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本記事でご紹介する「京都ローカルワークステイ」は、自然豊かな“もうひとつの京都”でユニークな取り組みをしている地元企業で2〜3日間インターンシップをしながら、移住後のライフスタイルをお試し体験できるプログラムです。京都府・京都府農業会議とともに京都移住計画(株式会社ツナグム)が企画・運営しています。
こんな方におすすめのプログラムです!
- 鮮魚の仕入れから流通、消費までのサービスを一貫して提供することに興味のある方
- 店舗やECなど、地域の豊かな食資源を活かして新たなサービスを考えたい方
- 地元の方も観光の方も楽しめるお店づくりを学びたい方
※次回、2021年11月27日(土)〜28(日)に開催する運びとなりました。同日程でプログラムへ参加をご希望の方は募集要項をご確認の上、お申込みください。
地元の豊かな食資源とともにチャレンジする「株式会社まいづる食生活」とは
海の京都・舞鶴市で、地元産の新鮮な海産物を提供する「株式会社まいづる食生活」。代表の上林大基(かんばやし だいき)さんがUターン後、2012年に創業した「トータルフードHEROESグループ」を経て、2021年9月から新たに株式会社としてスタートしました。
事業の大きな柱は、国道27号線沿いにある「サカナテラス」と、近くの商店街内にある海鮮居酒屋「舞鶴港 漁師小屋(以下、漁師小屋)」の営業。また、上林さんは舞鶴漁港の仲買人の資格を有しており、鮮魚の直送サービスや都市部の飲食店への卸売、創業時のノウハウを活かしたEC販売なども行っています。
現在は、社員6名とパート・アルバイトスタッフ20名以上が働いてます。
「新鮮でおいしい魚を仕入れることや、日々のお客さまとのコミュニケーションはもちろんですが、事業を行う上で私が大切にしているのは、スタッフにとって働きやすい環境ができているかどうか。年齢は問わず、目の前の仕事に対して自分ごとと捉えて働ける方に、やりがいや成長機会を感じてもらえる職場づくりを心がけています。鮮魚を扱う仕事が中心ですが、半分以上の方が未経験からスタートしています」(上林さん)
上林さんは、社員やスタッフの方々に「自分が体験して嬉しかったサービスは、どんどん仕事や事業開発に活かしてほしい」と伝えているそう。
例えば、鮮魚販売・調理サービス・イートインを同時に行う複合型の飲食店「サカナテラス」は、上林さんが実際に台湾で見かけたスタイリッシュな魚屋さんの営業スタイルにヒントを得たのだとか。
「創業時は、舞鶴ではまだ珍しかった熟成肉のお店からスタートしました。しかし、都会にすでにあるものを田舎で展開するのではなく、まだ都会にもないようなものを、舞鶴の特色とかけ合わせながら事業化していきたいと思うようになって。サカナテラスでは、スタッフのみんなにも、自社のリソースを活用しながら自由に商売をしてほしいと思っています」(上林さん)
世の中のニーズを拾い、わざわざ来たくなる体験をつくる
大学進学とともに地元を離れ、友だちやアルバイト先の飲食店で出会った人たちに刺激を受け、次第に「とにかく起業がしたい!」と考えるようになった上林さん。京都のまちなかを巡りながら、空き店舗を見つけるたびに開業のイメージを膨らませていたのだとか。
「空き店舗や道ゆく人を眺めながら、ここだったらどんなお店ができそうかを考えるのが楽しかったです。大学を中退し、基盤ができた京都市内で独立しようと思っていたのですが、日本一周旅行中に交通事故に巻き込まれてしまい、後遺症の心配から舞鶴に戻ることになりました。一緒に働いてくれる人が見つかれば飲食店はどこでもチャレンジできると思い、地元での起業を決断しました」(上林さん)
しかしながら、京都市内で開業することに比べると、地方では客層やライフスタイルが異なり、日常的に車での移動が前提となります。上林さんは、まちの人や観光客のニーズを開拓するために品質とサービスで付加価値を高め、わざわざ来たくなるお店づくりにこだわりました。
「サカナテラスは現在、観光客の食事の利用やお土産の購入、地元の方の日常使いなどさまざまなニーズに対応できる営業スタイルになっています。背景としては、週末には店内が観光客で賑わう一方で、世間では『魚離れ』と言われており、家庭における調理に課題があるのではないかと考えました。そこで、鮮魚を丸ごと販売するだけではなく、お客さまの希望に沿ってお刺身や焼き魚、煮付けなどの調理サービスを安価で提供してみると、日頃スーパーに並ばない魚や高級魚にもチャレンジしてくれる方が増えました」(上林さん)
相手の立場になって考えれば、多額の投資をせずとも努力次第で特別な体験を提供・演出できると上林さんは考えます。
「丸ごと並べられた鮮魚を見たあとに、買って食べた刺身やお惣菜がおいしかったら、きっといい体験になると思うんです。それが馴染みのない魚だったら尚更、忘れられない思い出になりますよね。世の中のニーズを拾うことは大切ですが、まずはシンプルに、自分がいいなと思った体験を取り入れて実践していくことだと思っています」(上林さん)
つづいて、漁師小屋の創業時から株式会社まいづる食生活に入社し、上林さんの右腕として働く飲食事業マネージャーの大平敏之(おおひら としゆき)さんにもお話を伺います。大平さんご自身も、いつか地元の神戸市で飲食業にチャレンジしたいと考えているそうです。
「もともとは三重県でまったく違う仕事をしていたんです。学生時代に飲食店でアルバイトをしていて、漠然としていましたが、いつか飲食業に携わりたいと思っていました。そんなときに友人経由で上林さんからオファーをいただいたんです。わざわざ三重まで会いに来てくれて。話を聞いて一緒に舞鶴でチャレンジしたい!と転職を決めました」(大平さん)
