募集終了2021.07.20

教育領域のイノベーションを推進する。個別最適化された教育を京都の子ども達へ

大切なわが子の将来のため、よりよい教育環境を選びたい。そんな子育て世代の意識の高まりから、難関私立中学を目指す家庭が都市部を中心に年々増加しています。


そこで頼りにされているのが難関中学受験に対応する学習塾。全国区の知名度を誇る大手学習塾が精力的に展開するなか、少人数定員制・個別化学習に特化した京都の小さな学習塾が第一志望校合格率80%以上という驚異的な数字を叩き出しています。今回はその学習塾を運営する注目の企業「株式会社idea spot(イデアスポット)」をご紹介します。

京都の教育シーンに、新たな選択肢を加える

所在地は「鴨川デルタ」の名で親しまれる、高野川と賀茂川の合流点のほど近く。水と緑の癒しに加え、駅や商店など暮らしに便利な施設が揃った“住みたいまち”の代表格である出町柳です。代表の竹山隼矢さんは2016年、生まれ育ったこのまちでイデアスポットを創業しました。

「はじめから難関中学受験をメインにしようと決めていたわけではありません。私の考え方はニーズありき。必要のないものや、すでにあるものを作ることは一切考えていません。この辺りはちょうど、中学受験層と高校受験層の中間地点に当たるので、まずはニーズを測るため、小学生向けのロボット工作教室『ロボキッズ』と、小・中学生向けのオンライン英会話教室『オレコ』の2本柱で走り出しました。
結果は私国立中学受験を見据えた品質の高い教育を期待する親御さんの反響が大きかったので、小学生を対象とした難関中学受験専門の講座『エリオ』を新たに設けたというわけです」

エリオは竹山さん自身のこれまでのキャリアをもとに導き出された一つの提案です。教育事業での独立を視野に首都圏最大規模の大手学習塾に就職し、最難関中学の受験生を専門として指導する“御三家対策コース講師”に最年少で選抜。中学受験算数の専任講師として教壇に立ち、多くの子どもの学力強化と志望校合格に貢献しました。

そうしたなかで竹山さんが気にかけていたのは、集団の競争原理になじめずに伸び悩む子や、相性の良くない志望校に無理をしてチャレンジしようとしている家庭です。

個々の特性をおおまかに掴むため、学習特性診断アプリを独自に開発。結果をさらに細かく分析し、個別最適化学習に活かしています

「画一的な指導方法や環境に合わないというだけで可能性が狭められるのは、その子にとっても社会にとっても大きな損失です。新たな教育の選択肢を地域に提示し、一人でも多くの子を芽吹かせるという思いで立ち上げたのがエリオというわけです」

エリオは現在、全学年・全コース定員に達し、次年度のキャンセル待ちまで発生しています。選ばれる理由は何と言っても、灘・神戸女学院・洛南・東大寺・洛星・高槻・同志社女子といった近畿の難関中学を含む第一志望校合格率の高さ。大手進学塾の平均値が30%程度と言われるのに対し、エリオの受講生は1期生・2期生とも80%を超えています。

奥行きのある館内は、講座や学齢に適した仕様に分かれた機能的な造り

ボーダーレスな環境設計とオープンイノベーション

エリオ開講以降もプログラミング講座を開講したり、2号館となるリベラルアーツ館を開校したり、地域固有のニーズに応えてきました。その中でたどり着いたのが「マイクロスクール 」という新形態。マイクロスクール とは、少人数で個別最適化学習を施し、一人ひとりの可能性を最大限に伸ばすことを実現する、世界基準の教育環境です。

日本のマイクロスクールの先駆けであるイデアスポットは、様々な有名企業とパートナーシップを締結しており、現場は協業により生まれてくる画期的な教育手法の源泉となっています。

家庭に配備されたプリンターには、講師が選択した課題プリントや添削されたプリントが送られてきます。

コロナ禍により家庭学習の機会が増えた昨年来、テクノロジーを活用したオンライン教育にも力を入れています。竹山さんは「授業のライブ配信では高いレベルでの個別最適化学習の提供が難しい」「プリントのやり取りに時間がかかる」といった現場講師の声に応え、大手精密機器メーカーと連携して新サービスを顧客に提供。各家庭にオンライン対応のプリンターを配備し、簡単な操作でプリントのやりとりができる仕組みを整えました。

