CHECK IN
本記事でご紹介する「京都ローカルワークステイ」は、自然豊かな“もうひとつの京都”でユニークな取り組みをしている地元企業で2〜3日間インターンシップをしながら、移住後のライフスタイルをお試し体験できるプログラムです。京都府・京都府農業会議とともに京都移住計画(株式会社ツナグム)が企画・運営しています。
こんな方におすすめです!
- ・人や地域と向き合いながら仕事をしたい
- ・地域で人が生き生きと暮らせる循環をつくりたい
- ・地元企業のバックオフィス系の仕事(総務・人事)に興味がある
- ・社会の変革にあわせて多様な考え方を受け入れ、次なるチャレンジをしていきたい
- ※「京都ローカルワークステイ」企画の趣旨については、こちらの記事をご一読ください。
※こちらのプログラムは現在【募集終了】となっております。お申込みありがとうございました。
地域に求められる福祉サービスを提供する「みねやま福祉会」とは

1950年に創立した「みねやま福祉会」。京都府北部を中心に、児童福祉事業・障がい福祉事業・高齢者福祉事業を行う事業所が全部で20あり、現在は法人全体で604名が働いています。
個々のライフスタイルにあわせて働きやすい環境を整えたり、独自の研修制度によってキャリアパスを描きやすくしたりするなど、職員の幸福を追求しているみねやま福祉会。
そのほかにも、若者にとって安心して働ける職場であることを示すために、働く環境の改善や人材育成に力を入れている福祉事業所が京都府によって認証される「きょうと福祉人材育成認証制度」で、上位認証マークを取得しています。

みねやま福祉会は、戦後の動乱のなかで戦災孤児を受け入れるための乳児院をつくったところから始まりました。創業者の櫛田一郎氏・邦子氏が、人間が人格を形成していくうえで最も重要な乳児期・幼児期をサポートしたいという一心で20代の頃に立ち上げ、その後も、時代の変化とともに地域が必要としている福祉サービスを展開。


1970年代には女性の社会参画が進んだにもかかわらず、北近畿には0歳児を預けられる場所がありませんでした。櫛田さんご夫妻は、働きたいけれど外に出られない女性の声を聞き、乳児保育所を開設します。
また、高齢化が進み高齢者福祉を必要とする方が増えれば高齢者福祉事業を立ち上げ、障がいをもつ方が遠くまで療育に通わなければならないと知れば障がい者福祉事業を立ち上げるなど、創業者の“目の前の人を助けたい”という精神は現在に至るまで受け継がれています。

そんなみねやま福祉会が、創業時から大切にしているコンセプトは「ごちゃまぜ」。
社会の成長とともに「福祉」という概念が確立され、法律や制度が整えられていく一方で、子ども、障がい、高齢者という分断された福祉のあり方に違和感を感じ、領域を細分化させることなく、世代やディスアビリティを超えて、総合的な視点から地域にとってより良い福祉サービスを提供することを実践してきました。
地域福祉の課題と向き合い、未来の仕事をつくる


2017年の社会福祉法の改正により、社会福祉法人の経営体制や人材確保など、さまざまな変革がもたらされた福祉業界。なかでも「地域福祉」という概念が明確となり、これまで施設内で完結していた福祉サービスのあり方から、地域の福祉課題とどう向き合っていくかを考えなければならないタイミングがやってきました。
「これまでは『ハコモノ福祉』と呼ばれ、施設をつくることが前提とされてきた福祉業界ですが、完結された施設のなかだけでは、地域における生活課題を把握することすらむずかしいんです」と語るのは、人材開発室室長の櫛田啓(くしだ たすく)さん。採用面接や社内研修などを行っています。
櫛田:介護や福祉などサポートが必要な人へ向けたサービスはこれまでみねやま福祉会が提供してきたことですが、社会福祉法人として、制度の間で困っている地域の人たちをどのように支援していくかがが、現在問われているところだと思っています。

