伝統的な美山の暮らしと持続可能性を考える 地域コミュニティを軸とした観光事業を体験する2日間

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本記事でご紹介する「京都ローカルワークステイ」は、自然豊かな“もうひとつの京都”でユニークな取り組みをしている地元企業で2〜3日間インターンシップをしながら、移住後のライフスタイルをお試し体験できるプログラムです。京都府・京都府農業会議とともに京都移住計画(株式会社ツナグム)が企画・運営しています。

こんな方におすすめのプログラムです!

  • ・自然景観や地域文化を大切にしながら働き、暮らしたい方
  • ・地域ならではの暮らしをベースにした観光振興に興味のある方
  • ・教育旅行の受け入れやネイチャーガイドに興味のある方

地域の魅力を伝える観光施設「美山町自然文化村 河鹿荘」とは

美山の杉材を使用したログハウス調の外観(写真提供:河鹿荘)

「美山町自然文化村 河鹿荘(かじかそう・以下、河鹿荘)」は、1989年に都市と農村の交流拠点として開設された南丹市の総合観光施設です。自然が深く、伝統的な暮らしが受け継がれてきた美山町の魅力を、宿泊、食事、キャンプなどのアクティビティを通して体験できます。

また、美山町芦生(あしう)集落には、京都大学の研究林があり、ネイチャーガイドやトレッキングツアーなど、各種エコツアーも実施。キャンパーや一般の観光客だけでなく、子どもたちの教育旅行の受け入れなども積極的に行っている施設です。

施設内には、ログハウス調の宿泊施設に加えて、露天風呂付き大浴場、かやぶき民家別館、旬の地元食材や鮎・ジビエ料理を楽しめる「レストラン河鹿荘」、オーガニック食材やジビエを使用した「PIZZA&CAFE カジカーノ」、美山牛乳のソフトクリームやお土産ものを販売する売店などがあります。

キャンプ場の様子(写真提供:河鹿荘)

新型コロナウイルス感染症が蔓延する前、河鹿荘には年間でおおよそ7万人の観光客が訪れていました。宿泊客も5,000〜6,000人を推移していたそうですが、現在は影響を受けて減少しています。一方で、アウトドア需要の高まりから、キャンプサイトは平日を除いて10月まで予約が埋まっており、新たに3つめのサイトをオープン予定です。

現在、河鹿荘にはパート・アルバイトを含めて30名ほどが所属しており、大学時のつながりからIターンで働く方やUターンの方、地元の方など、30〜60代までさまざまな世代が働いています。

河鹿荘を運営するのは、南丹市が出資する第三セクターの会社「美山ふるさと株式会社」。美山町の産業振興と雇用創出を目的に設立され、観光事業、地域の特産品の製造・販売・卸売、不動産事業などを行っています。

伝統的な暮らしとともに持続可能な観光を考えたい

館長の高御堂さん(左)と支配人の大野さん(右)

プログラム開催に向けて、河鹿荘の取り組みや美山町の暮らしについて、館長の高御堂厚(たかみどう あつし)さん、受け入れのコーディネートをしていただく支配人の大野琢馬(おおの たくま)さんにお話を伺いました。

「美山ふるさと株式会社は、株式会社という形態ではありますが、弊社は地元と一緒になって地域を盛り上げ、雇用をつくることを目的としている会社です。河鹿荘は、都市と農村の交流を促進するための施設で、京阪神から自然環境を求めてたくさんの方がいらっしゃいます」(大野さん)

「美山ふるさと株式会社は、人口減少や少子高齢化など、地域の課題をビジネスの手法で解決する『コミュニティビジネス』に、先駆けてチャレンジしてきた会社です。なかでも、観光業の側面から地域の資源を活かし魅力を高めることが、私たちが運営する河鹿荘の役割だと思っています」(高御堂さん)

茅葺き屋根の民家が特徴的な北集落(写真提供:河鹿荘) 

「季節によって提供できる観光アクティビティが異なり、また、自然環境はすべての世代に需要があるため、来場者の目的にあわせて体験プログラムをつくりたいと思っています。夏は若者やファミリー層がキャンプサイトを利用し、秋はミドル層・シニア層がトレッキングツアーに参加してくれます」(高御堂さん)

今回、プログラムの受け入れコーディネートをしていただく大野さんは、美山町のご出身で、芸術大学への進学とともに地元を離れ、卒業後は大阪のイベント会社に就職されました。イベントの企画、運営、現場の施工などを経験されたのち、2009年にUターン。

「大阪では毎日楽しく過ごしていましたが、だんだん都会での暮らしがあわなくなっていることに気がつきました。満員電車も苦手でしたしね。仕事も一通り経験したタイミングで地元に戻る選択をしました」(大野さん)

芦生研究林(芦生の森) トレッキングツアーの様子。(写真提供:河鹿荘)

「もともと観光業に携わりたくてUターンをしたわけではなかったのですが、求人募集を見つけて働きはじめました。仕事をしていくうちにだんだんと、なぜ美山町に観光客がたくさん訪れるのか、なぜ自分が地元に戻りたくなったのか、その理由がわかってきたんです。都会に比べると不便さを感じることもありますが、四季折々の風景や自然とともにある暮らし、地域の人たちとのつながりは、この場所のかけがえのない魅力だと思います。観光業に関わる以上、このように自分が魅力に感じるものごとをプロモーションしていきたいですね」(大野さん)

