2013.11.22

みんなでつくるを大事にする。働きながら遊ぶ、遊ぶように働く

京都の四条通り沿いの好立地に、前身となるネジ製造メーカーの画像処理技術開発会社として創業し、現在はスマホゲームの開発会社であるPONOS(ポノス)はある。『にゃんこ大戦争』という人気ゲームを主軸に、数々のゲームを開発中。2013年8月にオフィスを移転し、これからの仲間も募集しているという事でお話を伺った。

PONOS(ポノス)という社名には意味があって、『PONO(ポノ)』はハワイ語で、『自らの源から正しい行いをする』とか、『本来のあり方』という意味。それの複数系で『S(エス)』をつけて『PONO』で溢れているという想いが込められているらしい。

「名は体を表す」とは良く言ったもので、社員の方々のお話を聞いていると、本当に『その人らしさ』や『人としての在り方』や優しさのようなものを大切にしているんだろう、という事を感じる会社。元々はネジを作っていた会社が、なぜ今スマホゲームを作る会社になったのだろうか。そんな不思議な会社の成り立ちを代表の辻子さんに伺った。

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ポノスの会社の成り立ちについて

「父が、ネジの会社をずっと経営していたんですけど、僕が小学校低学年ぐらいの時にネジがもうアカンようになるというので、ネジの良し悪しを見分ける画像処理システムを開発したんですが、当時のカメラの精度が追いつかず事業化できなかったんです。その為のエンジニアを雇っていた事もあり、どうするか・・・?ゲームを作ろう!ということになりました。」「当時カプコンが8,000円以上のソフトを100万本以上売っていた時代で、儲かるだろうという安易な発想でスタート、プレイステーションのソフトを作りました。今だと考えられないですけど、ネジ会社がデザイナーとエンジニアを雇って2人で作り始めたんです」

そんな中、iモードの登場で、転機が訪れる。ゲーム業界も将来的にはモバイルにシフトしていくだろうと考え、iモード用のコンテンツを作成するようになったのが、モバイルゲームに進出したきっかけとなったそうだ。

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そんな先代のお話から、辻子さん自身のお話へ。

高校を卒業しイギリスの大学で機械工学を学び、そのまま海外で働くつもりをしていた辻子さん。しかし留学中にお父さん(先代社長)が病気になり、その1年後に帰国する事になった。カーディーラーで働きはじめ、2年目が過ぎる頃には、お父さんの引退後の事を考え、後を継ぐことを意識し始め、PONOSへの入社を決意する。

お父さんからの依頼があったのですか。

「直接的には言われてないです。社内の体制とかも色々と整えだして、僕が入りやすい環境を整えているのが分かり、僕も継ごうと決意し、入社しました。それからちょうど1ヶ月後に父が亡くなったんです」

「会社のことは何一つ分からない状態だったけど、そんな事も言ってられないし、続けていくしかないと思ったんです。亡くなって半年後くらいに僕が代表になった。一生懸命やればなんとかなるなって、そういう流れで今に至る感じです」

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先代から引き継いだこと。

「会社としては、基本的には絶対続けていかないと意味がないと思っています。自分たちの力で続けていける規模にしていく事。その一つの手段として将来上場したいと、聞かされてきました。それは引き継がないとあかんなってすごく印象に残っています」


上場という目標以外に、大事にしているものはありますか。

「普通の会社はルールを作って管理をしますが、そういう枠に縛られずにやっている事です。例えば、うちは今まで病欠でも有給扱いにもしなければ、給料も減りませんでした。本人は休みたくないのに、有給を消化してしまうのは、可哀想という考え方だったんです」

有給については、現在は一般的なルールを設けたそうだが、他にも先代の社長は、自腹で社員の飲み代などを出し交際費が0の決算があったり、社員が少ない時期は、辻子さんのお母さんが毎日全社員の分のお弁当を作ったりしていたそうだ。そういう温かみがある家族的な経営をされていたという。

