわくするようなことをやっている会社ですね」といきいきと話してくれました。

清水さん

ピューズではいろんなことに挑戦できるから、ものづくりが好きな人ならきっと楽しい職場じゃないかなと思いますね。苦労した分、できあがって動いたときの喜びは大きいので、これから仲間になってくれる人には「一緒に苦労しようぜ」って伝えたいです(笑)。

好奇心と向上心を持って、幅広い仕事に挑戦

つづいてお話を伺うのは、2023年11月に営業職として入社した三田悠乃(さんだ・ゆの)さん。建築系の高専を卒業後、「若いうちにいろいろなことに挑戦したい」と台湾で日本語教師として勤務。帰国後は、電動工具メーカーで研究開発に携わり、その後ピューズに転職しました。

三田さん

一つのことに集中して探求したり考察したりするのが好きだったので、前職の研究開発の仕事はとても楽しかったんです。でも、大きな会社だったので、私個人が関われる範囲が狭いと感じていて。もっと小規模な会社で裁量の大きい仕事をするほうがやりがいを感じるのではないかと、転職先を探していたところ、エージェントからピューズを紹介してもらいました。

研究開発の仕事を探していた三田さんですが、ピューズで面接が進む中で営業職を勧められ、営業としての入社を決めたそうです。

三田さん

前職では1年半ほどしか開発の仕事をしていなかったので、ピューズで開発職をするにはスキルが足りなかったんだと思います。今は、クライアントの訪問や打合せ、見積もり作成、展示会での対応といった営業の業務を担当。他にも、技術的な知識を生かして、クライアント向けの製品リーフレットの制作なども行っています。

さらに、企業サイトのリニューアルや、展示会ブースのデザインや設営に関する業務など、広報にも携わっています。また、三田さんの発案で京都市の表彰事業にエントリーして、ピューズの事業が表彰されるなど、企業ブランディングにも貢献しています。

三田さん

今は転職前に想像していた以上に、やりたいことができていますね。ピューズは業務の幅が限られないところが魅力。自分から提案したことは何らかの形でチャレンジさせてもらえるので、とてもありがたい環境だなと思っています。

前述した「車載用中古バッテリパックをエネルギーバッファに用いた急速充電器の開発」の事業は、「京都市輝く地域企業表彰 未来づくり貢献賞」として表彰されました

入社してまだ1年あまりという短期間ながら、さまざまな業務を担っている三田さんですが、実は「もともと車が好きなわけではなかった」のだとか。「免許は持っているけど、運転はできない。入社前は、車に興味を持てるかなっていう不安がありました」と笑顔で打ち明けます。

三田さん

入社してから数ヶ月は、周りが何の話をしているのか全くわからなくて(笑)。でもその分、勉強すれば伸びしろは大きいのでやりがいがあります。この会社には車が好きな人が多いですが、逆に車に興味のない人の意見もすごく大切だと思うんです。だから、一般ユーザーとして自信を持って「私はこう思う」と発言するようにしています。

今後、三田さんは新規事業にも携わっていく予定。「自分の意見もしっかりと発信しながら、チームで取り組んでいけたら」と意気込みを語ってくれました。

三田さん

私のように車に興味がなくても、専門的な知識がなくても、入社してから勉強すればいい。向上心があれば問題ないと思います。これから新規事業も本格的に動いていくので、提案力やプロジェクト推進力のある人がメンバーに加わってくれるといいですね。

子どもの頃から車が大好きだった清水さんも、車にあまり興味がなかった三田さんも、それぞれの興味や得意を生かしていきいきと働いている姿が印象的でした。EV業界のこれから、そしてピューズのこれからについて、最後に改めて宮下さんに伺うと、こんなわくわくする答えが返ってきました。

宮下さん

10年ほど前までは、EV業界では日本が世界のトップランナーでした。今は中国やEUに遅れを取っていますが、日本がもう一度トップランナーに返り咲くチャンスも十分にあるはず。異業種からEVへの参入も増え、大きなゲームチェンジが起こりつつある時代ですから、機械分野だけでなく、例えばITやメディアに関心のある人が新しいビジネスをつくる可能性も高いと思います。私たちも京都で仲間を増やして、新しい価値を生み出していきたいですね。

モビリティ業界が大きく変わる節目の時代。今後ピューズからどんな価値が生まれていくのでしょうか。「やってみたい!」と心が躍った人は、ぜひ「ピューズ イノベーションセンター京都(PICK)」の仲間に加わってみませんか。

