募集終了2018.02.25

牛肉一筋47年。食を通じた社会づくり(前編)

食の安心・安全があちこちで語られるようになりましたが、本当に自信のある食材を使った料理を提供しているお店はまだまだ少ないかもしれません。

地下鉄北山駅から歩いてすぐにある「焼肉南山」では、「安心・安全で本当に自信のあるものだけを食べてほしい」という思いから、牛肉はすべて生産者指定で一頭仕入れ。職人がイチから肉をさばき、お客さまにおいしい肉をご提供しています。また2014年からは食育活動にも熱心に取り組み、南山マルシェなど生産者と消費者をつなぐ活動に取り組んできました。

創業47年目を迎えた2018年、焼肉一筋で歩んできた南山は新業態の店舗出店にチャレンジ予定!さらに、2018年春に同じ敷地内に”食を中心に子どもたちの生きる力を育む”「さとのやま保育園」を開園します。

なぜ飲食店が、保育園を開園するのか?そこには「おいしいと言ってもらえる喜び」「大切な人と一緒に食卓を囲む喜び」を子どもの頃から育んでほしいという代表・楠本さんの思いがありました。

<前編>ではまず南山がなぜ素材にこだわり、さらに食育活動に取り組むようになったのか、会社の沿革をお伺いしました。そして<後編>では、「さとのやま保育園」開園に至った背景やめざす保育園について掘り下げていきます。

創業者から受け継がれる、食の安心・安全への想い

南山の本当の創業は、1965年。九州は大分県の農地に、楠本さんの父、孫時英さんが3000坪の敷地に100坪の洋風レストランをオープンしたことにはじまります。

在日韓国人一世として18歳の時に日本に来た孫さんは、大分県で農業に従事。カトリックに入信し、その後京都大学で哲学を学びました。卒業後は教会で宣教師の助手に。しかし給料が少なく、とても子どもを育てていける状況ではなかったそうです。

南山のオリジナルブランド和牛が育つ日本海牧場(京丹後市)へもスタッフ研修で訪れます

そんな折に、孫さんは結核にかかってしまいます。活力を失い、以前のように教会で働くことが難しくなった孫さんは、両親が農業をするため大分へ戻ることになります。

父は、「豚でも飼おう」と言っていた両親の農地を活用し100坪の洋風レストランを建設しました。

まだ洋食文化の根付いていない時代、しかも農村で、ハイカラな料理はなかなか受け入れてもらえず、店には閑古鳥が鳴く毎日がつづいたそうです。それを見かねた、楠本さんのお母様が、はじめたのが焼肉でした。

焼肉が当たり、レストランは大繁盛。しかし経営が大変なことは変わらず、母は私たち子どもを連れて京都へ帰ったんです。家族が離れたことで、ようやく父は経営に目覚めました。家族に会いたい一心で売上を伸ばし、5年後には京都出店を果たしました。

今はありませんが京都1号店は河原町三条に、2号店として1971年に北山のお店をオープンしました。さらに父は、『レストランが安全な有機農産物の生産を支えるパイプ役となる』を目指し、全国20店鋪に暖簾分けをして、食の哲学を掘り下げていきました。

哲学者でもあった孫さんはサービス業はラテン語のServusが語源。奴隷のようにお客さまのこぼしたものを拭いてきれいにするからお金がもらえる』という考えに至ったそう。そして、レストランを家庭の次にくつろげる『共に集う場』ととらえて食の哲学を深め、全国の生産者を訪ね歩き、つながりをつくっていったそうです。

しかし産直食材を使ったレストランは当時まだ受け入れられず、赤字店が続出。孫さんは全店舗の赤字を背負うことになり、バブル崩壊の時には18億円もの借金だけが手元に残ってしまいます。

保育園の開園準備のスタッフのお子さんを見守る楠本さん

多額の借金を背負って、父は鬱病になりました。2001年8月に私は債権者さんたちとの交渉の役にあたりました。

経営破綻したら全てを失ってしまうーー。何とかして業績を回復しようと必死に動き回る楠本さんの姿を見て、債権者さんから「こんな粘り強い交渉ができる人は他にいないから、あなたが最後まで借金に責任をもったらどう?」と薦められます。

