一歩先の関係性をつくる2020年。 「いつか京都へ」の想いをひらく、4つの扉

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京都へ移住したい人を応援するプロジェクト「京都移住計画」。2011年、ゆるやかにはじまったこのプロジェクトは、少しずつあり様を変えながら、人と京都の関係性を紡いできました。

スタートから9年を経て社会も移り変わる中で、移住計画のメンバーは何を見つめているのか。今年から新たにはじまる4つのプログラムのご紹介もしながら、代表・田村篤史と藤本和志の対談形式でお届けします。

「入口」から「出口」まで関わりを育む役割へ

京都移住計画は、これまで居場所(コミュニティ)をつくる「居」、求人情報をお届けする「職」、暮らしを楽しむこだわり物件を紹介する「住」の3つの視点から、移住者を応援してきました。

年間1000名を超える移住希望の方との対面。京都府内各地の受け皿となる行政担当者やプレイヤーとの関わり。多様な人や組織とコミュニケーションをとる中で、京都のまちに秘められた可能性に気づく一方、できていないことをひしひしと感じていました。

田村:2012年に東京からUターンして8年、京都へ移り住んでくる人たちへの応援はそれなりにやってこれたんじゃないかと思っています。でも、実際には東京へ人が出つづけている現状がある。京都への「入口」にはなりえたかもしれないけど、次の展開を見据えると「出口」でも僕たちとつながっておいてほしいなって。

左:藤本、右:田村

藤本:移住計画で関わりを持った人たちが、このまちで育ち、巣立っていきましたよね。東京で京都のコミュニティづくりをはじめする人もいて、移住計画の支部の様なものが広がっている感じはあります。

田村:うん。そうやって、僕たちが「出口」の機能も果たせたら、出て行き方が変わるんじゃないかなと考えていて。今までは、地元に帰るイメージを持てないままなんとなく出て行っていた。だけど、京都で関わりをちゃんと持てていたら、将来地元に関わる仕事をするイメージがつきやすかったり、離れていても何かできることがあるんじゃないかって考えたりする人が増えるだろうなと。そんな人をもっと育んでいくような役割を担っていきたい、と9年目を迎えて思っています。

2020年、テーマの広がりと関係性の深さが一歩先に進む

藤本:関わる世代も広がりましたよね。初期の頃は、僕たちと同世代の20〜30代で、京都が好きで移住したい人たちが中心だった。だけど、京都府さんと進めてきた京都移住コンシェルジュ事業などを通して、40代以上の相談も増えて。

その一方で、僕たちが取り扱うテーマも広がりましたね。テーマごとに関わりたい人と声をかけてくれる人も出てきて、興味関心に合わせたプロジェクトづくりが増えています。

田村:そうそう。”商店街”や”西陣”といったテーマごとの広がりを「横軸」だとしたら、「縦軸」の深まりもあるなと思っていて。京都信用金庫さんと「Question(2020年11月オープン予定の拠点)」を企てたり、採用をお手伝いしてきたウエダ本社さんと「Beyond  Career(2020年3月にリリースした採用支援サービス)」を立ち上げたり。共同事業をやれるようになったのが2020年。

田村:これは今だからできることであって、Uターンしてすぐの頃には絶対にできなかった。積み重ねがあって一緒にやろうと思ってくださる企業さんが、生まれはじめているのかなと思うと、関わりの「深さ」でいうと2周目な感じがあるんだよね。

藤本:たしかに。外から京都へ来る人も増えて、中の人も刺激を受けて、全体的にステージが上がってきている実感はあります。

2014年にコンシェルジュ事業がスタートした時から比べると、地域のプレイヤーの厚みも増してきていて、若手も加わり、パズルのピースがそろってきている。

僕自身も、はじめは京都の各地を訪れて、その魅力を伝えるだけで満たされていました。だけど、今は行くだけで新鮮さを感じにくくなってしまっている。それはいい意味で、まちを面白くするためにプロジェクトをつくることに関心が移っているからかもしれません。

田村:「すてきな場所があるよ」って外に伝えるだけの役割から、中でどう面白いことができるか考える役割に変わったんだね。

藤本:今までは「入口」として、来た人を「どうつなぐか」「誰とつなぐか」が重要ミッションでした。だけど、これから主眼に置きたいのは、「誰とどうまちを面白くするか」。目的のあるつなぎ方をして結果的にまちに入ってくる人たちが増えるようにしたい。だから、僕たちの仕事は移住支援ではないんですよね。僕たちやUIターンしたプレイヤーや地域の事業者と似たような価値観や感覚を持つ人と、いかにプロジェクトをつくっていくかに目が向いてきたんだなと実感しています。

田村:地域の企業さんやプレイヤーのみなさんと仕事づくりや事業づくりをして、そこに新しい人を呼び込める席をつくっていけるといいよね。

京都への想いをひらく4つの扉

京都移住コンシェルジュ事業を通して、今まで通算800回以上のイベントや現地ツアーを実施してきました。その中で見えてきたのは、憧れと現実のギャップ。都市部で会社員として働いている人にとって、地方でスモールビジネスを始めたり起業したりする人のように暮らしたいと思う一方、ハードルが高いのも事実でした。

そこで京都移住計画では、移住をはじめ地域への関わり方のフェーズに合わせた4つの応援プロジェクトを準備しています。

<to KYOTO>

田村:2019年からスタートした「to KYOTO」は、東京で京都に興味関心のある人たちが集える場です。これは京都市さんなどとの単発のセミナーに参加してくれた人たち同士が、オンライン上での交流や情報交換ができればと思いはじめました。まずはハードルの低いゆるい場に参加してもらい、具体的なアクションを起こす時にほかのプログラムに参加してもらえたらと思っています。

