募集中2026.04.14

見えない仕事で、命を守る。京都の施設や文化財の安全を支える消防設備士の責任

火災を察知する煙感知器や火事を知らせるための非常ベル、火を消すための消火器やスプリンクラー。こういった「いざというとき」のために備えられている設備が、もし正しく作動しなかったらーー?

万が一にもそんなことが起こらないように、普段は意識されにくい消防用設備を点検し、私たちの暮らしの安全を守っているのが、西村防災設備株式会社です。

同社の核にあるのは、「自分たちが点検している現場で人を死なせない」という確固たる想い。約20年間、責任ある仕事を丁寧に行うことで、一般住宅から京都の文化財、京都タワーまで、幅広い顧客からの信頼を得てきました。

そんな西村防災設備では、近い将来の代替わりに向けて、次世代を担う消防設備士を募集中です。

「絶対に手を抜くな」20年、目に見えない点検に向き合ってきた

西村防災設備を創業したのは、代表の西村俊彦さん。大学時代にアルバイトとして消防用設備の保守点検の仕事を始め、卒業後はそのまま親方の元へ入り、43歳の時に西村防災設備を設立しました。

西村

最初はとにかく目の前の仕事に必死でしたよ。人を雇ったら食わさんといけないし、お客さんに迷惑はかけられないですから。見積もりの作り方、仕事の取り方、必要な人数の手配など、必要な力を地道に身に付けて来ました。

西村防災設備株式会社 代表・西村俊彦さん

創業からの約20年間、一貫して大切にしてきたのは「きっちり仕事をする」こと。点検という目に見えないサービスを行い、その結果が命に関わるからこそ、自分たちの仕事に厳しく向き合ってきました。

西村

お客さんから見れば、ちゃんと点検したかどうか、裏側まではわかりませんよね。消火器に点検済みのシールだけを貼ることも、やろうと思えばできてしまう。でも、それだと意味がないじゃないですか。お客さんのところで火事が起こってしまうこともあるかもしれないけど、お客さんが火災で亡くなるのは嫌やから、「絶対に手を抜くな」というのは、厳しく言ってきました。

消火器内部の薬剤の流動性を確認中。半年に一度、薬剤を確実に噴出させるための機能点検を行うことが消防法で義務付けられている
普段扱う中で最も重いのは1本約5kgの消火器。時には片手で2〜3本持って運ぶことも

仕事の前日には、必ず頭の中で段取りのシミュレーションを行います。作業を効率良く、スピーディーに行うのも、「きっちり仕事をする」ためです。

西村

だらだら作業してもお客さんに迷惑ですし、何より僕が嫌いなんですよ。作業が早く終わったなら、早上がりして余った時間を自分の自由に使った方がいい。そう思って効率を上げていった結果、昔は10日間かかった仕事も3日で終えられるようになりました。それはこっちの努力やから、作業時間が短くなっても値段はそのままです。僕らは日当ではなく、技術を売っていますから。

そうした誠実で素早い仕事が評価され、西村防災設備が担当する物件数は360件にものぼります。一般住宅からホテル、病院、大型商業施設、大学、地下鉄など、規模も施設のジャンルもさまざま。京都タワーや六波羅蜜寺、京都文化博物館など、京都の文化や観光の要所も担当しています。

これらの仕事は全て、顧客からの紹介を通じて広がったもの。営業をしたことは一度もなく、それを西村さんは「運やと思ってます」と表現しますが、運を引き寄せたのは堅実な仕事ぶりに他なりません。

真摯な点検作業は人命のみならず、京都の文化財を守ることにも通じる

2025年度には、売上高が過去最高となりました。特定の建物や設備しか対応できない会社も少なくない中、西村防災設備は幅広く対応が可能だからこそ、依頼も増えています。

西村

技術と人間性があれば、稼げる仕事です。消防設備の点検は原則年2回の実施が消防法で義務付けられているので、絶対になくならない。お客さんから「お前のところに任せるわ」と言われるか、言われへんかだけのこと。だからこそ、技術と人間性が重要なんです。

宇治市の六地蔵駅から徒歩20分に位置する事務所の外観。「株式会社を作る」「事務所を持つ」「売上2億円を達成する」という3つの目標を「たまたまうまくいって、全部達成できた」と西村さん

京都の文化財や施設など、普段は入れない場所で作業を行う

西村防災設備の仕事を支えているのが、現場で作業を行うベテランの2人です。萬谷さんは3人目の社員として28年前に入社。尾田さんは約20年前に同業他社から転職しました。