「こりゃたまらんわ、と思いました」と当時を振り返って楠本さんは笑います。しかし、別の人が社長になって保証を被るようなことは絶対に避けたい。覚悟を決めた楠本さんは2004年、南山の代表に就任しました。

南山が経営に苦しでいた2000年代前半、日本ではBSE(狂牛病)問題が巻き起こっていました。多くの肉屋さん、焼肉店が破綻。BSE問題の影響を受けたのは、南山も例外ではありません。食の安心・安全を根底から揺るがしたこの問題は、楠本さんの焼肉屋としての考え方を一新することになります。

本当に自信のあるものしか売りたくない。だから私たちは、牛肉のことをとことん勉強しなおすことにしました。

焼肉はもともと日本で暮らす韓国・朝鮮の人たちが戦後、日本人が食べないホルモンをタダでもらって、自分たちの食文化を取り戻そうとしたところから始まりました。ホルモンにニンニクや生姜などで味付けをして、路地裏で焼いて食べて。だから素材にはこだわらない、安いものをおいしく食べさせるのが焼肉だという考えが主流だったんです。

牛肉について勉強しなおすと、本当に安心・安全でおいしい肉とは何かが少しずつ見えてきたという楠本さん。なかでも注目したのが、和牛一頭仕入れでした。

BSE問題の中でも売上が落ちていないお店があり、それらの多くは牛肉についてきちんとした知識を持つ肉屋さんが経営者でした。安いものを食べさせる焼肉ではなく、食材にこだわった高単価の焼肉店が繁盛していたんです。

それまで和牛なんて食べたこともなかったですよ。勉強しにいったお肉屋さんが、一頭仕入れなら安く仕入れられるというので、素人の私は飛びついたんです。

電話一本で運んでもらった肉をタレに漬けて提供するスタイルから、いきなり一頭仕入れに。肉の管理や捌く手間を考えると、普通の人なら選択しなかったかもしれません。しかし一頭仕入れで牛肉に向き合ううちに、楠本さんはどんどん牛肉のおもしろさにのめり込んでいきます。

一頭一頭に生産者さんがどんな思いで育てたのか、どんな環境で育ったのか背景があって、この牛は何歳だから肉質はこうなんだというのが見えるようになると、おもしろくておもしろくて。このおもしろさをもっと伝えたいと、ますます牛肉の勉強にのめり込んでいきました。

これからもずっと、誰もが楽しく牛肉を食べられるように

現在、南山で取り扱っている肉は、できるだけ輸入飼料に頼らず、放牧や自給飼料、エコフィードを利用して環境に配慮した育て方をしている牛を、生産者指定で一頭仕入れしています。飼料、生育環境、品種などさまざまな勉強をして、安心・安全な肉について知識を得た楠本さんでしたが、もう一つ気になることがありました。

牛肉を食べることは、健康面からとても悪いように言われることがあります。それが本当なら、どんなに安心・安全な牛肉を仕入れてもお客さまに売ることなんてできないと思い、肉が健康に悪いのか調べることにしたんです。

医師の協力のもと調べていくと、牛肉の赤身には脂肪燃焼作用のあるLカルチニンが豊富で、糖質がほとんど含まれていない上、消化のためのエネルギー消費で代謝がアップすることがわかりました。健康にも美容に良いとわかり、やったーってみんなで喜びましたね。

健康に悪いといわれる牛肉が、実はすばらしい健康食であったことを証明した楠本さんは、南山で健康食・美容食としての肉の食べ方を提案する「糖質オフメニュー」を開発。糖質オフダイエットをする方や糖尿病の方も安心して、肉を食べられる環境を整えました。

また、京都に住むムスリムの方々からハラール対応している焼肉店がないと聞いた楠本さんは、ハラール屠畜をしてくれるルートを探し、2014年10月から「ムスリムフレンドリーメニュー」の提供をはじめます。

