2024.08.11

デザイン部門と協働しながら。ITインフラで「だれかのおいかぜ」になる

京都移住計画での募集は終了いたしました

(2022/03/03公開、2024/8/11更新)

Web・グラフィックデザインとプラットフォームソリューションで、「だれかのおいかぜ」になる。そんな思いを掲げて、京都・西院でスタートした株式会社おいかぜは、今年19期目を迎えています。

約1年前の記事では、Webサイトやグラフィックの制作をするプロダクション事業の仕事を中心にご紹介しました。今回はもう一つの事業、サーバーやネットワークの構築・運用・管理などを行うプラットフォームソリューション事業について、さらに詳しくお話を伺います。

2つの事業があるからこそ生まれる付加価値

「今回は僕の出自であり、おいかぜの出自でもある、プラットフォームソリューション事業のITインフラエンジニア職を募集します。おいかぜはデザインやコンテンツだけの会社じゃないんですよ」

そう笑って話すのは、代表取締役の柴田一哉(しばた・かずや)さんです。

おいかぜは、もともとサーバーエンジニアだった柴田さんが2003年に設立し、プラットフォームソリューション事業からスタートした会社。事業は順調に成長し、10周年を迎える頃にプロダクション事業を立ち上げました。

「僕自身の興味がサーバーからHTMLやプログラム、データベースなどフロントのほうにどんどん広がっていって、最終的にデザインや企画までたどり着きました。僕の興味の幅が、そのままおいかぜの事業の幅にもなっています」

事業の幅広さの根底には、「お客さまに課題の切り分けをさせない」という思いがあると、柴田さんはつづけます。

「たとえばWebサイトの動きが遅い時、サーバーが遅いのか、コンテンツの作り方が悪いのか、あるいはそのバランスが悪いのか。お客さまに課題の切り分けをさせてしまうのは良くないと思うんです。お客さまが抱えている課題に対して、僕たちが課題の切り分けをしてあらゆる面からサポートできるようになりたい。その思いが事業の幅につながり、『おいかぜ』になるという社名にもつながっています」

コンテンツを制作し、Webサイトを構築する会社は他にもたくさんありますが、おいかぜのようにITインフラまで担える会社はなかなかありません。このおいかぜならではの強みを、柴田さんは「付加価値」だと表現します。

「プロダクション事業にとって、プラットフォームソリューション事業は付加価値なんですよね。逆もまたしかりで、プラットフォームソリューション事業にとっては、Webサイトやビジュアルの制作までできるプロダクション事業が社内にあることが付加価値になります。両事業部のシナジーを生み出し、さまざまな面で『おいかぜ』になれたらと思っています」

やりがいも責任も大きい現場を担う

おいかぜのプラットフォームソリューション事業には、本社勤務だけでなく、取引先に常駐するメンバーもたくさんいます。現在、京都産業大学、大学コンソーシアム京都、京都華頂大学の3ヶ所に拠点があり、社員の約4分の1が各拠点で働いています。

ここからは、拠点と本社の両方を経験してきた入社10年目の西村信哉(にしむら・しんや)さんにお話を伺います。

西村さんは専門学校を卒業して新卒でおいかぜに入社し、京都産業大学に5年間常駐。その後、本社や京都華頂大学での仕事を経て、再び京都産業大学で3年間勤務しました。最も長く働いてきた京都産業大学では、どのような仕事を担当していたのでしょうか。

「主にサーバーとネットワークの構築・運用・管理を行っていました。普段の仕事は運用がメインですが、京産大では数年に1回、機械を更新するタイミングがあるため、大規模な入れ替えも行います。他にも、キャンパス内に新しい建物ができる時には、一からネットワークの構築や設定を行います。サーバーやネットワークの構築には1年ほどかかりますので、想定通り無事に動き出した時には大きなやりがいを感じます」

柴田さんいわく、京都産業大学はおいかぜの拠点の中でも規模が大きく、しかも高度な技術が求められる現場。学生数は約1万4000人、建物も40棟ほどあり、もし何かミスがあれば多大な影響が出てしまうため、特にプレッシャーの大きい仕事です。

