募集終了2018.10.03

グローバル対応もお任せを!京町家を支える影の立役者

「私たちの仕事は目立たないけど、いろんな部署の人を支えているんです」。

株式会社八清のサービスマネジメント部で働く岡崎幸子(おかざき・さちこ)さんが、営業支援コンシェルジュの仕事をそんな風に話してくれました。

岡崎さんのように、会社の仲間がスムーズに仕事ができるよう影で支えることを得意としたり、好きだったりする人は、八清の求める営業事務支援コンシェルジュ像に近いかもしれません。

八清はもともと西陣の呉服の卸問屋でしたが、創業7年目に繊維産業から不動産へと業態を変更。創業62年、現在は「町家といったら八清」というイメージがあるほど、数多くの物件を手がけるのが建築・不動産の会社です。

一番の特徴は、不動産のトータルコーディネートができること。京都の地域事情に始まり、不動産、建築、ファイナンス、相続や税金、アフターケア、管理や投資・賃貸運営に至る利活用まで、一度に相談できることが何よりの魅力です。

京町家に価値を見出したパイオニアとして、伝統文化を表現する宿泊施設や、地域ぐるみで盛り上げるシェアハウスなど、さまざまなタイプの物件をプロデュースしてきました。

八清がリノベーションを手がけた京町家(Before)
八清がリノベーションを手がけた京町家(After)
大型町屋の活用手法として事業化したシェアハウス第1号「京だんらん東福寺」。
八清が2016年に京町家を改装し、運営するコワーキングスペース「京創舎」。

ありがたいことに京都移住計画では、何度も八清の仕事や働く人をご紹介してきました。過去には、「営業支援コンシェルジュリーシングプランナー」「プロデューサー」「Webデザイナー」を募集し、京都移住計画をご縁に入社された方もいます。

そして今回は、サービスマネジメント部「営業事務支援コンシェルジュ」の募集です。

会社の「顔」として、裏方として

「こんにちは〜」と扉を開くと笑顔で出迎えてくれたのが、先にもご紹介したサービスマネジメント部の岡崎さんです。もともと大学で日本文化を専攻。古いものに興味があったことから、京町家を手がける八清に惹かれて入社したそうです。

入社5年目。右も左も分からない新卒の頃から一つひとつ手探りで業務を覚え、今では会社のみなさんから頼りにされるコンシェルジュです。

電話を受けたり、お茶を出したり、お客さまがいらっしゃったら対応したり。そうした会社の「顔」としての受付業務と、書類作成など会社を裏で支える事務が、コンシェルジュの主な仕事です。

しかしコンシェルジュの業務は、受付と事務とざっくりまとめしまうことはできません。お話をお伺いする中で見えてきたのは、2つの業務を軸に、個性に合わせた幅広い業務にチャレンジしていること。そここそ八清でコンシェルジュとして働く魅力のように思います。

コンシェルジュは岡崎さんを含め3名。受付と事務を軸に、一人ひとりが個性や得意にあった業務を担当しています。

「私は書類作成が得意なので、事務系の仕事が中心です。コンシェルジュだけど、接客はあんまり得意じゃなくて(笑)対人コミュニケーションは、他の2人の方が長けています」。

「3人の中で書類作成が一番得意」という岡崎さん。特に力を割いているのが、再契約業務です。具体的にどのような業務なのでしょうか?

「賃貸物件には、普通借家契約と定期借家契約があります。前者は自動更新ですが、後者は定められた期間が終わると契約が終わりになる。だから継続してお住まいになる場合、再契約が必要になります」。

物件の契約は、いわゆる営業職であるプロパティマネジメント部が担当。それを引き継ぎ、管理していくのがサービスマネジメント部になります。

「借地借家法によって、契約が終了する1年〜6ヶ月前までにオーナーさんに再契約の可否や条件面を通知することが決められています。引き続き賃貸OKなら、借り主さまに通知を送り、再契約の手続きを進めます。私は宅地建物取引士の資格も保持しているので、重要事項説明を行うところまで任されています」。