萬谷さん。社長とは幼馴染で、26歳で前職の教育系企業を辞めたタイミングで西村さんから声をかけられ、西村防災設備に入社した。「仕事を始めて3日目には『ずっとこの仕事を続けよう』と思って、結婚を機に会社の近くに家を買いました。社長には本当に、たくさん面倒を見てもらっています」(萬谷さん)
尾田さん。同業他社を退職した頃、西村さんから誘われ西村防災設備に転職した。「社長には恩義を感じてます。この会社に20年間いるのも社長がいるからこそ。休みはしっかり取れますし、お金周りもちゃんとしてくれるので働きやすいです」(尾田さん)

現場では消防用設備の点検を中心に、防火シャッターや防火戸などの防火設備の点検、防火管理が適切かを確認する防火対象物点検、災害の影響を最小限に抑えるための防災管理点検を行います。

チームで現場に赴き、消火器や誘導灯、消火栓、火災報知機など、担当に分かれて点検を進めるのが基本のスタイルです。

萬谷

小さいマンションなら2〜3人、大規模施設ですと5〜10人で行うことが多いです。うちの作業員は5人なので社外の人にお願いすることもありますが、基本は馴染みのメンバーですね。一人で担当設備の点検を行うこともあれば、例えば火災報知機のように、作動時に送られる信号を受信する受信機とセットで点検をする場合、ペアで作業を進めることもあります。お客さんと話すことも多いので、コミュニケーション力は重要ですね。

受信機を主に担当しているのは、尾田さんです。その他にも、非常用放送設備や火災通報装置など、防災センターに関する設備の点検を中心に任されています。

尾田

最初は消火器の点検から始めて一通りを経験してもらいますが、その後は特定の設備を極めるのも楽しいですよ。いろいろな協力会社を見てきましたけど、受信機に関しては僕が一番だと自負しています。西村社長がせっかちなんで、必死でついていくうちにめっちゃ早く操作できるようになりました(笑)

「受信機はメーカーによって微妙に違って、操作を間違えると違う場所で防火シャッターが起動し、人にぶつかるといった事故にもつながりかねません。常に緊張感を持って操作をしています」(尾田さん)

同業他社で働いた経験がある尾田さんは、西村防災設備の仕事の特徴を「丁寧で、早い」と評します。

尾田

協力会社の人からは「作業についていくのが大変」とよく言われます。僕が見てきた中では、うちが一番効率の良いやり方をしていると思いますね。それができるのは、お客さんからもらった図面に西村社長が情報を溜めて、管理しているから。だから担当する設備をあらかじめ決めて、現場に着いたらパッと分かれて作業を始められるわけです。

物件にはそれぞれ特徴があり、担当物件の図面には現場で得た細かな情報が書き足されている。「図面をみんなでチェックすることで、ちょっとずつ作業は早くなっていくんです」(西村さん)

作業の対象は、消防法に基づいて建設された全ての建物。京都を中心に、時には大阪や滋賀まで足を運ぶこともあります。

萬谷

毎日違う現場に行くので、飽きないですね。文化財や施設の裏側を見たり、深夜の商業施設に立ち行ったりと、普段は入れない場所をのぞける面白さがあります。現場によっては早朝や夜勤の勤務もあるので、50歳を超えた今は体力的なしんどさもありますけど、仕事自体は楽しいです。30年間、仕事が嫌だと思ったことはないんですよ。デスクワークよりも体や手先を動かしている方が性に合っているんでしょうね。

必要なのは「一緒に会社をつくっていく人」

現在63歳の西村さんは「65歳での引退を考えている」と言います。その後は、息子である太希さんへ事業を承継する予定です。

西村太希さん。東京でシステムエンジニアとして働いた後、2012年に京都へ戻り、西村防災設備に入社。「サラリーマンと東京が肌に合わなくて。地元に帰ろうと思った時、頭に浮かんだのが家業でした。最初は『一旦働かせてもらおう』くらいの軽い気持ちでしたね」(太希さん)

太希さんが2代目として会社を継ぐことを意識し始めたのは、西村防災設備で働き始めて7年ほど経つ、30歳の頃。ただ、当時は「この家業に人生を費やしていいのか」という迷いもあったと振り返ります。

気持ちに変化が訪れたのは、子どもの存在でした。

太希

自宅で地震があった時に、子どもが揺れを楽しんでいる光景を見て、「子どもは守らないと死ぬんだ」と痛感しました。もし火災が起きたら、この子たちは火に突っ込んでいくかもしれない。そう思った時に、うちが扱っている設備はめっちゃ大事なんやと心から理解できたんです。

