2020.05.01

縁がつながり広がるキャリア仕事と生活を重ね合わせ、自由自在に生きていく

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京都のおもしろい人を訪ねる「人を巡る」シリーズ。京都に移住した人の体験談や京都の企業で働く人をご紹介する連載コラム記事です。移住するに至った苦労や決め手、京都の企業ならではの魅力など、ひとりの「人」が語る物語をお届けします。

第13弾にご登場いただくのは、株式会社ウエダ本社の王智英(おう・ともひで)さんです。王さんは社会人10年目。生まれも育ちも京都です。とはいえ話を聞いてみると、京都にこだわりがあったわけではないよう。住む場所や就職先など大きな選択を前に、王さんが大切にしてきたあり方や姿勢についてお伺いしました。

就職先の決め手は、バスケだった

ーーもともと、京都で働くことを希望されていたのでしょうか?

京都にこだわっていたわけではありません。就職の選択肢はたくさんありました。フィットネス業界や飲食業界、老舗和菓子メーカー、酒造会社などに内定をいただいていましたね。

ーー現在お勤めのウエダ本社に決めたのは、なぜですか?

バスケチームがあったからです。大学までずっとプレーしていて、関西リーグの選抜選手にも選ばれてました。だから社会人になってもつづけたいなと。実業団連盟の1部リーグを見ていたら島津製作所、サントリー、パナソニックと名の知られた企業が並ぶ中でウエダが1位やったんですよ。「なにこのウエダって?」と気になって。直接電話して選考に進みました。

ーー就職先を選ぶ基準は、バスケだったんですね!

今でも鮮明に覚えてるんですけど、選考会の日、朝起きてから行くか行かないかすごく迷ったんです。すでに内定をたくさんもらっていたし。でもバスケやりたいしって。本当にそれだけで面接に行きました(笑)

ーー内定いただいてからも迷いはなかったのでしょうか?

ありましたよ。親族には、大手企業をおすすめされました。でも、僕はピンと来なくて。あと、両親が自営業だったこともあり、誰かに指示をされて働きたくはないという意識が潜在的に強くありました。それで、当時「10年で30人の経営者を生み出す」と採用コンセプトを掲げていたウエダに独立を視野に入れて入社することに決めました。

縁がつながり、広がる

ーー京都のまちにどのような印象を持っていますか?

「一つ縁がつながると、その縁がさらに広がる」ことを、とても実感しています。そう思ったのには、2つの経験があります。
1つ目は、バスケを通してたくさんの居場所ができたことです。僕は中学生の時から、社会人のクラブチームに助っ人としていくつものチームに属していました。そうやって縁がつながることで、どこ行っても練習場所があるし、試合にも出られる環境ができました。人のつながりから、自分が楽しくプレーできる環境をつくってきたんです。

ーー2つ目はなんでしょうか?

大学の時に専攻していた、文化人類学の影響があります。学問は基本座学ですが、文化人類学はフィールドワーク中心。外に出て現場で見て得た情報を、自分たちでどうできるかを教えて頂きました。教授は、「学問は文化人類学とその他しかない」とまで言い切っていましたね(笑)
その概念が、今の僕のあり方にもつながっていて。現場でお客様の声を聞いて、社内の動きや考えを加味しながら、新規事業を生み出しています。それを見たほかの企業から新規受注をいただいたり、既存の事業以外にも「これはできる?」と求められたりすることも増えていて。一つの縁からの広がりを実感しています。

ーーそんな広がりから2020年3月には、企業と求職者をつなぐ、「Beyond Career」を立ち上げたとお聞きしました。

はい。ウエダ本社が長年培ってきた企業のご縁から、いい会社だけどスポットがあたってない企業のネットワークをつなげたいと考え、人と企業の多様な関係性を育む「Beyond Career」をはじめました。

求職者には、こんな企業あるんやっていうのを知ってほしいし、「Beyond Career」をきっかけに生まれたご縁が、求職者にとって人生が変わるような選択肢になると嬉しいです。

会社の仕事と自分のやりたいことを重ねていく

ーー今後10年・20年と生きていく中で展望・ありたい姿はありますか?

京都府北部への展開を考えています。今は京都市内で暮らしているのですが、僕の中でのライフスタイルも変わってきてて、妻の実家のある与謝野町への移住を考えています。ウエダは与謝野町にも拠点を持っているので、地域の方々との繋がりも生まれて仕事も増やしていけると会社にとってもプラスになるかなと考えています。

ーー王さん自身だけではなく、会社にとってもプラスになりそうですね。

そうですね!会社・組織って大きな力があるので、個人で一生懸命何かを生み出すよりももっと早くに実現できることってたくさんあるし経験もしてきました。
いかに会社の仕事を作りながら、そこに自分のやりたいことを重ねてやるのかをバランスよくやっていくことが大事だと思います。 

縁を広げながら、会社にとっても自らにとってもより良い環境をつくれるよう動いてきた王さん。無理なく仕事と生活を重ね合わせることで、もっと自由自在に生きていけるのだと思いました。

▼「Beyond Career」についてはこちら
https://kyoto-iju.com/column/beyondcareer

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