現在、美山町の人口はおおよそ3600人。高齢化率は60%で、このまま年間あたり100名ずつ減っていくと、2030年の人口は2100人になると予測されています。

「茅葺き屋根の民家が特徴的な美山町の北集落は、国の『重要伝統的建造物群保存地区』に指定されています。自然とともにある昔ながらのサステナブルな暮らしが、現代にも受け継がれてきたエリアです。農村の暮らしや伝統を大切にしたいと思って、私自身もIターンをしました」(高御堂さん)

教育旅行受け入れ時の様子(写真提供:河鹿荘)

「日本の田舎は『共生』と『感謝』の文化があります。長らく自然保護や環境教育に関心があり、アメリカにも渡りました。でも、やっぱり日本の農村文化ってすごいんです。お互いを助け合うことが身についていて、ここで暮らす人たちもさまざまな知恵や経験をもっている。美山町はそうした暮らしが舞台の観光地なので、“また来たよ”と、自分の居場所ができていくような体験をしてもらえたら嬉しいです」(高御堂さん)

「私たちは、教育旅行という側面から、地域との関わりを考えています。地域の文化をベースに、ここでしかできない価値のある体験をどう提供していくか、また、経済的にも持続性のあるものにしていくかが課題ですね。田舎の人たちはとてもサービス精神が豊富なので、時には価格以上におもてなしをしてくださることもありますが、そういった状況も踏まえて、持続可能な観光を考えていきたいです」(大野さん)

河鹿荘で地域コミュニティを軸とした観光事業を体験する2日間

今回のプログラムでは、美山町の自然環境や地域文化、暮らしをベースにした観光事業を体験していただきます。事前の顔合わせにて参加者のみなさんから興味関心を伺い、宿泊サービスや食事の提供、教育旅行の企画、ネイチャーガイドなど、希望する体験を選択していただく予定です。

\こんなプログラムを予定しています/
1日目
・オリエンテーション
・美山ふるさと(株)事業見学と地域案内
・施設見学と周辺散策
・河鹿荘で働くUIターン者との交流
2日目
・河鹿荘の仕事体験
(受付業務、宿泊や食事のサービススタッフ、ネイチャーガイドなど参加者の希望にあわせてアレンジ)
・振り返り

「地方で観光産業に携わりたい、自然豊かな田舎で暮らしてみたい、美山町の暮らしに興味がある、など参加を検討されるみなさんの興味もさまざまかもしれません。最近は日本でも『SDGs(持続可能な開発目標)』という言葉を耳にする機会が増えましたが、持続可能なコミュニティ・エネルギー・ライフスタイルを考えると昔ながらの生活と通ずるものもありますし、視点を切り替えると美山の暮らしはおもしろいですよ」(高御堂さん)

開催日程2021年9月16日(木)〜17日(金)
参加費一般の方:5000円
学生の方:3000円
※現地での食費・宿泊費等(15,000円程度)は別途自己負担となります。
定員5名
申込フォームhttps://kyotolocalworkstay2021.peatix.com/
申込〆切2021年9月2日(木)23:59

美山町自然文化村河鹿荘HP:https://miyama-kajika.com/
美山ふるさと株式会社HP:https://www.miyamafurusato.com/
美山ナビ:https://miyamanavi.com/

本プログラムで訪れる「南丹市」について

面積が広い分だけ、仕事の幅も広い南丹市。狩猟やジビエ料理のお店をされている方から地域内外の企業に勤める方など、働き方だけでなく、地域ごとの暮らしそのものが多様であることが南丹市の特徴です。美山町の「かやぶきの里」は、年間を通して国内外から数多くの観光客が訪れるので、観光産業も盛んです。JR京都-園部間も快速電車で37分。園部始発が多く電車で座りながらゆったり通勤できるのも南丹市のプチ自慢!
南丹市定住促進サイト「なんくら」:http://www.nancla.jp/

「地域企業とローカルでの働き方・関わり方を考える」オンラインイベントを開催します!

2021年8月にスタートする「京都ローカルワークステイ 」に先がけ、受け入れ企業の担当者をゲストにお招きしてオンライントークイベントを開催しますので、ご興味ある方はぜひお気軽にご参加ください!プログラムの参加に限らず、内容やテーマ・ゲストに興味があれば本イベントのみの参加も可能です。

  • \こんな方にオススメです!/
  • ・地域での働き方や仕事に興味のある方
  • ・地域企業の活動や内容に興味がある方、関わりを考えたい方
  • ・地域での仕事や暮らしを職住セットで体験してみたい方
  • ・地域企業で自分の経験やスキルを活かしてできそうなことを考えたい方
  • ・ゆくゆくは京都へのUターンや移住を考えられている方

■開催概要
日時:7月15日(木)19:30~21:00
※途中入室・退出も可能です。事前申し込みの際にご連絡ください。
会場:オンラインZoom

■ゲスト紹介
株式会社シオノ鋳工(与謝野)石原 早智さん
株式会社トータルフードHEROES(舞鶴)上林 大基さん
・美山ふるさと株式会社(南丹)大野 琢馬さん

▼イベントページ
https://peatix.com/event/1974671

■企画・運営
株式会社ツナグム(京都移住計画)
担当:藤本・並河 info@tunagum.com

記事の作成に関わってくれたクリエイター

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