旬の地元野菜を、ストーリーとともに伝えたい 畑から食卓へ『Gg’s(ジージーズ)』

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京都の日常を彩る食を訪ねる「食を巡る」シリーズ。京都らしい食べ物や飲み物、京都移住計画メンバーのお気に入りの一品をご紹介する連載コラム記事です。食べることは生きること、京都での暮らしに彩りを与える物語をお届けします。

食を巡る第13弾は、農家さんと野菜のストーリーを伝える野菜屋さん『Gg’s(ジージーズ)』を紹介します。Gg’sでは、京都の農家さんに伝わる伝統的な振り売りを参考にしたスタイルで、個人宅や飲食店に野菜を届けています。代表の角谷香織さんにお話をお伺いました。

農家さんと畑のストーリーを伝える「振り売り」スタイル

Gg’sの誕生は、2012年12月。屋号は「Green(緑の)」「 grocery’s(雑貨)」が語源で、いろいろな野菜を扱うお店でありたいとの願いを込めて名付けられました。

販売スタイルは、京都で昔から行われている振り売りを参考にしています。振り売りとは、農家さんが採れたての野菜をリヤカーやトラックに積み、 お得意さんの家を一軒一軒回る販売方法。角谷さんはそのスタイルを参考に、個人宅やレストランへ野菜を届けています。
また、毎週日曜日限定で、大徳寺近くの「晴れときどき雨、のちお野菜」で店頭販売もしています。

福島での出会いからはじまったGg’s

そもそも角谷さんがGg’sをはじめたきっかけは、福島県で農家さんと出会い、農家さんや野菜のストーリーを伝えたいと思ったからでした。

当時は、東日本大震災の直後。風評被害から野菜が売れず大変な時でしたが、自分たちの力で盛り返していこうと奮闘する農家さんの姿に心を打たれたそうです。

「震災の影響はあるけれど、それまで大規模流通に頼り、食べる人とつながりをつくってこなかったから、福島の野菜が避けられるのは仕方ない面もある。もしきちんと食べる人とのつながりを持てていたら、何かしら応援してもらえたかも知れない」と話す農家さんの思いを知り、なんて強いんだろうと感銘を受けたと言います。

福島へ訪れられない人にも、農家さん一人ひとりがどんな思いで作っているかを発信したい。それを聞いた人の、福島の野菜へのイメージが変わったらいいな。そう思ったことが、Gg’sをはじめる大きな原動力となりました。

京都に戻ったあと、角谷さんは伝手を頼って農家さんを紹介してもらい、京都の野菜を届ける取り組みをスタートさせました。思いに賛同してくれる農家さんが増え、現在は上賀茂や大原を中心に、20軒近くの農家さんと取引をしています。

ときには畑で手伝いも。誰よりも農家さんに近い八百屋である

お野菜がどんな景色の場所で、どんな農家さんに、どんな思いで育てられているのかを伝えることで、そのお野菜の魅力や美味しさを届けていきたい」をコンセプトに活動する角谷さん。得意先には、一般家庭以外に飲食店も含まれます。お店と一緒に旬の野菜を使ったメニューを考えたり、シェフを集めて勉強会をしたり。中には「農家さんに会いにいきたい」という依頼もあり、アテンド的な役割を担うこともあるそうです。

また、畑の手伝いをしながら農家さんと過ごすことで、普段のやりとりだけでは知り得ない貴重な話を聞くことも。そうして得た農家さんや野菜のエピソードは、振り売りで伝えるほか、SNSでも積極的に発信しています。農家さんの作業風景や振り売りの様子、野菜の調理方法などを見て、旬の野菜を食べたいと思う人も多そうです。

日曜日のみ営業の「晴れときどき雨、のちお野菜」

野菜を通して、いろいろな人が楽しめるコミュニティを

Gg’sをはじめて今年で8年目。「今後はどう活動していきたいか?」と尋ねると角谷さんは、こう話してくれました。

「規模を大きくすることは考えていません。ただ野菜を買うのではなく野菜の生い立ちを知ってもらえたら、食卓で食べる時も楽しい気持ちになると思うんじゃないか、というのが活動のベースです。その上で、農家さんと料理人の勉強会を開催するなど、野菜を通してさまざまな人が楽しめ、魅力を再発見する機会を増やしていきたいです」

京都のスーパーには、地元の野菜コーナーが充実していて、旬のものが並んでいます。畑に近い地域では、朝に採れた野菜を無人販売していたり、大原では朝市が開催されるなど、身近に地元野菜に触れることができることは、京都の魅力の一つです。

「京都は農家さんと近いまち」と語る角谷さん。農家さんの野菜への思いを感じながら、旬の地元野菜をいただきたいと思います。

『Gg’s(ジージーズ)』
移動販売:月・木・金曜日
店舗販売:「晴れときどき雨、のちお野菜」(京都市北区紫野下鳥田町23-1)
日曜日・12〜18時頃まで

※問い合わせはホームページやFacebookからお願いします

H.P:http://ggs-kyoto.com/
Facebook:https://www.facebook.com/ggs.smile/

記事の作成に関わってくれたクリエイター

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