地域に根差したまちの歯医者さん

患者志向のクリニックを目指す

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閑静な住宅地が広がる西京極エリア。関根悠三院長は、1年半ほど前にここ地元で独立し、せきね歯科医院を開業しました。

元々はデイサービスだったというクリニック。清潔感と木のぬくもりに溢れるゆったりとした待合室には、小さなお子さんが安心して遊べるキッズスペース、車いすやベビーカーと一緒でも入れる広々としたお手洗い、鍵の掛けられるパウダールーム、そして歯科医院には珍しく壁に向いたテーブル席は、 病院というよりかはカフェのような席の配置に居心地の良さへの配慮を感じます。

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今回の求人取材は、京都移住計画代表の田村が右京区役所主催のイベントで、せきね歯科医院の近くにある葛野郵便局の原田局長と出会ったことがきっかけでした。原田局長と関根院長は、地元経営者の勉強会のような場で定期的にお会いする仲で、求人募集をしていることを知って、京都移住計画をご紹介して頂けました。

人と人との繋がりによって生まれた“移住計画らしい”取材依頼にわくわくしながら、関根さんが歯科医になられてから独立に至るまでのストーリー、せきね歯科医院に込める想い、そして一緒に働きたい人へのメッセージをお聞きしました。

地元を離れたからこそ分かる、京都の良さ

「生まれはクリニックの目の前の葛野西通を真っ直ぐ四条通にあがったところです。0歳から19歳までこのあたりに住んでいて。大学の6年と研修医としての1年、合わせて7年間は徳島県に住んでいました。徳島から戻ってきてからは、京都市内でいくつか勤務医をしていましたが、その間もずっとこの辺り。卒後約8年で、独立しました。」

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関根さんは、医者をしていた父親の影響で医療の世界に憧れを持つようになったそうですが、受験当時はなかなか成績が足りず、その時点では妥協として歯医者・歯学科に決めたと言います。

それでも、もともと細かい作業がとても好きで、医師のように人の死にダイレクトに関わる仕事の大変さを痛感していくにつれ、「結局のところ医者よりも歯科医の方が向いてると言うか、好きというか、今はそんな気がしています。」と笑顔で話してくれました。

また、学生時代と研修医としての7年間を徳島県で過ごされたことで、京都の良さにも改めて気が付いたそうです。

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「徳島市内でも電車はなく、ディーゼルエンジンの汽車が走ってて。スターバックスができると行列ができちゃうとか、ファミリーマートが初進出すると行列ができちゃうような、そういうところ。「都会へ行く」なんて時は、大阪や神戸など、海を渡って県外までいかないといけない。もちろん、そういう田舎だからこそゆっくりのんびりと過ごせるっていう良い面もあるんです。東京や大阪やとゴミゴミしすぎてて、都会すぎると言うか。

その点、京都は田舎の良い部分と都会の良い部分とを、全部良いところどりしたような、とても住みやすい町だなあと思いました。中心地に行ったらビルの多い都会だけれど、30分も電車に乗れば、西京・右京や山科、北区の方とか、嵐山のようなのどかで気持ちのいい風景が広がっている。地元を離れたことで、こういうことも見えるようになりました。」

自分の気持ちに正直で在りたい

関根さんが独立に至ったきっかけは、京都市内での勤務医時代に持つようになった違和感でした。歯科医院である程度利益を出してやっていくには、患者さんの数を増やして保険治療を数多く施し回転を良くするか、少ない患者さんに高単価な治療を勧めるか、のどちらかに分かれることが多いそう。

歯科医院における保険治療では、例えば虫歯一本治療したらいくらというように、金額が決められています。極端に言えば、綺麗に詰めても適当に詰めてしまっても収入は一緒。そのため、保険医療中心で収益化を目指す医院では、ややもすれば『だいたいの出来の治療をたくさんの患者さんに』という傾向に陥ってしまいがちです。一方で、保険外の高額治療を中心に収益化を目指す医院では、『数は少なくても、お金を持ってる人に高額な治療サービスを売り込もう』とするような風潮もあるそうです。