「教育現場の困り事が解決され、メーカー側では事業展開のヒントが得られた、まさしくwin-winの取り組みです。今後もオープンイノベーションの発想で、ICTをはじめとした幅広い業界の方々と接点を持ち、既存の枠に捉われない新しい教育のあり方を追求していきたいと考えています」

自ら学ぶ力を養成する、自己調整学習の拠点

プログラミング教室などの習い事部門や学習塾部門(エリオ)を展開する本館のすぐ近くに「リベラルアーツ館」と呼ばれるもう一つの拠点があります。

ここで行っているのは「自己調整学習」。つまり、自分で計画を立て主体的に学ぶ力を育む場所です。例えるなら、エリオは講師陣と子どもの二人三脚、自己調整学習は子どもの一人歩きのトレーニングといったところでしょう。

主体性重視とはいえ、はじめから計画的に学習を進められる子はほとんどいません。カリキュラムや教材は、事前に相談して決めた目標に合わせて講師が作成します。実際にそれをどのように進めていくかは子ども自身が決め、進捗状況のチェックや効率的な学習方法などを講師が個別にアドバイスしていくという流れです。

リベラルアーツ館では、子どもの学びに対する自律性の向上を目指す「自己調整学習コース」を展開。学習計画シートをベースに一人ひとりの成長度合いを見ていきます

そうした自己調整学習の現場を指揮しているのが、リベラルアーツ館館長の山﨑謙介さんです。ロシアやオーストラリアで培われた語学力や幅広い知識と視野、日本での塾講師の経験が買われて、2018年にイデアスポットに加わりました。自己調整学習コースの必要性をいち早く訴え、実現につなげた主要メンバーの一人です。

「エリオでも主体的に学ぶ力の養成に力を入れてはいますが、入試という時間的制約がありますから、講師がいわば力業でサポートする場面も当然でてきます。必要なこととはいえ“学ぶ力”という点では十分に伸ばしきれていないという感覚がありました。講師としてまだ若かったころには、講師に依存させるような指導スタイルをとってしまっていたという反省もあります。
そこで、教科学習のついでではなく、自律的学習者を育てるということを中心に据えた新しい学びの場をつくれないかと考え、それを竹山にぶつけました。竹山もエリオを修了した中学生や内部進学生を対象に新しいコースを立ち上げるべきだと考えていたので、エリオ1期生の卒業に合わせて2020年にリベラルアーツ館を開校しました」

指導するにあたって山﨑さんが意識しているのは、「学びの主体は常に学習者にある」という基本姿勢。その上で「子どもが学びやすい環境やシステムを作ることが、学びの場を主宰する教師の役割である」という信念のもと、生徒たちの様子や教室の細部にも目を配りながら、よりよい学習環境を構築しようと日々奮闘されています。ほんのり漂う清々しいアロマの香りも「リラックスと集中力を高める効果が期待できる」と山﨑さんが専門家の友人に相談し取り入れたものです。

「リベラルアーツ館には、子どもたちにとってプラスになることを研究し実践するラボ的な一面もあります。最近は脳神経科学関係の本を読み漁り、脳のメカニズムに基づいた合理的な学習方法について検討したり、近々立ち上げる教養教育コースのカリキュラム作成のために、たとえばウェルビーイングについての知見などを集めたりしています。
一般的な塾講師ですと現場に縛られがちになりますが、イデアスポットでは開発や経営に関わるところも任せてもらえる、私にとっては理想的な環境です。学びの場そのものが成熟の過程に身を置いていることで子供たちだけでなく、私自身も成長していけると実感しています」

現在、リベラルアーツ館では自己調整学習コースに加えて、教養教育コース開講に向けて準備を進めています。またICTを取り入れた個別化学習のシステムも開発中で、今回新しく迎える仲間には、現場指導だけでなくそういった開発の場面での貢献も期待されているということです。

「現場でもそうですが、多様な価値観や考え方に耳を傾けられる人、<弱さ>を許容できる懐の深さのある人と一緒に働けたらと思います。僕もずぼらで弱い人間なので、それを許して欲しいというメッセージも込めて(笑)」