次第に、「糖質オフメニュー」や「ムスリムフレンドリーメニュー」の噂をききつけ、南山には全国各地からお客さんが訪れるようになります。

これらのメニューは売上の1%ほどにしかなりません。だけど、私たちが努力して生み出した肉料理をめちゃくちゃ喜んでくれて、仕事人として心が満たされました。プロとしてもっとがんばろうって!」

牛肉に健康食・美容食としての新たな価値を見出したことに留まらず、楠本さんはさらに挑戦をつづけます。2016年8月、自社ビルの地下1階に「ミートカレッジ ギューテロワール」をオープンしたのです。

のめり込むほどおもしろい牛肉業界を担う人たちを育てていきたいなと。一頭丸ごと仕入れてカットするのは重たいし、汚れるでしょ。服も真っ赤になるし。しかも厨房の奥の誰も見ていない場所で、黙々と作業をする。全然楽しくない。だから、肉を捌く人もだんだん嫌になるんです。そんな姿を見る私も辛くって。だから、肉の仕事は舞台でやってもらおうと。

ギューテロワールは肉の晴れ舞台。どんなに格好いい仕事なのかみんなに見てもらえるようにガラス張りの厨房をつくって。肉と肉仕事のおもしろさをみんなに知ってもらい、憧れてもらえるようなお肉屋さんになりたいなと思ったんです。

肉の種類、生産者と生産様式(テロワール)、部位の特徴と料理について学ぶ研修施設として、「ミートカレッジ」では職業訓練生を受け入れ、肉と肉仕事の魅力を伝える人材を育てています。

私たちがめざすのは、「食と農がベースにある社会」。飲食も保育園の仕事も、社会の根っこを支える大切な仕事ですが、人気がなかったり、給料が安かったりしますよね。私はそれを変えていきたい。

飲食の仕事はすごく楽しいよって情報発信しながら、0歳の赤ちゃんからお年寄りまで「食べる」ことを中心に何らかの役割を担える多様性ある場所にしていきたいです。

さらに食を通じたさまざまなプロフェッショナルを輩出していくことが、食と農がベースにある社会づくりに必要だと楠本さんは考えています。

独立をめざす人には、当社がもつ料理人やレストランのネットワークをいかして応援していきます。もちろん南山でずっと働きたいという人も大歓迎。起業、肉仕事、サービス、食育など食分野でさまざまなプロフェッショナル育てていきたいです。

京都の牛肉文化を世界へ伝える新業態へチャレンジ

創業以来、焼肉一筋で歩んできた南山ですが2018年春、京都市内にビストロ業態の新店舗をオープンします。新しいチャレンジ。楠本さんもスタッフのみなさんも、心機一転新たな気持ちで準備を進めています。

ここからは新店舗について、店長の岡田恭平さんにお伺いしていきましょう。

新たに出店する場所は、「京都」らしさを活かした京都市内のレストラン街。和食や抹茶など京都らしいお食事を提供するお店が並ぶ場所です。その中で僕たちは、京都の牛肉文化を伝えるお店としてオープンする予定です。

和食のイメージが強い京都ですが、実が京都人は牛肉が好物。京都府の牛肉の消費量はなんと全国1位!街中にも、文明開化の頃から愛されているすき焼きをはじめ、和牛を使った肉の専門店が連なっています。そんな京都の食文化を、新店舗ではおいしい料理とともに伝えていきます。

南山では、牛肉と聞いて一般的にイメージされるブランド牛やサシの入ったA4・A5ランクの牛肉ではなく、幅広い種類の牛肉を取り揃えているのが特徴的です。また取り扱う牛肉はすべて生産者の顔が見えるもの。どのように育てられているかきちんと知った上でお客さまにご提供しています。

よく耳にする牛肉のA5・A4などのランク付けは、セリ場でロースの断面を見て、色とサシの入り具合で格付けされます。実際に味見をしているわけではないので、必ずおいしいというわけではありません。またA5・A4ランクの肉は食べると柔らかくてとろけるような食感が魅力ですが、この柔らかさを生み出すのは脂。A5・A4ランクの肉は脂乗りが良い分、純粋な肉の味というわけではないんです。