執筆:藤原 朋
撮影:清水 泰人
編集:北川 由依

求人募集要項

企業名・団体名株式会社ピューズ
募集職種①研究開発職
②事業企画職
雇用形態①正社員(試用期間3か月:勤務条件の変更は無)

②正社員(試用期間3か月)、契約社員、パートタイム、業務委託(副業)
※ご本人のご希望に合わせて雇用形態を相談の上決定します。
仕事内容①電気自動車及びその部品の開発設計試作を行う
・パワーエレクトロニクス
・制御
・ソフトウエア
・機械設計

②当社のシーズ技術を知って頂き、その上で新規事業の企画を行う
・マーケティング
・市場調査
・顧客への提案・調整
・プロジェクト管理
給与①②の2026年卒の場合
初任給(■昇給:年1回 ■賞与:年2回)
大学院(修士課程)修了 基本給:255,000円(税込、諸手当別)
大学・高等専門学校専攻科 専門学校(4年制)卒業 基本給:240,000円(税込、諸手当別)
高等専門学校 ・専門学校(3年制)卒業 基本給:230,000円(税込、諸手当別)

①②の中途入社の場合 :能力、経験を考慮して別途相談の上決定 (■昇給:年1回 ■賞与:年2回)

② 契約社員 :別途相談の上決定
② パートタイム : 別途相談の上決定
② 業務委託 : 別途相談の上決定

※残業代の支払いについて:残業時間に応じて支給いたします。
福利厚生①・② 正社員
■健保組合(TJK)のサービス/保養施設
■健康相談窓口設置
■各種資格(業務関連)研修制度
■育児・介護支援補助金制度
■再雇用制度
■永年勤続者表彰制度
■その他手当

② 契約社員 ・ パートタイム
■健保組合(TJK)のサービス/保養施設(社会保険に加入の場合)
■健康相談窓口設置
■各種資格(業務関連)研修制度
■育児・介護支援補助金制度
■その他手当

② 業務委託:対象外
勤務地
「本社」(神奈川県横浜市港北区)
「厚木事業所」(神奈川県厚木市)
「ピューズ イノベーションセンター京都」(京都市下京区)
※応募時にご希望の勤務地をお知らせください。
面接の中でご希望に合わせて相談の上、決定いたします。
勤務地の決定の仕方を記載ください。
例:基本的には京都での勤務を想定していますが、ご希望に合わせて相談の上決定します。


原則として「ピューズ イノベーションセンター京都」
※「本社」、「厚木事業所」への転勤の可能性あり
勤務時間①・② 正社員
就業時間:8:30~17:30 (所定労働時間:8時間0分)
※時差出勤制度有 ※時間外労働:有

休憩:60分 (12:00~13:00)

② 契約社員、 パートタイム
個別契約による ※8:30~17:30の間で就業時間については応相談

② 業務委託 は該当しない
休日・休暇①・② 正社員、② 契約社員、パートタイム ※②業務委託は該当しない 

■年間休日数:122日
■年間有給休暇:10日~20日(下限日数は、入社半年経過後の付与日数となります)
※②契約社員、パートタイムについては年間勤務日数により変動あり

■日・祝日休み(祝日がない週は土曜日休み)※当社カレンダーによる
■年次有給休暇、特別休暇
■長期休暇実績(2024年度):ゴールデンウィーク休暇(10日休み)、夏季休暇(9日休み)、冬季休暇(9日休み)
応募資格① 自動車あるいは輸送用機器の電気/電子システムの設計・開発、試作・評価のいずれかに従事した経験があること

② 高専卒以上/職種経験・業界経験のある方優遇、理工系の知識があれば尚可。低炭素技術や環境対策技術を活用した新規事業の企画に興味をお持ちの方
選考プロセス京都移住計画の応募フォームから応募

書類選考

1次選考(WEB面接)

2次選考(WEB面接+WEB適正試験)

最終選考(対面面接)

内定

※職場(京都)見学やカジュアル面談をご希望の場合は応相談
面談場所〇1次、2次選考:WEB面接

〇最終選考:対面面接は下記のいずれか
【本社】
〒222-0033
神奈川県横浜市港北区新横浜 三丁目9番18号 新横浜TECHビルA館7階

【ピューズ イノベーションセンター京都】
〒600-8813
京都府京都市下京区中堂寺南町134番地ASTEM棟 10階 1006号室

※先輩社員との座談会やオンライン面談を受け付けています。
希望の方はその旨ご連絡ください。
参考リンクhttps://www.pues.co.jp/

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