万が一の事態が起きたときの安全を守る。そこへの誇りを持てるようになってからは、防災の大切さを広める活動も始めました。

太希

イベントに出店して、子どもたちに消火器を使ってマト当てゲームをしてもらう取り組みを2年前から始めました。中には 「いつでも消火器を使えるぞ」と自慢げに言ってくれる子もいて、意義を感じています。他に、防災をテーマにしたボードゲームも作りました。販売はこれからですが、すでに小学校の授業や研修で使ってもらっています。

火災体験ボードゲーム「もしかじ 〜もしも火事が起きたら〜」。5人の家族が暮らす家を舞台に、台所から出火し、煙が広がっていく中、プレイヤーは家族の一員として火事が起きた家からの脱出を目指す

今回は消防設備士の募集ですが、「一緒に会社をつくっていける人が来てくれたら」と太希さん。

太希

僕の右腕になってくれる人が来てくれたらめちゃくちゃうれしいです。既存事業を着実にやりながら、新規事業として防災の啓発もやっていきたいですし、魅力的な会社であり続けるために社内体制も整えていきたい。西村防災設備は盤石な事業基盤がありますが、会社づくりを進めているタイミングでもあるので、いろいろなチャンスがあると思います。

太希さんは会社がある六地蔵のまちづくりにも携わる。地域の育児サークルでは、父の日のギフトとしてオリジナル消火器をつくるワークショップを企画中。「火災時に消すものがない世帯がほとんどですが、写真や絵をプリントしたものであれば部屋に飾れます。こういう普通の防災屋にはない素材がそろっているので、展開の仕方をぜひ一緒に考えたいですね」(太希さん)

信頼と技術を受け継ぎ、働く人の人生が豊かになる会社へ

2026年には、これまで西村防災設備がやってきたことを言葉に落とし込み、「地域とともに防火防災、大切なものを守れる社会へ。」という企業理念を策定しました。

太希

親父が大切にしてきたのは、「自分たちが点検している現場で人を死なせない」こと。その想いに共感してくれて、嘘をつかないとか、あいさつができるとか、そういう当たり前をちゃんとできる人と一緒に仕事をしたいですね。

「外に出て、手を動かすことが好きな人であれば、知識や技術は後付けでどうにでもなる」と太希さん。これまでは現場で教えるOJT形式でしたが、今後は消防設備の基礎について座学で学んだ後に現場へ出る仕組みに変えようと、現在まさに教育制度を整備中です。

必要な資格は、消防設備点検資格と、消防設備士の大きく2つ。どちらも国家資格で、消防設備点検資格は講習を受けることで取得ができるが、消防設備士は全8種類あり、受験が必要だ。「全ての資格を取得し、1人前になるまで5〜10年は必要」だが、現場で経験を重ねながら国家資格を取得し、着実に手に職をつけていける

もう一つ、太希さんが注力しているのが、給与体系の見直しです。「業界平均の1.25〜1.5倍の年収を支払える会社にしたい」と目指す姿を語ります。

太希

僕は「人生を楽しむ」ことを自分の軸にしています。それを子どもたちにも背中で見せたいし、新しく入る人にも「より人生が豊かになった」と思ってもらえる会社にしたい。そのためには、お金の余裕が必要だと思っています。社長や社員の皆さんが培ってきた信頼と技術をベースに、頑張った分だけ、ちゃんと還元できる会社でありたいです。

事業承継にあたって西村さんが太希さんに受け継いで欲しいのは、「丁寧な仕事」と「義理人情」の2つ。そこさえ押さえていれば、「やりたいことをやってくれたらいい」と言います。

西村

きっちり仕事をして、人を大事にする。結局、仕事は人と人の付き合いです。お客さんが困っていたら、時にはタダでも動く。そういう積み重ねが信用になって、選ばれる理由にもなっているんちゃうかな。一つ一つの仕事を真面目にきっちり行っていけば、お金は後からついてきますから。

そのスタンスは、「社員や下請けの人たちに対しても同じ」だと続けます。

西村

社員や下請けの人たちの生活を守れれば、会社としてはプラマイゼロでええと思ってます。無理なことはさせたくないし、お金が悪かったらやる気もなくなる。実際に下請けが困ってたら多く支払ってもいいと、太希にも言っています。いずれ、それなりに返ってくるやろうしね。無駄な死に金は使ってほしくないけど、生きてる金はなんぼでも使ったらいいですよ。