自信をもっておいしい肉をご提供するため、岡田さんはじめ社員の方々も、牧場でどんな環境で牛が育つのか見学に行く機会があります。以前、岡田さんがA4・A5ランクの肉をつくる牧場へ見学に行った際、「本当の安心・安全とはなにか、健康に育つ牛とはどういうことだろう」と考えるできごとがあったそうです。

A5・A4ランクの牛をつくるために生産者は必要以上に食事をとらせたり、草食動物の牛に穀物を食べさせたり、運動を制限して太らせ、かなり無理をさせています。牧場には細い足で体が異様に大きい牛がいて、糖尿病のようになっているから目も見えているかわからない状況で。不自然な環境で育てられた牛が、A5・A4ランクと高い価格で取引される現状を見て、これが本当に安心・安全なんだろうかと思いました。

このような生産現場を目の当たりにし、南山ではで循環型の畜産を取り入れ、自然の中でのびのびと育てられた牛を、生産者指定で骨付き一頭買いしています。

放牧で育ち、がっしりとした赤身の旨みが特徴的な岩手の短角牛。但馬の血統にこだわり、きめの細かい柔らかさと脂の甘みが特徴的な近江牛。そして短角の赤身の旨さと、黒毛和牛の柔らかさを兼ね備えた京たんくろ和牛。

これら3種の和牛を中心に、ジューシーな赤身肉の十勝若牛や完全放牧で育ったジビーフなどを取り扱い、牛肉の格付けランクにとらわれずに、自分たちが本当においしいと思えるものを取り揃えてきました。

90歳のおばあちゃんが肉を食べにご来店されたり、ご年配の方がランチにご来店され300gのステーキ肉を召し上がったりもします。サシの入った牛肉が主流の中で赤身肉を取り扱いはじめた頃はお客さまにもご理解いただけず大変でしたが、今では「南山といえば赤身肉」と言ってもらえるまでになりました。

近江牛のようなブランド牛やヘルシーな赤身肉など肉の種類が豊富なことに加え、「糖質オフメニュー」、ハラール対応の「ムスリムフレンドリーメニュー」など、南山でご提供する肉はバリエーション豊か。だからこそ、お客さまのさまざまなニーズに答えることができます。

食と農、人と人の笑顔をつなぐ焼肉レストランでありたいー。そんな思いを大切にしてる南山が長年培ってきた生産者やシェフ、お肉屋さんとの関係を活かし、新たにオープンするお店では、ビストロとして運営するほか、生産者とお客さまをつないだり、お肉について勉強したりできる情報発信拠点としても育てていきたいと考えています。

はじめは新しくシェフを雇うことも考えましたが、自分たちのお肉は自分たちが一番わかっているからと、今いる社員中心に新店舗のオープン準備をすることにしました。

どう調理したら南山の肉をおいしく召し上がっていただけるか、試行錯誤しながらメニューを考えています。「様々牛肉の個性を味わうイベント」や、「放牧肥育にチャレンジなさっている生産者語る会」なども開催できるといいですね。店鋪づくりはまだまだこれから。僕たちも初めてのことなので、一緒にチャレンジしたいと思っていただける方と働けたら嬉しいです。

南山で働くスタッフの多くは、未経験からスタートした方ばかり。店長の岡田さんも、学生時代にアルバイトを始めたことがきっかけで入社、その後店長になりました。だからこそ経験よりも、「牛肉を捌けるようになりたい」、「新しいことに挑戦したい」と思ってくれる方と一緒に働きたいと考えています。

経験がないから肉に触れられないとか、ホールでお客さまと触れ合うことができないなんてことはありません。南山では自分のやりたいこと、できることを任せてもらえます。

僕は南山に入社するまで包丁も握ったことはありませんでした。でも肉を捌いてみたら、想像以上に世界が広くて、楽しくて。1~2年かけて技術を身につけて、今では一頭捌けるようになりました。

フランスの肉職人たちとの人材育成連携で、2016年に1人、 2017年には3人のスタッフが渡仏してみっちり研修

肉に魅了された岡田さんは、会社のサポートのもとフランスへ10日間の牛肉研修へ行ったのだとか。チャンスは平等にあるので、「やりたい」、「学びたい」と手を挙げれば、自分が想像する以上に成長できそうです。