<十人十話>

田村:次に「十人十話」。東京で忙しい毎日を送っていると、立ち止まって考えることが難しいと、自分自身の経験から感じていて。だから「十人十話」では、「今の働き方は、あっているんだろうか?」「そもそも一生、東京に住み続けたいんだろうか?」と考える場を内省と対話という形で設け、仲間と考えていくことで、新たな気づきが芽生えたら嬉しいし、何より仲間がいるってだけで心強いんじゃないかと考えて、開催しています。毎年10名ほどが参加してくれ、プログラムが終わる頃には1〜2名が京都に移り住んでいます。

「to KYOTO」や「十人十話」では、京都のファンづくりや新しいチャレンジをはじめようとする人の背中を押すことが中心でした。そこからさらに一歩踏み込み、2020年から新たにはじめるプログラムが、「京都ローカルワークステイ」と「京都ローカルプロジェクト旅」です。

<京都ローカルワークステイ>

藤本:「京都ローカルワークステイ」は、職住一体の体験プログラム。ローカルエリアの企業さんと一緒に、自社の仕事に加えてフィールドとなるまちも紹介してもらう3日間です。たとえ移住したいと思っても、ネックとなるのが仕事探し。地方におもしろい企業さんがあることを知ってもらい、企業があるそのまちで暮らすこと、働くことのイメージをつかんでもらいたいです。

<京都ローカルプロジェクト旅>

藤本:もう一つが、UIターンした地域プレイヤーのプロジェクトに密着する「京都ローカルプロジェクト旅」。実際の現場を見ながら、地域との関係性づくりや起業までの道筋を学んだり、これからの地域でのプロジェクトの展開や関わり方をともに考えたりする1泊2日のプログラムになります。

藤本:ローカルエリアには、農家さんと連携し地域商社をしている人、空き家の利活用をしている人など、地域資源と自分のやりたいことを掛け算し事業にされています。彼らに同行して、どうやって仕事をつくってきたのかを体験してもらい、参加者と一緒に今後の地域ビジネスについても考える予定です。地域との関わりしろを見つけられれば、その後も継続的にまちを訪れたり、プロジェクトメンバーに参加したりの動きにつながるのではないかと考えていますね。

選ばれるまち京都をつくる

東京にいながら京都との関わりをもつ「to KYOTO」、自分と向き合う時間をつくる「十人十話」、そこに職住一体プログラムの「京都ローカルワークステイ」と地域の起業体験「京都ローカルプロジェクト旅」が加わり、京都に興味関心のある人から移住に向けて動き出している人までを応援できるようになります。

「入口」から「出口」まで応援できるプログラムを提供していくことで目指すのは、京都を選ばれるまちに育てていくことです。

藤本:京都のまちが地域に関わりたいと願う人たちにとって、選びたい状態をつくっていきたいねって、最近は行政や各地のプレイヤーと話をしています。「京都ローカルワークステイ」と「京都ローカルプロジェクト旅」は、参加者だけではなく受け入れ側の企業やプレイヤーにとってもチャレンジになる。ローカルではまだまだ求人情報を自社サイトで出している企業も少ないですし、副業OKの会社も珍しい。だからこそ、今回のプログラムを通して、地域の企業やプレイヤーとともに選ばれる仕組みから一緒につくっていきたいです。

田村:「to KYOTO」と「十人十話」に関しては、京都に継続的に関わる人を増やしていきたいなと思っています。僕が東京に住んでいた時、いつか京都に戻りたいと思い仲間を募ったところから京都移住計画ははじまっている。第二の移住計画って言ったら変だけど、首都圏に暮らす若手で旗柱となるような人がどんどん出てきたら嬉しいし、そうあれるように進んでいきたいですね。

このメンバーで、4つのプログラムを運営します。お会いできるのをお待ちしてます!左から藤本、並河、橋野、田村、中嶋

お知らせ

4つのプログラムについて詳しくご紹介する説明会を実施します。お気軽にご参加ください。

DOORS TO KYOTO〜「いつか京都へ」の想いを開く4つの扉〜 プログラム説明会

日時:9月12日(土)15:00〜
9月18日(金)20:00〜
場所:オンライン
申し込みはこちら:peatix

▼「TO KYOTO」の詳細について
https://kyoto-iju.com/interview/community

▼「十人十話」の募集について
https://10nin-10wa4.peatix.com/

<担当・中嶋コメント>
京都から出て東京に住んでいるからこそ気づいた、京都の価値や視点があります。僕と同じようにいつか京都に帰りたいと思う人が、思うだけで終わらせないように、仲間と出会い、東京と京都を行き来する人が増えていくといいなと思っています。

▼「京都ローカルワークステイ」、「京都ローカルプロジェクト旅」の募集ついて

https://kyoto-iju.com/pr/programstart2020

<募集説明会イベント>
「京都ローカルワークステイ」説明&交流イベント
https://kyoto-iju.com/topics/localworkstay-event0916

「京都ローカルプロジェクト旅」説明&交流イベント
・8月開催 https://kyoto-iju.com/topics/localproject-event0826
9月開催 https://kyoto-iju.com/topics/localproject-event0826

<担当・並河コメント>
半分地元に関わる身としては、働き方や仕事などまち自体が面白くないと、人は集まってこないと感じています。クリエイティブな仕事が都市部に多いのは事実ですが、地域にもクリエイティブに働いている人はいます。熱量の高い人たちとの出会いを通して、自分自身の生き方や働き方を模索できるようなプログラムを準備していますので、お楽しみに。

記事の作成に関わってくれたクリエイター

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