専門学校で技術を学んだとはいえ、実務経験なしでスタートした西村さんにとっては大変な現場だったのではと尋ねると、「最初は苦労の連続です」と西村さんは笑顔で当時を振り返ります。

「一緒に常駐している先輩に教えてもらったり、自分でも本を読んだりしながら、最初の2~3年はとにかく勉強、勉強でした。何かトラブルがあった時は、それが新しいことを学ぶ機会になるので、深く調べて理解するように心がけていました」

現在は本社に異動になり、さまざまなクライアントを担当する西村さん。常駐先で特にやりがいを感じていたというサーバーやネットワークの構築が、今後は仕事の中心になっていく予定です。「本社で担当するクライアントは多岐にわたり、拠点に常駐していた時とは違った新しいスキルも求められるので、引き続き勉強してスキルを磨いていきたいです」と真摯に語ってくれました。

スキルを掛け合わせ、自分らしいキャリアを

つづいてお話を伺うのは、2021年に中途入社した岸田弘成(きしだ・ひろなり)さんです。前職は大手機器メーカーで経営管理や営業の仕事をしていた岸田さん。ITの分野に関心があり、おいかぜに入社しました。

「実はもともとプロダクション事業の求人を見て応募したんです。面接が進む中で、エンジニアが向いているんじゃないかと勧められて。最初は悩みましたが、自分のことをしっかり見てくれているんだなというのが伝わってきて、それが嬉しかったので挑戦してみようと思いました」

エンジニア職は全くの未経験だったため、「初めは右も左もわからない以前の、ほんまに何もわからへん状態」と笑う岸田さん。まずは本社での約3ヶ月の研修で、基礎的な知識や技術を身に付け、現在は大学コンソーシアム京都で勤務しています。

大学コンソーシアム京都には、おいかぜのスタッフが4名常駐し、サーバーやネットワーク、クライアントPCの運用・管理、施設内にある講義室や会議室のAV機器の運用・管理、職員や来館者へのITヘルプデスク業務など、ITにまつわるさまざまな業務を行っています。

「『パソコンが動きません』『会議室のモニターが映りません』といった問い合わせや、『こういう新しい取り組みをはじめたいけどどうしたら良いか』という相談など、軽い質問から重い質問までたくさん来るので、コミュニケーションを取る機会がとても多いですね。お客さまが抱えている問題が解決して『ありがとう』と言ってもらえる時が、一番嬉しい瞬間です」

今後は、前職での経験も生かしながら、自分なりのキャリアを築いていきたいと、岸田さんは語ります。

「他のエンジニア職のメンバーと違うのは、数値管理や営業の仕事も経験してきたところ。今まで身に付けたスキルも掛け合わせて、『技術がわかってコミュニケーションが取れて課題解決もできる人』を目指していきたいと思っています」

多様なエンジニアを育てていくために

西村さんと岸田さんの話をそばで聞いていた柴田さんは、「寡黙でスキルにまっすぐ向き合ってきた西村くんと、コミュニケーション型でオールラウンダーの岸田くん」と2人を表現します。

「西村くんのように技術に誠実に向き合い、確実にリピートにつなげていくというスタイルは、これまでのおいかぜを作ってきた文化であり、これからもずっとつづけていく大切な部分です。さらに、技術をベースにコミュニケーションを取って、社会との接点を作っていく役割、その部分を担っていく可能性があるのが岸田くんかなと思っていて。2人のような違うタイプの人たちを育てていくことが、これからのおいかぜのためになると考えています」

柴田さんと共に話を聞いていたプラットフォームソリューション事業の事業部長、峯康尚(みね・やすひさ)さんは、こうつづけます。

「うちの事業部は、どちらかというと技術畑で寡黙な人が多いので、間に立ってコミュニケーションを取っていく人も必要なんですよね。だから岸田くんには良いタイミングで入ってきてもらったと思います」

峯さんは、柴田さんのエンジニア時代の同僚であり、おいかぜのプラットフォームソリューション事業を初期から支えてきました。同じエンジニアという立場で共に事業を担ってきた西村さんのことは、どのように見ているのでしょうか。