最後に、店長としてお店づくりをする上で大事にされていることを教えてもらいました。

南山でご提供する肉は、おいしいと自信を持って言えるので、さらにお客さまに喜んでお金を払っていただけるよう、細やかな気配りを大切にした接客をしています。

自分たちで考えて動くことが、僕がアルバイトをはじめた7年前から変わらない南山の方針です。お客さまの食卓が楽しいものになるよう、僕たちはお手伝いをする役割。マニュアルはありません。お客さまの一歩先を読んで、注文を受けたり、空いた皿をお下げしたりしてほしいですね。

自分にウソをつかずに働ける場所

最後に南山で働く女性社員・天野史織さんから、南山で働くことについて素直な気持ちを語ってもらいました。

天野さんは、大学2回生の時にアルバイトとして南山に入社。卒業とともに一度は退職したものの、約1年後に「南山で働きたい」と戻ってきたそうです。一度離れたからこそ気付いた、南山で働く魅力ややりがいとは何だったのでしょうか。

自分がおいしいと思えるものをお客さんに紹介できて、自分の思ったことをお客さんに伝えられるこれが、南山の魅力です。自信を持ってご提供した料理やサービスで、お客さまから「ありがとう」と言っていただける、その喜びが忘れられなかったんです。

大学在学中、周りの友人と同じように流されるように就職活動をしていた天野さん。しかし当時、「とくにやりたい仕事がなかった」という天野さんは、たまたま内定をもらった証券会社に入社。飲食業とはまったく違う世界に飛び込みます。しかし仕事を通じて得る感情が、南山でアルバイトをしていた頃とまったく異なることに自分自身、驚いたそうです。

社会人になってからは、証券会社の営業としてノルマを達成するために商品を売る毎日でした。しかも、「これは売りたくないな」と思える商品で。自分が好きじゃない商品の魅力を伝えるのも、売ることも難しいですよね。

数字だけのために仕事をするうちに、働くなら自分の好きなことをやりたいし、やりがいがあってこそ長く働けると思うようになりました。

数字のために働くのは違うんじゃないかな。違和感を覚えはじめた天野さんの頭に思い浮かんだのは、南山でアルバイトをしていた日々のことでした。

ご来店いただいたお客さんと話をして、「ありがとう」と言ってもらえることが、私にとって働く一番のやりがいだなって。お客さまに気持ちよくお食事していただけるよう、スタッフみんなで何ができるかを考えたり、行動したりすることが楽しかったんです。

「自分が心からおいしいと思える商品だから、嘘偽りなく自信をもってお客さまにもおすすめできる。それが何より心地よい」という天野さん。

飲食店は世の中にたくさんありますが、天野さんは南山の社員である前に、一人のお客さんとして南山の肉に惚れ込んでいるからこそ、働く場所として南山を選んだのでしょう。

とはいえ、どうしても長時間労働になりがちな飲食店の仕事。「きついな」と思うこともあるのではないでしょうか。

ずっと立ち仕事なので体力的に厳しいのではないか、と心配される方もいるかもしれません。でもきちんと休憩がありますし、スタッフみんなでフォローしあうので、不安に思う必要はないですよ。

今は新店舗のオープンも控え、人手が必要な時期なので難しいものの、スタッフがそろえば「年1回、1週間以上の長期休暇」や「完全週休2日制」などを積極的に導入し、より働きやすい環境を実現していきたいと、楠本さんも考えています。

2018年4月からは、「さとのやま保育園」も開園します。もし子どもが産まれても、お店のそばに保育園があるから安心して働きつづけられそうですね。

また南山で働きながら、ときに保育園の子どもたちと一緒に料理をしたり、遊んだり、「職種の枠にとらわれずに柔軟にチャレンジしてほしい」と楠本さんは考えています。食育をはじめ、飲食店が運営する保育園だからこそできることもたくさんありそうです。

<後編>では、「さとのやま保育園」開園の経緯と、めざす保育園についてお届けします。

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