再契約や重要事項説明も行うとなると、一般的にイメージする事務の仕事とは異なります。幅広い仕事を覚えることになるので、不安になる人もいるかもしれません。

「そうですね。でも一つずつ仕事を覚えていけば良いので、大丈夫ですよ。私も基本の仕事からステップアップしながら、現在のような業務ができるようになりましたから」。

では、コンシェルジュとして新たに入社する方は、どのようなステップを踏んで仕事を覚えていくことになるのでしょう。

「まずは物件一覧の管理から。コンシェルジュ内で物件状況を共有するための一覧表があるので、状況に応じてステータスを変更してもらいます。どんな物件を扱っているのか、お客さまからニーズのある物件はどういうものかなど、物件や会社のことをより理解していただけるので、勉強になりますよ」。

コンシェルジュとしてのキャリアステップを教えてくれた岡崎さん。しかし岡崎さん自身が入社した時は、明確な道筋のない環境だったそう。

「私が入社する少し前まで、事務や受付を派遣スタッフの方にお願いしていた時期がありました。だから5年前は、業務も整理されておらず、教育体制も整っていなくて……。目の前にある仕事を必死に覚えていくので精一杯でしたね」。

新卒で入社した、岡崎さんにとってきっと大変なことだったはず。でも岡崎さんは、与えられる仕事に丁寧に向き合い、頼りにされるコンシェルジュに育ちました。

「当時20数人の会社ですから、手取り足取り教える余裕がありません。だけど私が入社した時より、道は整っています。コミュニケーションも円滑で他部署にも相談しやすい社風ですし、コンシェルジュの仕事や立場も確立されたので、安心して入社してほしいです」。

コンシェルジュのベーススキルとなる受付と事務の業務を覚えた岡崎さんは、近年新しい仕事にもチャレンジしています。

「グローバル版のホームページ制作をする際に、町家の歴史やエリア紹介の文章を書かせていただきました。歴史や文化に興味がありますし、文章を書くことも好きなので、楽しかったですね」。

そして、なんとハ清オリジナルのキャラクター「ハチ子」も生み出したそう!

LINEスタンプとして販売中。かわいい!

「グローバル版のサイトを作る時に、メディアデザイン部から『キャラクターを書かない?』と頼まれて。普段の仕事の範囲を超えて、こうした形でイラストを書けて嬉しかったです」。

求められることに応えることで開かれた次の一歩

コンシェルジュ3名のうち最も長く働くのが、岡崎さんより1ヶ月早く入社した、辻佳苗(つじ・かなえ)さんです。辻さんには以前にもご登場いただき、八清への入社経緯や受付や事務で心がけていることをお伺いしました。

それから数年。入社5年目になった辻さんが受付や事務の他に担当するのが、1ヶ月から京都暮らしを体験できる京別邸(短期借家)の運用・管理です。

辻さんが管理する京別邸にて、お話をお伺いしました。

「2018年春から、10軒ほどある京別邸を管理しています。入居者さんからの問い合わせ対応、備品補充、清掃確認など気持ちよく京別邸をお使いいただけるよう心がけています」。

新たに「物件を京別邸として活用したい」と問い合わせをいただいたオーナーさんの対応から日々の運用まで、幅広い管理業務を担っているようです。

「京別邸は、海外や京都市外にお住いのオーナーさんが自身で利用しない期間に効率よく運用するための商品です。オーナーさんが利用したい時期と貸し出したい時期を調整しながら、利用に必要な備品を揃えていただいています」。

時にはご近所からのクレーム対応、時には備品の買い出し。オーナーさん、入居者さま、ご近所さん、清掃業者さんなど、辻さんが日頃コミュニケーションをとる人々は、社外にも広がっています。

「オーナーさんをはじめ社外の方と密に連絡を取り合うので、今までの仕事とは違いますね。オーナーさんから直接『ありがとう』と感謝されることもあり、やりがいを感じることも増えました」。

とはいえ、一般的な事務職だと思って入社したら、「運用・管理までやるの?」と戸惑ってしまいそうです。辻さんは、受付・事務からどんどん広がる業務をどのように思っているのでしょうか?

