小商いのための複合施設
プロジェクトの舞台は京都市の南、宇治。ご存知の通り、平等院やお茶で有名な歴史のある観光地です。午前中の宇治橋からの景色は美しく、寺社仏閣も多く文化もある、落ち着いた穏やかな街です。
その宇治の中心地に、町家と建具工場の建物をリノベーションし、三組の小さな店舗と地域の寄り合い所を併せた小さな複合施設をつくる計画をしています。
宇治観光まちづくり株式会社という地元の方からお声がけいただいたのですが、これからの宇治の街に危機感を覚えておられたのがそもそもの始まりでした。
というのも、一見観光で街が潤い、何ら問題のなさそうな宇治ですが、メインの通りは観光客のための店で画一的。観光の平均滞在時間も3時間という短さなんです。地元の人目線でも、雰囲気良く食事できるご飯屋さんが無いと嘆いているのが現状です。
でも、ここ数年で少しづつですが、オーガニックのカフェやブックサロンなど少しづつ若い人のお店が出来てきました。
平等院も修復を終え、インバウンド効果もあり観光の人もぐんと増えてきています。
文化や歴史の根づいた街なのに、素敵なお店が育っていない。けど良い変化の兆しも見える。
需要はあるけど足りていない場所ほど商売としてはチャンス。そんなポテンシャルがある街に一灯をともすプロジェクトです。
決して道のりは簡単ではないと思いますが、きっとおもしろいと思いませんか。
移住者へのオススメポイント
宇治の人でも京都市内の人でも、ぜひ応募してもらいたいのですが、移住者の方に特におすすめしたいポイントがあるのでご紹介します。
①基礎工事費用無料&工事期間の家賃無料。
配管の位置や照明位置、窓の具合まである程度借主に合わせて工事が出来ます。まぁ、これは誰でも嬉しいですよね。
②建築士と一緒に作れる!
建物全体の設計をお願いしている建築チーム(expo)にて内装も設計してもらえます。expoさんは、きんせ旅館やかもがわカフェなど、ご存知の方も多いような京都市内で人気の店舗をたくさん手掛けられているんです。もちろん大工さんも手配できます。移住する人が知らない土地で設計士さんを探すのは至難の業ですよね。建物全体のことも分かってもらっていますし、もちろんお店の希望に合わせて一緒に考えてもらえます。 ※設計料は別途発生します。
・一級建築士事務所expo http://www.expomade.com/
③宇治にお引っ越しされる方は、物件紹介もお手伝い。
私岸本は不動産屋さんでもあるので、住まい用の物件もお探しします。そもそも宇治出身ですが、今回のプロジェクトのおかげで宇治のことにもずいぶん詳しくなりました。皆さんの暮らし方に合ったお住まいをお探しできます。これも外から来る方には嬉しいはずですよね。
そして何より、プロジェクトメンバーには、生まれた時から宇治に住んでいる人や、関東圏から移住した人まで、多様なメンバーが揃っています。みんな気さくな方ばかりなので、気軽に相談に乗ってもらえますよ。
“京の街ナカ“以外の選択肢を考えてみる
「京都に移住したら自分でお店を開きたい」移住希望の方の中にはそう思っている方も多いと思います。
しかし、市内の良い場所は意外に貸してくれる物件が無く、ゆえに希少価値で価格も跳ね上がり、何年も物件を探している人も実際多いです。
たとえば、カフェをやるとします。
京都の何十年ものカフェ文化で、素敵な空間で美味しいコーヒーを飲ませてくれるところは、市内で死ぬほどあります。 この激戦区でそれでも高い家賃を払ってでもなんとかやることだけが幸せでしょうか。
でも、少し街ナカから外に目を向けてみてください。
そこには、京都市内ではまず買えないような立派な町家がすごく安くで買えたり、意外にきちんとした歴史があったり。もちろん、京都市内で店をやりたいとこだわる理由がある人も多いとは思いますが、今一度何を大事に商いをしたいか、を考えてみてほしいです。
市場がまだ出来あがっていなくて、自分が一番乗りで顧客も開拓していく。
私だったら後者を選びます。どっちも大変なら、伸びしろが大きい方を選びたいから。私も不動産を10年近くやっているので、楽しいだけで人は動かないことを私は知っています。でも、そんな夢物語ではなくて、商売として成立する可能性が高いのも後者なのではないでしょうか。
『中宇治yorin』は、まさにそんな人に向いてる場所です。
一人で開拓するのはさすがに勇気がいりますが、同じ小商いメンバーや我々プロジェクトメンバーと一緒に、魅力ある宇治の街を長く一緒につくっていただける方をお待ちしています。
※5月14日(土)13時~17時に現場見学会を開始予定です。
ご興味のある方は是非遊びに来てください。