ここからは、入社2年目で活躍する若手社員の山田将生さんのケースをご紹介しましょう。
山田さんは、入社からこの1年間、講師業務のほかにBtoB事業や新規事業開発と、幅広い仕事に携わってきました。

講師業務での担当科目は、国語と社会の文系科目。メイン教材はあるものの授業の進め方に細かなルールはないので、子どものタイプやその日のコンディションに応じてさまざまな工夫を凝らしています。

「疲れている様子なら短い文章問題に変えてみたり、連休明けの授業であれば生徒が旅行で訪れた場所をテーマに地理の授業をしたり、あれこれ試してみると、生徒の理解度が格段に上がる瞬間があるんです。それが一番の楽しみですし、自分のモチベーションアップにつながっています」

また、山田さんは講師業務のみならず、社内のDX推進や業務効率化を先頭だって進めています。

「この一年は、とくにデジタル技術を用いた新しい指導方法の実装に取り組みました。デジタルを活用した非対面指導の効率を上げるため、生徒の課題提出と講師の採点業務の効率的な流れをプログラムを書いて設計したり、他の教育現場が同様のシステムを導入する際に躓きそうなポイントを整理したマニュアルを作成したりしました。数年先の野望としては、イデアスポットのDXの成功例を日本中どこの教育機関でも再現可能なシステムに構築して、教育機関全体の業務効率化に寄与したいです」

入社1年目からプログラミング教育の講座開発も担当し、生徒・保護者からも好評を得ています

山田さんは、イデアスポットの社風や働き方についてこのように語っています。

「弊社は自ら考えて行動することが評価されます。私もこの一年間でさまざまな失敗を経験しましたが、失敗したことよりも、そこから得た学びや成長を周囲が評価してくれるのが励みになっています。理不尽に叱られることもありませんし、“非体育会系”な雰囲気の会社です。先ほどお話ししたこと以外にも、社内のデータ活用の効率化や新規事業の提案、大手企業との商談に同行するなど、様々な機会に恵まれ、日々成長を実感しています。教育業界に携わってみたい人、人とは違ったキャリアでチャレンジして自分の成長を実感したい人とは、ぜひ一度お話をしてみたいですね」

自分の時間と思いが尊重される職場環境

イデアスポットが徹底した個別化教育を提供し、高い教育効果を上げているのは、働く職員にもゆとりが確保される職場環境があるからです。

「従来の教育機関の一番の問題は、職員の長時間労働です。熱心な先生ほど子どものために身を粉にして働き、自身のプライベートが犠牲になってしまいがちでした。私にも子どもがいますが、こうした働き方は業界として改善していく必要があると強く感じています。イデアスポットでは創業当初より『プライベートを犠牲にしない』をテーマに、働きやすい職場環境を整備してきました。ゆとりがあるからこそ、職員の創造力が存分に発揮され、子どもたちに対しても最適な指導が精度高くできているのだと思います」(竹山さん)

自らを「根っからの自由人」と言ってのける山﨑さんも、「私が働きやすいと感じるくらいなので間違いないです(笑)」と太鼓判を押します。

山﨑さんは休日や休憩時間に趣味の読書を満喫。「いずれは自分で本を書きたいですね」と夢を語ってくれました

山田さんは「オン・オフをきっちり分けたいタイプ」と言うだけあって、休日は仕事を忘れて趣味の社寺めぐりを満喫しているそう。

「季節によって表情がガラッと変わる京都の社寺は、訪れるたびに発見があってリフレッシュに最適です。私のように仕事と切り離して過ごす人もいれば、趣味と実益を兼ねて勉強に打ち込んでいる人もいて、みんなそれぞれの世界を持っている個性派集団ですね」

今回の募集では、エリオの講師とリベラルアーツ館のマネージャー候補を兼務できる方を募集しています。学習塾での指導経験は問いませんが、高い教科指導力や新しい教育を創る発想力を発揮できる方を求めています。

成長できる環境づくりと、働きやすい環境づくりーー。どちらも万全に整えて、未来ある子どもの成長を支えていく意識の高さがうかがえました。その一員となり、新しい教育のカタチを創造しませんか?

撮影:岡安 いつ美

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