関根さんは、そういった歯科業界の雰囲気を感じながらも、様々なスタンスの医院の勤務医としての経験を通じて、自分の目指す治療や在りたい医院の形を模索していきました。

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「例えば、勤務医時代に僕が受け持った患者さんで、とても仲良くさせていただいていた素敵なおばあちゃんがいました。そのおばあちゃん、すごく裕福な方だったようで、そこの医院の方針もあり、真っ白な歯に差し替えて見栄えを良くしましょうって提案をしたんです。ご本人はもう80歳を超えていてほとんど家にいるから、『見た目なんて別に構わないのだけれど、もし先生が勧めるなら』と話してくれて。正直、その人に対しては、別に見た目は気にしないと言っているのに、そんなに高価な真っ白の歯にしてもあまり意味がないなあって思ってたんです。でも、結局、自費治療を勧めました。

結構な本数があったので、治療費も100万円くらい。治療が終わったらその人はそれなりに満足してるし、クリニックも潤ったけれど、『ああ綺麗になったなあ。でもほとんど家なんか出ないやけどなあ』って言葉を聞いて、なんかこれでいいのかと。

その患者さんにほんまに合ったもので費用がかかるものなら、それはもう自信をもって、いいものですよって勧めたらいいと思うんです。でも、その人に必要のないものを勧めていた自分に対しては、強い違和感を持ちました。『いやぁ、じゃあ入れなくってもいいんじゃないですか』って、正直にそう言える自分で在りたかった。」

ざっくばらんに語ってくれた関根さんですが、とても真剣な眼差しをしていました。小さな違和感をないものとせずに、真っ直ぐに向き合おうとした先に、自分の在りたい姿が見えてきました。

患者志向のクリニックを目指す

そうした経験を経て、関根さんが目指すのは、地域に根差したビジネスに寄りすぎない、患者様本位の歯科医院。「ボランティアでやってるわけではないので、収益ももちろん大事。それでも、やってける範囲内、食べていける範囲内で、ビジネスに寄りすぎず、患者さん寄りの医院をやりたい」と話します。関根さんの想いは、クリニックの内装や方針等、至るところに溢れています。特に象徴的なのは、family roomと書かれた入り口の治療室。

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「ここは、ファミリールームっていうんですけれど、車いすでもベビーカーと一緒でもそのまま入れるんですよ。どうせオペ室を作るんだったら、数メートル余分に広さをとって、子連れの人たちも来れるようにって。そういう部屋です。

1歳くらいの小さいお子さんをお持ちのお母さんって、一般の歯医者さんでは子供が泣き叫ぶから、なかなか連れて来られへん。でもこの部屋なら、ベビーカーをそばに置いておけるし、うるさくしたら戸を閉めれば完全個室になる。子供が2人、3人いると、診てる間も歩き回るなんてことあるんですが、ここだとまずそういうことはありません。実際にお子さんと来られる方が結構いはるんですが、ここに連れて来られたお子さんがこの雰囲気に慣れてくれて、『もう他にはいけない』って言っていただけますね。」

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日々の診療では、地域に根差す歯科医院だからこその喜びも。例えば地域のお年寄りの方が来てくれたり、関根さんご自身が卒業した小学校に通っている“後輩”の小学生に出会えたり。

「同級生や直接の知り合いだと、歯を見られるっていうのは、なかなか見せづらいというのがあると思うんですけれど、『ちょっとうちの子供みてや』って、同級生が子供の治療に来てくれた時がありました。それで、ありがとうって感謝される。こういうのは地元でやってるからこそ得られる喜びなんじゃないかなあと思います。」と話す関根さんのお顔には、自然と笑みがこぼれます。

自分の生まれ育った場所に、自分の生業を通じて貢献している姿に、誇らしさを感じずにはいられませんでした。

想いとビジネスとのバランス

想いを持って独立している分、そこにはやはり葛藤も付きもの。実際に開業してこだわりを持って治療に臨んでみると、患者さんはみんな喜んでくれたけれど、ほとんど利益はでなかったそう。

「それでは医院が続かない。やっぱり綺麗事だけでは、かなり厳しいんやなっていうのは痛感しますね。それでも自分の想いを曲げ過ぎてしまうと、ほんと、開業した意味が無くなってしまいますからね。そのバランスが、ほんまに難しいです。」

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良いバランスを保ち続けるためにも、医院で一緒に働く人と想いを共有することが必要不可欠ですが、関根さんが今回募集されている歯科衛生士は、業界的に見ても人材不足が叫ばれています。国家資格でもあることも手伝い安定志向の人も多く、やりがいや経験よりも、より条件のいい職場に人が集まりやすい、売り手市場になってきています。その為か、関根さんのように理念や想いを持っている人、それについてきてくれる人を探すのはなかなか大変であるというのが現状です。

