さまざまなジャンルや人の交流点に 出町柳『Riverside cafe』

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京都の日常を彩る食を訪ねる「食を巡る」シリーズ。京都らしい食べ物や飲み物、京都移住計画メンバーのお気に入りの一品をご紹介する連載コラム記事です。食べることは生きること、京都での暮らしに彩りを与える物語をお届けします。

食を巡る第11弾は、出町柳の北側にある『Riverside cafe(以下、リバーサイドカフェ)』を紹介します。2016年1月にオープンしたタイムシェアカフェで、1つのカフェの中に最大21のお店が入居。朝から夜まで、個性豊かな店長たちがお店を切り盛りしています。

リバーサイドカフェの企画メンバーとして招集、立ち上げから企画、運営を任され、管理人としてサポートしながら、水曜夜「五島BAR」や「雑貨屋 Bridge」の店長としても切り盛りする持木百合香(もちき・ゆりか)さんにお話を伺いました。

【最大21店舗が営業できる、タイムシェアカフェ】

リバーサイドカフェは、築約50年の古い物件「リバーサイドハイツ」の一室にあります。建物が古くなり、空室が増えてきた物件の魅力度をアップさせたいという思いと、これからのアパートにはコミュニティが必要という発想から、カフェにすると決めリノベーションしたそうです。

一般的にあるカフェではなくタイムシェアカフェにしたのには、コミュニケーションをたくさん発生させるには、人がたくさんいたほうがいいという考えから。また、これから飲食店をやりたい若者の応援をしたい、という思いもありました。現在は、20〜70代の方が店長として活動しています。

市内には以前からシェアカフェは存在していましたが、朝・昼・夜の3時間帯×7日の21枠というわかりやすい設定で営業しているのは、リバーサイドカフェがはじめてかもしれません。わかりやすいスケジュールなので広報がしやすく、初めてでも来店しやすい雰囲気なのが特徴的です。

賑わう忘年会の様子

これまで営業したのは約80店舗。うち1割ほどのお店が独立しているのだとか。まずは半年契約、その後は1ヶ月ごとで契約できますが、最長営業はオープン当初から営業している持木さんの「五島BAR」。次が3年営業のお店「725GRAZIE」だそうです。

【店長とお客さんの距離が近い店】

リバーサイドハイツは川端通り沿いでわかりやすい場所ですが、リバーサイドカフェは一番奥の部屋。玄関も鉄の扉で一見では入りにくい雰囲気があります。ですが一度入ると居心地がよく、いろいろなジャンルが楽しめるので、ハマるお客さんが多いのだとか。近所の人がふらっとやって来ることも。おひとりさまも多いことからお客さん同士が仲良くなることもあるそうです。

店内は街なかのカフェのようにオシャレですが、町の食堂的な感じで、学校の放課後や、病院の待合所に近い、庶民的な空間だといいます。ここに来れば誰かがいるし、年齢関係なくたわいもない話ができる、そんな安心感があるそうです。

コメントノートには、誰がどれだけ来店したかなどが書かれている

21店全店舗を制覇した客を「リバーサイダー」と呼ぶそうですが、これはお客さんが考えた言葉だとか。いつしかコメントノートが置かれるなど、自然発生的に新しいことが始まる風潮があるそう。こういうエピソードを聞くと、店長とお客さんの距離が近く、自然とコミュニティーが形成されているのがよくわかります。

【いろんな家族が集う、大きなリビングのように】

開業当初は、飲食店を始める人の登竜門として活用されるだろうと想像していた持木さん。いざ始まってみると、お店をやるかどうかわからないけど、飲食の道には関わっておきたいという人が多いことに気づきます。

アマチュアがアマチュアのまま楽しめる場所であってもいいし、プロとアマチュアが混在している方が刺激的でいいかも、と思うようになったといいます。店長同士が仲良くなりコラボイベントを企画したり、独立した卒業生同士が今も交流していたり、はじめに思い描いていた願いが、思ったより早く叶っているのだそうです。

今後の展望をお聞きすると、「これからも自然発生的に、楽しいと思えることをしながら、場が変化したり成長してほしい」という答えが返ってきました。

また、「企業のテストマーケティングに活用してほしい」とも。例えば、新製品の小麦粉を使って欲しい場合、一気に21店舗に使ってもらえることになるので、有効なサンプルが取れるはず。「せっかくいろいろなお店が集まるのだから、この環境を生かして使ってほしい」とも考えています。

多種多様なジャンルのお店があり、店長の人柄や本職も違うので、さまざまな人や考え方、ストーリーに出会えるのは大きな特徴でしょう。慣れない店長をお客さんが助ける場面もあったりと、一般的な飲食店にはない、密な関わり方があるのもリバーサイドカフェならでは。

血の繋がる家族でも個性が異なるように、個性を尊重しながらお互いが成長してゆける。リバーサイドカフェは、いろんな家族が集う大きなリビング…そんな空間なのかもしれません。

管理人として、成長できるようなシステム作りやサポート体制を強化していきながら、店長の成長を見守っていきたい。一家のお母さんのように、持木さんは今日もリバーサイドカフェを支えます。

 

『Riverside cafe(リバーサイドカフェ)』
住所:京都市左京区高野蓼原町25 リバーサイドハイツ 1F奥
営業時間:朝7:30~11:00/昼12:00~17:00/夜18:00~23:00
定休日:なし
H.P:http://riverside-cafe.jp/

記事の作成に関わってくれたクリエイター

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