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なかなかできないことだと思いますね。

「人材の入れ替わりが激しい業界と言われてますが、それは絶対間違ってる。ゲームって結局一人で作ろうと思えば、10年くらい同じことをやって、きちんとしたものが作れます。そこでお金を貯めるためだけに、留まるっていうのは忍びないと思うので、会社として社員に対してできることは、精一杯やろうと思っています」

お金以外の残る理由や、大事にしたいこと。

「仕事は人生でも大きな時間を占めてしまうので、快適なものにしたいです。それは経営という次元ではなく、基本的には精神的な部分ですよね。一人の社員の立場になると、その人への何気ない優しさだと思うんです」

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拡大していくことについて、どうお考えですか。

「ゆっくり大きくしたいです。僕自身が会社に入って2年なので、会社と共に大きくしていきたいです。急に大きくなっても僕がついていけないし、投資家から急成長を期待されて、それに応えるのが良い経営者とされるけれど、それをしなくて良いのはうちの利点だと思っています」

爆発的な人気ゲームを生み出し、8月にオフィスを移転されて、まさに順風満帆と思われがちだが、辻子さんの考えはとても地に足がついている。何がそうさせるのだろう。

「今があるのは、ずっと歩いてきた歴史がちゃんとあるからこそ。偶然とか、たまたまとか、そういう言葉で表現しがちですけど、結局それは今まで長く企業としてやってきたから、その偶然が生まれるわけで、僕が経営者として入ったからとか、そういう事では無いです」

京都である意味とは

「単純に京都は住みやすいことと、仕事面では、こういう業種は東京である必要はないと感じています。東京に行った時に、打ち合わせ終わりました。はい、京都帰りますってのが心地良いです」

東京の同業界の横のつながりは、良くも悪くも仕事に影響するという。お客様との付き合いは大事ではあるけれど、京都にオフィスがある事で、程よい距離が取れる。そうすれば、本当に大事にしたいものに向き合う時間が増える。

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次にお話を伺ったのが、野澤さん。アプリを宣伝する広告の運用をメインに、自社人気キャラクターグッズやファンブックの監修など、開発チームをサポートする仕事を幅広く行っている。関東の高校を卒業後、イギリスへ留学し代表の辻子さんと出会う。彼は千葉から京都2009年に就職と同時に、京都へ移り住んだ。


「きっかけとしては、東京で就活をしてたんですが、満員電車をはじめとする環境で一生暮らしていくのはきついなと感じて、より(辻子)のお父さんが会社をやっていると聞いて、ちょっと行ってみようという事で今に至るっていう感じですね」

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勤めはじめてから4年間はどうでしたか。

「業界全体としては激動でしたけど、社内としては良いものを作っていけば何とかなるだろうという確信みたいなものはありましたね。共通のビジョンを描きつつ、その理想にかなり近づいてきてはいるんじゃないかなって感じてますね」

理想の状態というのは。

「派閥とかそういったことがなく、みんなで一つのゲームを作っていくという形です。先代社長から今の社長もずっと言ってることで、最初から最後まで一本しっかりしたもの、ぶれないものがあるんで、周りが激動と言っても変に迷走したりはしてないです」

どんな人がPONOSに向いていると思いますか。

「世界にものを売って行きたい人でしょうね。ビジネスプランでも日本国内だけではなく、海外に向けたプランとか、デザイナーであれば作りたいゲームが頭の中にあるとか、歯車として働くのではなくて、自分がチームを引っ張っていけるっていう人がいいですね」

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会社の作り方、あり方とは。

「事業どうこうというより、人間性の部分を大事にするとか、会社がどういう状態であるかっていう部分を大事にしています。今の社員の雇用を守るとか、幸せな状態であり続けるというところがベースにあります」

人事を担当する竹村さんにポノスで働く社員の方々について聞いた。どんな社員の方が多いのだろう。

「人の良さはもちろんですが、自分たちで勉強して高めたいという人が多いなって感じました。入社前は全然スキルが無かった人も、ゲームを作ったり家で本を読んだりしながらスキルを磨いているし、ゲームが本当に好きなんだなって事を感じましたね」