「僕はこういう想いを持ってやっているけれど、働いているスタッフにとっては自分が立ち上げた医院ではないから、そこまでの想いや患者さんへの愛が伴わない場合もあり、自分が予想していた以上に苦労もあります。給与も多くもらえた方がもちろんうれしいですしね。患者さんと共に働くスタッフの折り合いを自分の中でどうつけるかっていうのは、ずっと悩んできてますね。」

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根源は愛。お金の為だけに働く人生はつまらない

最後に、関根さんにどんな人と一緒に、どんな医院を創っていきたいのか、お聞きしました。

「やっぱり熱意と、長期的な視点をもって患者さんと向き合ってくれる人。あとは、治療に限らず些細なことでも、僕ときちんと議論できる人が良いですね。歯科医院のように、長期にわたって治療経過をみる必要がある職種は、長くやっていればこその喜びや発見が多くあります。そういう経験を通じて、仕事の深みというものを知ってほしいし、やりがいもって働いて欲しい。根源は、愛だと思います。

僕の父は開業医ではありませんが、患者さんにとても真摯に向き合う人です。『患者さんに必要のない治療をして、それでお金をもらってお金持ちになっても、幸せではない』ときっぱりと言える人です。僕も、お金のためだけに仕事をしているのだったら、人生つまらないと思います。もちろん、患者さんは毎日来るし、あんまり悠長なことも言ってはいられないのですが、それでも僕自身、お金さえもらえればという人には『別のところに行ってください』と言える勇気を持ちたいです。」

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取材が終わり、外へ出て最後の撮影をしていると、関根院長がクリニックの看板を指さして、照れくさそうに、「この看板は、私の理念に共感してくれていたスタッフがデザインしてくれて、看板屋さんと直接交渉して作ってくれたんですよ。」と教えてくれました。その方は勤務医時代の知り合いで、丁度人が欲しいなと思っていたタイミングで久しぶりに電話をかけてみたところ、その日にたまたま仕事を辞めたところという偶然が重なり、立ち上げ当初一緒に働き始めてくれたそうです。

「出会うべくして出会うっていうのも、きっとあるんですね。一緒に働くうちに、理念に共感しすぎて、自分も技工士免許取って、もっとやりたいって歯科技工士になるって。来年の4月くらいから技工士学校行くと言って辞めてしまいました。うちにはマイナスだけれど、その子がそうやって決めて進んでくれたなら、ここで働いたことで何かしら得てくれたんだなって。いい離れ方でした。人生、おもしろいですね。」

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何気なく語ってくださりましたが、せきね歯科医院に込められた想いの強さと、関根さんのお人柄が伝わってくる素敵なお話しでした。

お金だけの力や歯科医療業界の難しさと葛藤しながらも、愛を持って地元で歯科治療に取り組み続ける為にも、気になった方は是非エントリーしてみてください。せきね歯科医院で働くからこそ得られる経験や、見られる暖かな景色がきっとあります。

求人募集要項
企業名・団体名せきね歯科医院
募集職種歯科衛生士・歯科助手
雇用形態正社員
仕事内容・衛生士業務(スケーリング・印象など) 
・受付
・診療補助 
・診療の準備
・片付け
給与■歯科衛生士…月給25万円~
※2016年度新卒者は月給22万円~

■歯科助手・受付…月給18万円〜

給与は、経験・スキル・前給等を考慮し、面談の上決定します。
歯科医師国保、労働保険(雇用・労災)加入有、交通費支給(規定有)、昇給・賞与有、その他当社規定によります。
勤務地〒615-0885 京都市右京区西京極午塚町60ハイツDSK1階
勤務時間8:00~12:00/14:00~19:30
8:30~13:30(土曜)
※シフト制にて平日1日休み・曜日は応相談(週休2,5日)
休日・休暇完全週休2,5日制(土午後・日・平日1日)、祝日、夏季休暇・年末年始休暇、有給休暇、慶弔休暇、産前・産後休暇など。
応募資格・選考基準・歯科衛生士免許(歯科衛生士)  
・患者様を大事にできる方を募集します。
選考プロセス書類選考(履歴書・職務経歴書)

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