「舞鶴にもともと地縁はなかったのですが、中学生の頃に親の転勤で3年ほど住んでいたことがあり、離れてからも何度か観光で訪れていました。いざ漁師小屋のお店に立ち、おもてなしをする側になってみると、“もっと舞鶴を楽しんでほしい”“行ってよかったと言ってもらえる地域にしたい”と思うようになりました。普段は、漁師小屋にいることが多いのですが、常連の方や観光で訪れた方とのコミュニケーションが楽しいですし、そこから営業のヒントも得ています」(大平さん)
旅行の重要な目的でありながら、日々の生活にも欠かせない「食」。海からも山からも豊かな食材が手に入る舞鶴だからこそ、食に携われる仕事に就く意義は高いと大平さんは考えます。
上林さんの熱い想いと、大平さんの活躍とともに、基盤ができてきた株式会社まいづる食生活。サカナテラスが軌道に乗り、現在は社内の体制を強化しているそうですが、今後チャレンジしていきたいアイデアはあとを尽きません。
「サカナテラスのオープンから1年が経ち、当初描いていたことはある程度かたちになってきました。観光で来られる方や地元事業者のことを考えると、今後は、近隣の方の水産加工品や農産物などの仕入販売もしていきたいと思っています。魅せ方や提供の仕方を工夫することで、ここに来なければ体験できないサービスはまだまだつくれると思っています。本プログラムに参加してくれるみなさんにも、さまざまな角度から弊社の事業を見ていただいて、一緒に何か考えてもらえたら嬉しいです!」(上林さん)
「株式会社まいづる食生活」の一員として、上林さんの右腕になる2日間
今回のプログラムでは、上林さんの仕事に密着。朝の市場の仕入れから、調理、陳列、接客、ECサイトの運営、YouTubeの撮影など、前半は業務内容を一通り見ていただき、後半は実際に仕事を体験していただく予定です。
「ご年齢に関わらず、弊社が手掛けている事業のうちひとつでも興味があれば、ぜひご参加ください。当日は、それぞれの希望に応じた職場の体験ができたらいいなと思っています。参加をしていただきながら、お客さま視点で気になることや、店頭やECで試してみたい販促アイデアなど、ディスカッションもできると嬉しいです」(上林さん)
\こんなプログラムを予定しています/
1日目
・13:00にJR「西舞鶴駅」集合
・オリエンテーション
・店舗や手がける事業について一通り見学
2日目
・市場見学(候補日)
・株式会社まいづる食生活の仕事体験(参加者の希望にあわせてアレンジ)
・振り返り
・16:00にJR「西舞鶴」駅解散
「現在、弊社のECサイトは肉類の商品をのみを扱っているのですが、今後は舞鶴直送の鮮魚も販売していきたいと考えています。私たちとしても特に力を入れていきたいと考えている部門なので、ECサイトの運営に興味がある方・経験のある方はもちろん、遠隔での関わりを考えてみたい方のご参加も大歓迎です」(上林さん)
開催日程 | 2021年11月27日(土)〜28日(日) |
参加費 | 一般の方:5000円 学生の方:3000円 ※別途、現地滞在費目安 7,000円〜10,000円程度(宿泊 2泊の場合) ※滞在中の食事は、すべて美味しい賄い付き(無料)となります。 ※現地までの交通費は実費となります。 |
定員 | 4名 |
申込フォーム | https://workstay-maizuru2021.peatix.com/ |
申込〆切 | 2021年11月17日(水)23:55 |
サカナテラスHP:https://localplace.jp/sp/t200462335/index.html
サカナテラスYouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UC7WI_zD2yc8lav8xJUeYTgg
本プログラムで訪れる「舞鶴市」について
海とともに歩んできた舞鶴は、豊かな自然に恵まれ、日本遺産と世界記憶遺産のある歴史深い地域です。田辺城の城下町、赤れんが倉庫群がある近代化遺産の街、農村、漁村地域があり、多様な暮らし、生き方を実現できる場所です。
https://maizuru-iju.com/
「地域企業とローカルでの働き方・関わり方を考える」オンラインイベントを開催します!
※本イベントは終了しました。
2021年8月にスタートする「京都ローカルワークステイ 」に先がけ、受け入れ企業の担当者をゲストにお招きしてオンライントークイベントを開催しますので、ご興味ある方はぜひお気軽にご参加ください!プログラムの参加に限らず、内容やテーマ・ゲストに興味があれば本イベントのみの参加も可能です。
- \こんな方にオススメです!/
- ・地域での働き方や仕事に興味のある方
- ・地域企業の活動や内容に興味がある方、関わりを考えたい方
- ・地域での仕事や暮らしを職住セットで体験してみたい方
- ・地域企業で自分の経験やスキルを活かしてできそうなことを考えたい方
- ・ゆくゆくは京都へのUターンや移住を考えられている方
■開催概要
日時:7月15日(木)19:30~21:00
※途中入室・退出も可能です。事前申し込みの際にご連絡ください。
会場:オンラインZoom
■ゲスト紹介
・株式会社シオノ鋳工(与謝野)石原 早智さん
・株式会社トータルフードHEROES(舞鶴)上林 大基さん
・美山ふるさと株式会社(南丹)大野 琢馬さん
▼イベントページ
https://peatix.com/event/1974671
■企画・運営
株式会社ツナグム(京都移住計画)
担当:藤本・並河 info@tunagum.com