「もともとインテリアコーディネーターになりたくて。建築のことを学びたいと思い、八清に入社しました。プロパティマネジメント部のように、建築士さんとオーナーさんとやりとりしながら物件を作っていくことにも関心があるので、楽しいなって」。

最近では、京町家の物件をゼロベースで作るにあたり、プロジェクト会議に辻さんが呼ばれることも出てきたそう。

「プロパティマネジメント部の担当者から誘われて、新築の京町家を作るための会議に参加しています。忌憚のない意見を述べてほしいって」。

コンシェルジュとして物件一覧の管理を担い、京別邸の運用でオーナーさんからの要望を直接聞いている辻さんの頭の中には、膨大な物件情報と物件の良し悪しを判別する基準がインストールされているはず。その経験値は、事務だけに留めるのではなく、色々なところで応用できそうです。

物件企画から関わることは、インテリアコーディネーターを目指す辻さんにとっても良いステップになりそうです。

「京別邸の管理はもともとある物件を運用するソフト面が中心なので、物件を一からつくるところから関わることはなかなかできません。しかしそれらの経験が元になり、ハード面に携われるのはとても嬉しいです」。

京都の文化やお店をグローバルに伝えたい

辻さんが担当する京別邸のオーナーや入居者さまには、海外の方も多くいらっしゃいます。そこでグローバル担当として、英語力を活かした業務を担うのが、入社2年目で同じくコンシェルジュの鬼頭彩(きとう・あや)さんです。

「学生時代、留学をしていたので英語を使う仕事をしたいと思い、名古屋から京都に移住しました。前職は京都にあるPR系の会社で働いていて。だから、英語力を活かしながら京都の良いところを伝えられる仕事を探していました」。

たまたま前職のオフィスが、八清の管理する貸家だったことから、八清のサイトを見た鬼頭さん。偶然にもコンシェルジュを募集していることを知り、現在に至ります。

「コンシェルジュは色々な部署と関わりがあるので、みなさんがどういう仕事をしているのか学べておもしろいです。将来的にはまたPRの仕事をできたらと考えていますが、今は不動産や建築、京都というまち自体を、コンシェルジュの仕事を通して勉強しています」。

入社2年目になり、来客対応やお茶だし、備品の発注など基本的な受付・事務の仕事がようやく体に染み付いてきたところ。そこに鬼頭さんが得意な英語でのコミュニケーションスキルを活かした仕事として、京別邸の海外オーナーさんや入居者さまの対応をしています。

「海外のお客さんが、京別邸を気に入ってくださり、リピートでご予約をいただくことがあります。『京町家っていいな』『日本は良い国だな』と思ってもらえるところに少しでも貢献できているのかなと、やりがいを感じています」。

また、グローバル担当ならではの出会いも魅力の一つだとか。

「きっと八清で働いていなかったら出会えなかった、さまざまな国の、色々なバックグラウンドを持っている方と関われること。なおかつ、自分の住む京都の街を知っていただけることが嬉しいですね」。

「海外に住んだことで、日本の良さに気づきました。私というフィルターを通して、京都の魅力や文化をオススメしたいという思いは、前職も今も変りません。京別邸に泊まっているお客さまにオススメのお店や季節の行事をお伝えして、足を運んでくださったり、それをまた友人にお伝えくださったり。そういう繋がりをこれからも生み出していきたいです」。

鬼頭さんが良くランチを食べる佛光寺。ナガオカケンメイさんが手がけるD&DEPARTMENTも境内にある。

海外留学を経て、名古屋から京都へ移住した鬼頭さんが考える、京都の魅力って何でしょうか?

「烏丸や四条エリアは観光客でいっぱいですが、一本入れば落ち着く路地がある。そこに四季を大切にする京都人の心が加わり、町中でも四季折々の風景を感じやすいところかな」。

碁盤の目になっている京都のまち。自宅から会社へ行くまでの道程も、何通りもあります。だからこそあえていつもとは違う道を通り、小さな冒険をすることで新しいお店や人に出会うことができる。そんな京都らしさに鬼頭さんは惹かれているようです。

今回は3名の営業支援コンシェルジュにお話をお伺いしました。もうお気づきだと思いますが、「本当に同じ職種かな?」と思ってしまうほど、三者三様です。

しかし、みんなに共通するのは受付・事務の基本スキルをしっかりと身につけた上で、好きなことや得意なことを活かして働いているということ。会社に求められることにきちんと応えながら、自分らしい仕事を見つけてきた3名のストーリーから、八清という会社がスタッフの5年先、10年先まで見据えて採用・育成していることが伝わってきました。

冒頭で「仕事は目立たないけど、いろんな部署の人を支えている」と岡崎さんが言ったように、たしかに目に見えやすい成果を示しずらい分、事務や受付の仕事は他の部署よりも華やかに思いずらいのかもしれません。しかしコンシェルジュとして働く3名からは、影から会社を支える誇りとやりがいをしっかり感じられました。

株式会社八清 コーポレートサイト

募集終了

オススメの記事

記事一覧へ