「技術の面では私よりも上。何も言うことはないですし、信頼しています。今後は本社での業務を一緒に担ってもらうので、折衝や交渉、調整といったビジネスにおけるコミュニケーションをさらに磨いて、エンジニアとしてのスキルをもっと生かせるようになってもらえればと期待しています」

柴田さんは、今回採用するエンジニア職のキャリアパスも意識して、今回の取材に2人を選んだと言います。

「エンジニア職の入口にいるのが、常駐先で1年目として働いている岸田くん。その先にいるのが、各拠点での勤務を経て、本社でさらに次のステップへと進んでいる西村くん。西村くんのようにインフラエンジニアとして成長していくパターンもあれば、Webエンジニアにコンバートして、独立したり転職したりする人もいます。どんな道に進むにしても、ロジックや概念の部分をしっかり身に付けていれば、一生食べていける知見が得られる職種だと思いますね」

お客さまに真摯に向き合い、得てきた信頼

今年19期目を迎えているおいかぜ。現在拠点を構えている大学コンソーシアム京都、京都産業大学、京都華頂大学の3ヶ所はすべて、会社設立から5年目までに仕事がスタートし、10年以上つづいているクライアントです。大手の競合他社もある中で、おいかぜが長年選ばれつづけている理由はどこにあるのでしょうか。そう問いかけると、柴田さんと峯さんは「メンバーの人柄」と口を揃えます。

「技術者のスキルって、単純に技術を知っているだけではダメで、お客さまにどう伝えるか、どうやって課題を引き出すか、そういうスキルが大事なんです。うちのメンバーは、コミュニケーションをちゃんと取って、課題を解決していこうというスタンスの人が多いので、それが選ばれつづける理由じゃないかと思います」(柴田さん)

「お客さまのことをどこまで考えられるか、それが一番大切だと思うんですよね。お客さまに真摯に向き合っているメンバーがいるからこそ、仕事がつづいている。プラットフォームソリューション事業の仕事はやっぱり信頼あっての業務なので、今後も着実に実績を積み上げ、信頼を得ていきたいですね」(峯さん)

お客さまへの接し方や向き合い方については、日頃からメンバーに何か伝えているのでしょうか。

「僕たち経営陣から、ああしなさい、こうしなさいと言うことは、基本的にないんです。採用の時にしっかりと人を見ていますから、言わなくても大丈夫な人しか残っていないのかもしれないですね」(柴田さん)

「何も言わなくても、みんな共通の意識を持ってくれていると思いますね。私がおいかぜに入社した頃から、ほど良い関わり合い、適度な距離感があって、私はその雰囲気が好きなので、他のメンバーにもこちらからあまり口出しせず、ほど良い距離で接しています」(峯さん)

峯さんの話を聞いて、「同じことを思っているから、長く一緒にやってこられたんだと気づきました」と笑う柴田さん。西村さんと岸田さんも「この距離感が心地よいです」と笑顔で頷きます。

前回の取材でも感じた、おいかぜの皆さんの心地よい空気、仲は良いけれどもベタベタはしないちょうど良い距離感が、おいかぜの初期メンバーから始まっていたことを知り、思わず納得してしまいました。

取材を通して終始感じる、おいかぜの皆さんのほがらかさや心地よい空気感。そして、やわらかな雰囲気の奥から、お客さまに真摯に向き合いつづける誠実さやひたむきさもしっかりと伝わってきます。 

「ぐいぐい引っ張るでなく、横に寄り添うでなく、おいかぜになる」。そんな会社の理念が、クライアントへの向き合い方はもちろん、メンバー同士の関わり方にも表れているように感じました。

おいかぜの皆さんがまとう空気に心地よさを感じ、一緒に働いてみたいと思った方は、ぜひ彼らと共に「だれかのおいかぜになる」仕事を担ってみませんか。

編集:北川由依
執筆:藤原朋
撮影:岡安いつ美

京都移住計画での募集は終了いたしました

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