2013.09.14

移住計画のトリクミ01京都移住茶論のススメ

今回は、京都移住計画の活動でよくご質問頂く「京都移住茶論(さろん)」の取り組みについて書く事にしました。京都移住茶論をはじめて約半年間。色々と見えてきた事や気づき、感じた事を振り返り、今後の可能性を探っていきたいと思います。それと同時に、京都以外のエリアでも移住者向けの取り組みをされている方にも何かの参考になれば幸いです。

移住茶論をはじめたきっかけ


「移り住んだ人たちの暮らしぶりが良いことが大事」

という一つの答えが、移住茶論をはじめたきっかけです。

そもそも京都へ移り住みたい人が増える為には、何が大事なんだろうという事を考えた時、「京都はいいところだから来て下さい」というその土地のアピールだけには違和感を感じていました。僕たちにできる事は、どこにいるか分からない移住希望者に向かって声を発する事だけなのだろうか、と。

京都に既に移り住んでいるひと達がいるはずで、その暮らしぶりや状況を理解しないまま「京都はいいところ」という事はいささか無責任なような気持ちもありました。まずは彼らが、どんな暮らしをしていて、これからの暮らしや手にしたい未来を一緒につくっていくことが、一見すると遠回りな気もするけれど、実は次なる移住者を増やす為に大事な事ではないか、と考えるようになりました。

なぜなら、彼ら移住者の背後には、未来の移住者が沢山いるわけで、先駆者の暮らしぶりが良くなければ、次の人も続かないだろうし、逆に彼らの暮らしぶりが良ければ、それが安心材料になり、自ずから移りみたい人は増えるのではないか、という期待を胸に移住茶論を始める事になりました。

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移住茶論を通じて見えてきたこと

移住茶論は、ほぼ月1回のペースで開催しています。毎回20~30名程の参加者が訪れ、新規の方とリピートの方の割合は4:6くらいでリピーターの方が多い印象です。
会の流れとしては、前半が皆でその時々のテーマについて話すような場があり、後半は親睦会で食事とお酒を楽しむというような流れです。これまで約7回開催しましたが、述べ参加者は200名程になり、移り住んで来た人のつながりは80名を超えました。

これまでの移住茶論の参加者(移住者のみ)の内訳は以下のとおりです。

移住した時期

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移住の種類 
・Uターン:京都出身者が他の都府県から戻ってくるタイプ
・Iターン:他の都府県からの直接移住してくるタイプ

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 どこからの移住してきたか

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移住茶論として大事にしていきたい3つの事

①手作りの料理をふるまう
食事は料理が得意なメンバーが、毎回体に優しくて美味しい料理を準備してくれているので、それを楽しみに来てもらえる方もいるようです。美味しい手料理は、参加者を幸せにしてくれる大事なポイントだと思っています。

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②毎回異なる場所での開催
京都にはいろんな魅力的な場所がありますが、あまり知られていなかったり、一人だと足を運びにくかったりします。だからこそ、いろんな場所で開催することで、その場所と人との2つの出会いを、楽しんでもらえるような場になることを目指しています。
これまで以下のような場所で開催してきました。築70年以上の一軒家のシェアハウス、HOTELL ANTEROOM KYOTO(ホテル)oinai karasuma(コワーキングスペース)、cafe frosh(カフェ)、OilStreetGuestHouse&Space(ゲストハウス)など

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③一緒につくっていくこと
料理も場所も内容もそうですが、できれば皆で一緒につくる事ができると楽しいと思います。料理が得意なひとは料理を一緒に手伝ってくれたり、カメラが得意なひとが写真を取ったり、開催場所も色んな人とのつながりの中で、決めていけると良いかと思います。

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移住茶論の可能性

移住茶論をはじめてから約半年間がたちましたが、色々な人とのつながりが増えつつ、新聞に掲載頂いたり、少なからず注目度が上がり、お問合せやご相談を頂く機会が増えてきました。移住済みの方や移住検討中の方とお話をさせて頂きながら、以下のような可能性を感じています。

①移住者にとっての相談窓口
移住検討中の方も毎回1名ほどは訪れて頂いたり、実際に移住をしましたという報告を聞く事も増えてきたりしています。Iターンの方で、友人や知人が全くいないまま、京都へ来てしまった為、気軽に話が出来る仲間が作れるという点で、この場を喜んでもらえるという場面もありました。それ以外にもつながりの中で、物件の紹介や仕事の紹介などで、家や仕事が決まったケースも少ないながら生まれはじめています。

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②移住者と地域の良い関係づくり
京都に移り住んできているひと達の多くがIターンでしたが、彼らの京都への憧れや感度の高さは、実は地域にとって良い影響を与える事ができるのではないかと思っています。いわゆる「若者、馬鹿者、よそ者」の視点を持ち、地域資源の発掘や地域の取り組みに関わる事で、彼ら自身は地域に溶け込んでいく事ができ、地域も若いひと達との関わりの中で活性化していく可能性があります。

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今後は地域の取り組みをされている方と移住者をつなぐような場が、移住茶論なのか全く別の機会なのかは分かりませんが、双方が活かされるような場を作りたいと思っています。

③移住茶論発の取り組み
移住茶論での人と人との出会いから、新たな取り組みが生まれ始めています。ジャンルは様々ですが、地産地消のごはん会や、和菓子教室、お菓子づくりのアプリ開発のイベント、着物でまち歩きをする会など多岐に渡ります。何かを一緒に取り組んでみる中で、仲間とのつながりがより強くなったり、自分の手にしたい未来を作るような実験的な試みが、ゆるく生まれ続けていけばいいな、と思っています。

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終わりに

半年間続けてみることで感じることは、やはり人とのリアルなつながりが何よりも大事だということ。移住を迷っている人の不安材料は沢山ありますが、知った顔の人や友人ができることで、その場所に対しての温度感が上がるように思えます。

また移住者同士が暮らしが良くなるような働きかけをお互いにできるようになったり、地域との良い関わり合いの中で活かされたりすることができれば、移り住む側も、その人々を受け入れる側(土地)にとっても未来が明るくなる可能性を秘めていると思います。

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企画や運営面ではまだまだ試行錯誤でうまくいかない点もあるかと思いますが、できれば皆さんと一緒につくるような感覚で、暖かく見守ってもらえると嬉しいです。また移住茶論の運営はボランティアなので、そんな想いに共感してくれる方や、楽しい場を一緒につくりたいと思ってくれる方を随時募集中ですので、ご興味あればお声がけ下さい。

また9月は、22日(日)に開催予定ですので、お時間合う方は是非お越し下さい。
TOPページのお申込フォームよりご予約ください。

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