ゲームを作る上で大事にしている考え。

「まずユーザーが楽しんでもらえているかどうか、という点を一番に考えていて、その結果として売上が上がる事を大事にしています。カードバトルゲームが流行だからといって作るのではなく、本当に自分たちのこだわりを盛り込んだゲームを、みんなで作りたいという思いは強いですね」

「実際、他部署の人間でもデザイナーから『にゃんこ大戦争』のキャラクターとかも良いアイデアがあれば言ってね、と言われていてゲームに関わらせてもらっている雰囲気があり、ほんと会社全体で作ってるという感じです。

にゃんこのチームと他のゲームのチームがあるのですが、比較したり、非難・批判したりは全くなく、みんなが『にゃんこ大戦争』や他のゲームの成功に向けて協力をしている。本当にポノスはみんなで作る会社なんです」

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今、組織が抱える課題は何でしょうか。

「これまでゲームを作る事に主眼が置かれていたので、会社組織としてはこれからです。色々改善したり、構築したりするところはあるので、今の会社のあり方を大切にしつつ、みんなの意見をもらいながらやっていきたいと思っています」

未成熟の組織や余白のある組織は、風通しが良かったりアイデアや新しい考えを育みやすい。PONOSの場合は、それが遊び心というかたちになって現れているような気がする。

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遊び心を大事にしていること

「うちの会社は、お昼休みには代表も一緒にゲームやってるし、就業後にみんなでボンバーマンをやるとかもそうですし、デザイナーがいるからだと思うんですけど、いたるところに絵が描かれたりするんですよ」

今はなんでも丸いものがあったら『にゃんこ大戦争』のキャラにするらしい。 働きながら遊ぶ、遊ぶように働く。そんな社風なのも、余白があるからこそではないか。

決して急がず、自分たちの幸せな歩幅で、目の前にいる仲間を大切にしながらも、視線は世界で通ずるゲームをつくる、という熱い思いを持つPONOS。花札からはじまり数々のゲームを生み出した任天堂を育んだ京都だからこそ、ネジからはじまりスマホゲームを作る会社が、世界を驚かすゲームをつくる日が来ることを期待せずにはいられない。

その人のらしさやあり方を大事にする優しい会社。みんなでつくるを大事にしたい人は、是非エントリーしてみて下さい。

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求人募集要項

企業名・団体名ポノス株式会社
募集職種ゲームプログラマー(新卒・中途)
※グラフィックデザイナー職など、その他職種も募集中です。
詳しくは企業HPをご覧下さい。
雇用形態正社員(試用期間あり)
仕事内容スマートフォン(iPhone、Android等)向けゲームの開発やツール等の開発

[主な使用言語]
C、C++、Java、Objective-C

[その他の使用言語]
C#、PHPなど
給与中途採用は応相談
(年間実績例:年俸750万円(賞与含む))
新卒採用は月20万円~25万円
※ 年俸制:年俸を月毎に分割し支給されます。
※ 最長3ヶ月の研修期間を設ける場合がございます。
勤務地京都府京都市下京区立売東町12-1 日土地京都四条通ビル
勤務時間裁量労働時間制 1日7時間
10:00~18:00(標準勤務時間)
休日・休暇完全週休2日・GW休暇・夏期休暇・年末年始休暇・有給休暇・慶弔休暇
応募資格・選考基準[必須要件]
・プログラマー経験3年以上(C、C++、Java、Objective-Cのいずれか)
※ 新卒はいずれかの言語知識があれば可

[歓迎要件]
・ソーシャルゲームの開発経験
・Webアプリケーションの開発経験
・ツールの開発経験
その他雇用保険・社会保険完備

・プライベート用のiOS&Android最新端末購入費用を年間5万円まで補助
・スポーツジム完備
・毎月、映画鑑賞費用を2名分まで全額補助
・社内BAR完備
・チームビルディング支援制度
・社員旅行&研修旅行

※詳しくは企業HPをご覧下さい。
選考プロセス下記よりエントリー

書類選考
履歴書・職務経歴書・他アピール資料

課題選考

面接(複数回の可能性有り)

採用

※詳しくは企業HPをご覧下さい。

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