「太ちゃん以外の社員は50歳オーバー。一人だけ若い分、不安もあると思うんですよ。だから、彼と同じくらいの年代の人が来てくれたらうれしいですね」と、萬谷さんと尾田さんは口をそろえた

いざというときにしか出番がないけれど、確実に作動しなければ命に関わる設備。その裏側には、確かな技術と誠実な仕事があります。その責任は重大ですが、自分の手で誰かの命や大切な場所を守っている実感は、この仕事ならでは。

西村防災設備は、約20年にわたって積み上げてきた盤石な事業基盤を持つ一方、これから事業承継を迎え、組織や事業のあり方をアップデートしていく変革期の最中です。安定と挑戦を両立できる環境で、これまで築いてきた信頼と技術を受け継ぎ、次世代の西村防災設備をつくっていく。その中核を担うメンバーとして、京都の暮らしを「守る」側に回ってみてはいかがでしょうか。

執筆:天野 夏海
撮影:中田 絢子
編集:北川 由依

求人募集要項

企業名・団体名西村防災設備株式会社
募集職種消防設備スタッフ
雇用形態正社員

試用期間:3ヶ月
雇用形態、給与は本採用時と同様。
仕事内容西村防災では、正社員として消防設備の点検や工事を現場で直接経験しながら、一歩ずつプロフェッショナルへと成長していただきます。入社後は資格取得を会社が全面的にサポートし、費用や講習、試験準備までしっかりフォロー。未経験からでも「消防設備士」として超一流を目指せる環境を整えています。

私たちは創業40年、京都宇治市に根差しながら90社以上のお客様とお取引を続けてきました。仕事を特定の会社に依存することなく、安定した基盤のもとで経験を積んでいただけます。だからこそ、家族を持つ方も安心して長く働ける職場です。

改修から点検まで幅広い業務に携わる中で、実務のスキルと国家資格の両方を手にし、“手に職”を持つ専門家へと成長していくことができます。あなた自身の未来を築きながら、地域の安心と安全を守る――そんなやりがいある仕事です。
給与基本給 210,000円 ~ 450,000円 
(※想定年収 3,500,000円 ~ 7,500,000円)
経験、能力を考慮して判断します。

・残業代の支払い方
残業時間に応じて支給
福利厚生◇雇用保険
◇労災保険
◇厚生年金
◇健康保険
◇資格取得支援・手当あり
◇交通費支給あり
勤務地事業所
611-0002
京都府宇治市木幡金草原34-3
勤務時間■勤務時間08:00~17:00
実働時間:7時間30分/日
※夜勤・深夜・早朝(22時~7時)一部あり
休憩:1時間30分

《一日の流れ》
8時00分:出社
8時00分~9時00分:点検現場へ移動
9時00分~12時00分:お客様先へ訪問
消防設備点検(消火器、火災報知器などを点検)
12時00分~13時00分:お昼休み
13時00分~16時00分:
消防設備点検(消火器、火災報知器などを点検)
16時00分~:会社へ戻る
16時00分~17時00分:業務報告・日報作成
17時00分~:退社
休日・休暇週休2日制
冬季休暇 12/27~1/5(10日間)※2025年実績
夏季休暇 8/10~14(5日間)※2025年実績
応募資格西村防災では、未経験からでも一緒に成長していける仲間を歓迎しています。
消防設備の仕事は専門的ですが、必要な知識や資格は入社してからしっかり身につけられるので、スタートラインはみんな一緒です。

〈地元で腰を据えて働きたい人〉
京都の街の安全を、自分の手で守っていきたい。そんな想いを持った方、大歓迎です。

〈安定した仕事に就きたい人〉
消防設備の仕事は、建物がある限りなくならない“必要とされ続ける仕事”。
景気に左右されにくく、長く安心して働ける環境です。

〈将来は会社づくりにも関わりたい人〉
西村防災は今まさに成長中。
一緒に現場を経験しながら、ゆくゆくは会社の中核として、経営や組織づくりにも挑戦してみたい、そんな人を歓迎します。
選考プロセス京都移住計画の応募フォームより応募

書類選考

1次選考

※希望者は職場体験

最終選考

内定
面談場所西村防災設備株式会社 事務所
京都府宇治市木幡金草原34-3(最寄駅:JR六地蔵駅)
※遠方の場合は要相談
参考リンクWebサイト

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