京都のコンパクトさとつながりに後押しされて 元力士がつくるエンターテイメント

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京都のおもしろい人を訪ねる「人を巡る」シリーズ。京都に移住した人の体験談や京都で働く人をご紹介する連載コラム記事です。移住するに至った苦労や決め手、京都ならではの魅力など、ひとりの「人」が語る物語をお届けします。

第9弾にご登場いただくのは、ごっちゃんこさんです。

2011年3月、愛知から京都に移住したごっちゃんこさんは、現在、相撲パフォーマーとして、2019年春からまわし一丁で毎日路上ライブをし、注目されています。ごっちゃんこさんは、なんと元大相撲力士!どのような経緯から、相撲パフォーマーとしての活動をはじめたのでしょうか?新年を祝うパフォーマンス動画とともにお届けします。

怪我を乗り越え大相撲の世界へ

ーー京都で過ごした学生時代は、どのようなものでしたか?

6歳から相撲をしていたこともあり、スポーツ推薦で同志社大学に入学しました。そこで相撲部に入部、相撲漬けの4年間を送るはずでした。だけど、ヘルニアになり満足に相撲をできなくなってしまって……。ヘルニアは、再発の恐れもあり完治の難しい病気です。

復帰の目処を探りながら手術やリハビリをし、調子が良い時にはレギュラーにもなれましたが、思う存分相撲に取り組むことはできませんでした。

ーー卒業後はどうしたのでしょうか?

すぐ大相撲に入門しました。埼玉にある部屋に所属し、力士として2年半ほど過ごしました。大相撲には700〜800人の力士がいて、十両・幕内の上位70人だけが月給をもらえます。それ以外は、出場手当と呼ばれるものになり、ひと場所でいくらの世界。僕は幕下の下の方に手が届いたくらい。BSの相撲中継にたまに映る程度でした。


ーーヘルニアを抱えての入門。不安や迷いはありませんでしたか?

ありませんでしたね。子どもの頃から相撲をしていた僕にとって、大相撲は挑戦というよりも相撲をやりきるための選択だったんです。入門する時、親方にも相談して、3年のうちに相撲をやりきろう、次に目指すもの見つけようと決めていました。

僕の覚悟は約束の3年が近づいても変わらず、2017年9月、自分の思いを貫く形で大相撲の世界から去りました。

やりたいことを模索して見えたもの

ーー引退後、再び京都に軸足を移すことは、自然な流れだったのでしょうか?

引退から1ヶ月後の2017年10月、東京での「京都移住茶論」に参加し、代表の田村篤史さんとお会いしました。「京都市ソーシャルイノベーション研究所(SILK)」のみなさんにも学生時代からお世話になっていましたことも後押ししました。タイミング良く、「坂ノ途中」とも出会い、働かせてもらえることになったんです。そこから1年弱、「坂ノ途中」で働きながら、これからの人生を模索しました。

ーー働く中で見えてきたことは、どのようなことでしたか?

相撲の世界では、勝負に勝つか負けるかでしか、自分の存在価値を見出せませんでした。「坂ノ途中」では、仕事をもらえて、人に必要とされる役割があることが嬉しかったですね。

でも、働く中で自分のやりたいことがだんだん見えてきて。「四股を踏む相撲の動きは、一般の人の身体にもいいことなのではないか?」と思い四股踏み教室をやって見たり、大学生の頃からやっていたバンド活動を再開したり、海外観光客向けにちゃんこ鍋を食べる体験コンテンツを提供したり。思いつくことに、どんどんチャレンジした時期でした。

オーストラリアでパフォーマンスする様子。(提供:ごっちゃんこさん)

元力士だからつくれるエンターテイメント

ーー種まき期を経て、今の相撲パフォーマーとしてのあり方が形づくられていったのですね。

学生の頃は「ちゃんこぽんちー」という名前で、バンド活動をしていました。それを、今度は一人でやってみようって。「ごっちゃんこ」と改名し、2019年4月から毎日路上ライブをすることにしました。夏まで100日連続で路上ライブをし、その後は海外に渡り、現地でもパフォーマンスをしてきたんですよ。

今では路上パフォーマンスを見てくれた人が、SNSをフォローしてくれるなどの動きも生まれて、だんだん活動が楽しくなってきているところです。

ーー京都ならではの良さを実感することはありますか?

京都の警察は優しいですよね(笑)路上で店舗販売をしている人も結構いるので、路上パフォーマンスをしても、苦情が出ない限りは怒られにくい印象です。

あと京都は、まちがコンパクトだから人同士がつながりやすい。同世代だけではなく、何かしたい人や同じテーマをもつ人とどんどんつながって、仕事になっていくところがおもしろいと思います。

ーー最後に、これから挑戦したいことを教えてください。

盛り上げ役としてパーティなどにもどんどん呼んでもらいたいです。企業向けの健康増進研修や保育園向けの相撲教室、出張ちゃんこ鍋イベントなどに取り組みたいと考えています。もともとパフォーマンスや音楽で食べていけるようになりたいと思っていて、今はちょっとずつ形になりはじめたところ。ちゃんこ鍋、パフォーマンス、トレーニングなどを組み合わせながら、仕事になっていくといいですね。

▼ごっちゃんこさんTwitter
https://twitter.com/Gocchanko

▼ごっちゃんこさんYou Tube
https://www.youtube.com/channel/UC-HT9Ty6pMpvYT-B3kv-aHA

ごっちゃんこさんに、新年を祝うパフォーマンスをしてもらいました!
2020年をスタートする景気付けにぜひご覧ください。

記事の作成に関わってくれたクリエイター

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