櫛田
ライフスタイルの変化や法改正に伴い、法人で働く私たちの意識も日々アップデートしていかないといけません。人材開発室では、職員向けに研修会を行い、このような社会情勢のなかで自分たちが提供できる福祉サービスは何かを考える時間を設けています。
年々、地域福祉におけるニーズが多様化していくなかで、トップダウンでものごとを進めるのではなく、求められているサービスを現場で考えながらボトムアップで提案していく必要があると考える櫛田さん。職員一人ひとりの意識を変えていくためにも、社内で5〜6人のプロジェクトチームをつくり、現場の声を反映させながら事業開発を進めています。
櫛田
2016年にリクルートチームをつくり、人材の確保にも力を入れてきました。法人の方向性をきちんと伝え、地域における福祉事業の役割について理解を深めてもらい、昨年度は新卒の学生を17名採用させていただきました。

櫛田
福祉事業は、人が幸せに生きるためのサポートをする仕事です。幸せの定義や価値観はそれぞれ異なる一方で、国の方針としてマニュアル化されてしまった業務も少なくはありません。一人ひとりの生き方を尊重するために、地域の保育から介護まで関わる自分たちにできることは何か、横串をさしながら法人全体で「ごちゃまぜ」の福祉サービスを考えていきたいと思っています。
みねやま福祉会に滞在する3日間

今回のプログラムでは、人材採用や社内研修などを行う人材開発室を中心に仕事内容を体験していただきます。
「丹後は自然が豊かで食もおいしいですが、UIターンをするうえで一番欠かせないのは、仕事があり生活ができるかどうかだと思います」と話すのは、同じく人材開発室で働く川渕一清(かわぶち かずきよ)さん。川渕さん自身も、大学卒業後に東京の大手企業で働いたのちにUターンしたうちのひとりです。
田村
企業としての僕たちの役割は、まちの方へサービスを提供するだけでなく、地域の新たな雇用をつくるという側面もあります。地域にやりがいを感じる仕事や、おもしろい職場環境があれば、UIターンを後押ししていけると思っていて。人材開発室では現在、そのベースとなるような社内研修・人材採用の取り組みを進めているところです。
\ こんなプログラムを予定しています /
1日目
・昼食を食べながらオリエンテーション
・みねやま福祉会の事業所見学
・若手職員や地元の方との交流
2日目
・人材開発室の会議への参加
・研修プログラムへの参加(仮)
・若手職員や地元の方との交流
3日目
・地域イベントへの参加
・滞在の振り返り
櫛田
今後は、みねやま福祉会で働きながら、地域で新たな事業をつくるチャレンジを後押できる環境をつくっていきたいです。福祉事業に限らず地域と向き合いながら感じている課題について、まだまだできることはたくさんあると思っていますし、今後は海外から研修生を受け入れて海外の福祉業界ともつながっていきたいなと思っています。丹後にいい人材が集まるためのきっかけが、みねやま福祉会になっていったらいいなって。
川渕
地方で働くとなると、営業職や専門職のイメージが強いと思うのですが、今回のプログラムを通して、総務課や人事課に配属されていた方にも、地方へのUIターンにチャレンジできる余白があることを伝えられたら嬉しいです。

■プログラム詳細
開催日程 | 令和2年10月19日(月)〜21日(水) |
参加費 | 一般の方:5000円 学生の方:3000円※現地での食費・宿泊費等は別途自己負担となります。現地での滞在費用につきましては、後日目安をお伝えいたします。 |
定員 | 3名 |
申込フォーム | ※こちらのプログラムは現在【募集終了】となっております。お申込みありがとうございました。 |
申込〆切 | 10月5日(月)23:59 |
みねやま福祉会:https://www.mineyama-fukusikai.jp/
京丹後市HP:https://www.city.kyotango.lg.jp/top/kurashi/iju/index.html
本プログラムで訪れる「京丹後市」について

京都市から車で2時間半、京都府のはしっこに位置する京丹後市。海も山もある地域だからこその豊かな自然環境や食、厳しい冬があるからこその冬を生き抜く昔ながらの生活の知恵が今も息づき、人の繋がりが強い地域で暮らしたい!というおもろい人達の移住が今、増えています!